【3章】フォーリンラブin室町
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事務員のお仕事の一環で、演習場が使われていないタイミングで雑草引きを行っていた放課後。
ヘムヘムがさっき鐘をついて、今日の授業は全て終わりを告げた。
「名前さーん!!僕達は裏山で鬼ごっこするんですけど、一緒にどうですか?」
「ごめんね。ここの草引きやっちゃいたくて」
「僕達もお手伝いしましょうか?」
「いいのいいの!もうじき終わるから。皆は遊んできて」
自由時間潰してまで手伝ってくれようとするなんて、なんて一年は組はよい子達なのだろうか。
感動しながら、皆に手を振って再び雑草と向き合うために腰を下ろした。
さっきは組の子達に言った通り、あと少しで終わりそう。
ひたすら雑草を引いていたら、遠くの方に六年生達が見えた。
「あっ!おー……」
おーい!と手を振ろうとしたのだが、なんだか空気が変だ。
気のせいかと思ったが、私に気づかないままこっちに向かってきて、近づくとやはりどんよりしたオーラを纏っている。
「みんな……どうしたの?」
心配になって雑草をやめて駆け寄った。
「ああ!名前さんじゃないか!」
七松くんは相変わらずの七松くんだ。
彼だけ変わりなく元気そうだ。
「何かあったの…?」
他のみんながどんよりしていて、中在家くんだけは七松くんと同じで平時と変わらないように見えるけど…何か考え事してるようにも見える。
「今度の実習の説明がさっきあって、気落ちしてるんだ」
「そんなに大変な実習なの…?」
ここは年端もいかない子どもたちが危ない武器を当たり前に使う世界なのだ。
いつもなら「実習行ってきます」と楽しそうにしているのに、あの戦い大好きな潮江くんと食満くんさえ落ち込むほどの辛い実習って……。
ちゃんと生きて帰ってこれるよね?
ううん、大きな怪我だってしてほしくない。
不安になってキュッと土で汚れた手を握った。
「❝イロ❞の実習だ」
「イロ…??」
それ、聞いたことある。
確か…。
「えっ!?それってくノ一の子達が習うやつなんじゃ…?」
「ええ。くノ一は仕掛ける側。我々は騙されないための実習です」
仙蔵くんは辟易した様子で溜息を吐いた。
「えっ、えっ。座学じゃなくて、実習…なの?」
私の頭は混乱してる。
実習って何するの!?
え、まさかくのたまの子と…?
伊作くんと仙蔵くんがくのたまちゃんとそういうことしてるのを想像してしまい、ちょっとモヤッとした。
「ええ。色仕掛けを得意とする外部のくノ一講師のところを各々訪問することになってます」
「そうなんだ…?」
「はあ…」
くのたまちゃん達では無くてホッとしたけど、それでもいまいち実態が掴めない。
「で、女の裸見たことない奴は好きな女に見せてもらっとけって、発破かけられた」
しかし私達は誰も恋仲がいないからな!と七松くんはゲラゲラ笑っていた。
私は開いた口が塞がらなかった。
「ど、どういうこと?」
「外部講師のやり方によるのですが、過激な方だと、過去にとって食われた先輩が居るとか居ないとか…」
食満くんが苦笑しながら答えた。
「好いてもない女の裸体など見たくもないわ」
潮江くんが、腕組みをしたままぶすりと文句を垂れた。
確かに潮江くん、私の身体見ても動じてなかったもんね。
「男側に技術があるに越したことはない、ということでどこまでやらされるのか……見通しが立たないので気落ちしてます」
伊作くんも沈んじゃってる。
「うーん……。いくら実習でも…こんなのちょっとひどいよね…」
現代だったら大ニュースだよ。
セクハラなんてレベルじゃない。
「ま、やるしかないんですけどね」
食満くんが諦めたように肩を竦めた。
「うーん……」
「名前さんが思い悩むことじゃないです」
仙蔵くんにそう言われるが、気になってしまう。
「でも実習とは関係なく、女がどういうものか名前さんに聞いてみるのもいいんじゃないか!」
「ええっ」
「この後暇だし!」
ただの雑談相手ってことね。
七松くんの提案で、私達は円になって腰を下ろした。
ヘムヘムがさっき鐘をついて、今日の授業は全て終わりを告げた。
「名前さーん!!僕達は裏山で鬼ごっこするんですけど、一緒にどうですか?」
「ごめんね。ここの草引きやっちゃいたくて」
「僕達もお手伝いしましょうか?」
「いいのいいの!もうじき終わるから。皆は遊んできて」
自由時間潰してまで手伝ってくれようとするなんて、なんて一年は組はよい子達なのだろうか。
感動しながら、皆に手を振って再び雑草と向き合うために腰を下ろした。
さっきは組の子達に言った通り、あと少しで終わりそう。
ひたすら雑草を引いていたら、遠くの方に六年生達が見えた。
「あっ!おー……」
おーい!と手を振ろうとしたのだが、なんだか空気が変だ。
気のせいかと思ったが、私に気づかないままこっちに向かってきて、近づくとやはりどんよりしたオーラを纏っている。
「みんな……どうしたの?」
心配になって雑草をやめて駆け寄った。
「ああ!名前さんじゃないか!」
七松くんは相変わらずの七松くんだ。
彼だけ変わりなく元気そうだ。
「何かあったの…?」
他のみんながどんよりしていて、中在家くんだけは七松くんと同じで平時と変わらないように見えるけど…何か考え事してるようにも見える。
「今度の実習の説明がさっきあって、気落ちしてるんだ」
「そんなに大変な実習なの…?」
ここは年端もいかない子どもたちが危ない武器を当たり前に使う世界なのだ。
いつもなら「実習行ってきます」と楽しそうにしているのに、あの戦い大好きな潮江くんと食満くんさえ落ち込むほどの辛い実習って……。
ちゃんと生きて帰ってこれるよね?
ううん、大きな怪我だってしてほしくない。
不安になってキュッと土で汚れた手を握った。
「❝イロ❞の実習だ」
「イロ…??」
それ、聞いたことある。
確か…。
「えっ!?それってくノ一の子達が習うやつなんじゃ…?」
「ええ。くノ一は仕掛ける側。我々は騙されないための実習です」
仙蔵くんは辟易した様子で溜息を吐いた。
「えっ、えっ。座学じゃなくて、実習…なの?」
私の頭は混乱してる。
実習って何するの!?
え、まさかくのたまの子と…?
伊作くんと仙蔵くんがくのたまちゃんとそういうことしてるのを想像してしまい、ちょっとモヤッとした。
「ええ。色仕掛けを得意とする外部のくノ一講師のところを各々訪問することになってます」
「そうなんだ…?」
「はあ…」
くのたまちゃん達では無くてホッとしたけど、それでもいまいち実態が掴めない。
「で、女の裸見たことない奴は好きな女に見せてもらっとけって、発破かけられた」
しかし私達は誰も恋仲がいないからな!と七松くんはゲラゲラ笑っていた。
私は開いた口が塞がらなかった。
「ど、どういうこと?」
「外部講師のやり方によるのですが、過激な方だと、過去にとって食われた先輩が居るとか居ないとか…」
食満くんが苦笑しながら答えた。
「好いてもない女の裸体など見たくもないわ」
潮江くんが、腕組みをしたままぶすりと文句を垂れた。
確かに潮江くん、私の身体見ても動じてなかったもんね。
「男側に技術があるに越したことはない、ということでどこまでやらされるのか……見通しが立たないので気落ちしてます」
伊作くんも沈んじゃってる。
「うーん……。いくら実習でも…こんなのちょっとひどいよね…」
現代だったら大ニュースだよ。
セクハラなんてレベルじゃない。
「ま、やるしかないんですけどね」
食満くんが諦めたように肩を竦めた。
「うーん……」
「名前さんが思い悩むことじゃないです」
仙蔵くんにそう言われるが、気になってしまう。
「でも実習とは関係なく、女がどういうものか名前さんに聞いてみるのもいいんじゃないか!」
「ええっ」
「この後暇だし!」
ただの雑談相手ってことね。
七松くんの提案で、私達は円になって腰を下ろした。
