【3章】フォーリンラブin室町
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まあ、あれからなんとか実習も終わり、平常運転に戻った。
平和な毎日を過ごす中、は組の子達が今か今かと待っていた長期休みがやってきた。
一週間のお休み。
私は帰る実家など無いのだが、利吉さんと土井先生のお家にお邪魔することになっている。
ずっと学園で生活していたため、旅行する気分だ。
「では、行ってきます」
「気を付けてね」
まだ仕事が残っている土井先生ときり丸くんが正門に見送りに来てくれた。
「私と父上がついているから大丈夫ですよ」
利吉さんが横から答えた。
「うむ。わしもいるし、任せておけ」
山田先生も今回はすんなり帰ってくれるようで、安心した。
「山田先生…お邪魔します」
「気にすることはない。山中で何も無いがな」
土井先生ときり丸くんに手を振って、忍術学園を後にした。
「大丈夫ですか?手を…」
「は、はい」
山中と聞いて、覚悟はしていた。
そもそも忍術学園だって山中だし。
しかし、まさか川の中から顔を出している石を飛び越えることになるとは。
現代と違って舗装されている道が極端に少ない。
二人ならスイスイ行けるであろう道を私が居ることで倍以上時間が掛かっているのが申し訳なかった。
「すみません。足手まといで…」
「いえいえ」
私の手をぐっと引き寄せて、石の上にしっかり立たせてくれた。
「さあ、後ろで見てますから、先に行ってください」
「すみません…」
今度は山田先生が手を伸ばしてくれて、それに掴まる。
こうやって二人に支えられながら、なんとか川を渡った。
「よければ乗ってください」
平坦な道に出たところで利吉さんが私の前にしゃがんだ。
「そんな!まだ歩けるので…」
「荷物はわしが持ってやろう。甘えておけ」
山田先生が荷物を全部持ってくれて、利吉さんが私を背負った。
「ほんとすみません…。体力なくて…」
「いえ。うちまでの道は名前さんじゃなくてもしんどいです」
忍術学園は皆運動神経抜群で、くのたまちゃん達も同じ女なのかと疑うほど機敏に動くから、自分が余程鈍くさく感じた。
「利吉に尻を触られたら引っ叩いていいぞ」
「父上!」
親子で言い争っているところを見ていると、家族に会いたくなった。
「帰ったぞ〜」
無事に着いて一安心。
山田先生が家の中に向かって声を掛けた。
私はドキドキしなから利吉さんの隣に立っていた。
「おかえりなさい」
……驚いた。
山田先生の奥さんで、利吉さんのお母さんはとても美しい人だった。
いや、でもよく考えたら利吉さんが美形なのだから何も不思議じゃない。
「あら。貴方が話に聞いていた子ね」
「名字名前です!よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げて、持っていた風呂敷を渡した。
「これ……お世話になるので、良かったら食べてください」
「まあ、ありがとう」
「気にしなくていいと言ったのですが」
いやいや。
手ぶらで行くわけにはいかない。
じゃないと三日もお世話になれないわ。
「さぁ、上がってちょうだい」
利吉ママに促されて、私は上がらせてもらった。
平和な毎日を過ごす中、は組の子達が今か今かと待っていた長期休みがやってきた。
一週間のお休み。
私は帰る実家など無いのだが、利吉さんと土井先生のお家にお邪魔することになっている。
ずっと学園で生活していたため、旅行する気分だ。
「では、行ってきます」
「気を付けてね」
まだ仕事が残っている土井先生ときり丸くんが正門に見送りに来てくれた。
「私と父上がついているから大丈夫ですよ」
利吉さんが横から答えた。
「うむ。わしもいるし、任せておけ」
山田先生も今回はすんなり帰ってくれるようで、安心した。
「山田先生…お邪魔します」
「気にすることはない。山中で何も無いがな」
土井先生ときり丸くんに手を振って、忍術学園を後にした。
「大丈夫ですか?手を…」
「は、はい」
山中と聞いて、覚悟はしていた。
そもそも忍術学園だって山中だし。
しかし、まさか川の中から顔を出している石を飛び越えることになるとは。
現代と違って舗装されている道が極端に少ない。
二人ならスイスイ行けるであろう道を私が居ることで倍以上時間が掛かっているのが申し訳なかった。
「すみません。足手まといで…」
「いえいえ」
私の手をぐっと引き寄せて、石の上にしっかり立たせてくれた。
「さあ、後ろで見てますから、先に行ってください」
「すみません…」
今度は山田先生が手を伸ばしてくれて、それに掴まる。
こうやって二人に支えられながら、なんとか川を渡った。
「よければ乗ってください」
平坦な道に出たところで利吉さんが私の前にしゃがんだ。
「そんな!まだ歩けるので…」
「荷物はわしが持ってやろう。甘えておけ」
山田先生が荷物を全部持ってくれて、利吉さんが私を背負った。
「ほんとすみません…。体力なくて…」
「いえ。うちまでの道は名前さんじゃなくてもしんどいです」
忍術学園は皆運動神経抜群で、くのたまちゃん達も同じ女なのかと疑うほど機敏に動くから、自分が余程鈍くさく感じた。
「利吉に尻を触られたら引っ叩いていいぞ」
「父上!」
親子で言い争っているところを見ていると、家族に会いたくなった。
「帰ったぞ〜」
無事に着いて一安心。
山田先生が家の中に向かって声を掛けた。
私はドキドキしなから利吉さんの隣に立っていた。
「おかえりなさい」
……驚いた。
山田先生の奥さんで、利吉さんのお母さんはとても美しい人だった。
いや、でもよく考えたら利吉さんが美形なのだから何も不思議じゃない。
「あら。貴方が話に聞いていた子ね」
「名字名前です!よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げて、持っていた風呂敷を渡した。
「これ……お世話になるので、良かったら食べてください」
「まあ、ありがとう」
「気にしなくていいと言ったのですが」
いやいや。
手ぶらで行くわけにはいかない。
じゃないと三日もお世話になれないわ。
「さぁ、上がってちょうだい」
利吉ママに促されて、私は上がらせてもらった。
