【2章】室町パニック
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よし、なんとかなったみたいだな。
私は木の上に身を隠して、名前さんとは組、くのたま達とのやりとりを見守っていた。
昨日、私は門前でくのたま達が実習から帰ってくる時間帯に待ち伏せをしていた。
ピンクの忍装束がゾロゾロと門を潜って学園に戻ってきた。
すでに解散の号令はなされていたようで、シナ先生は見当たらない。
「へぇー。名前さんと伊作先輩がねぇ…」
「でもお似合いだよね〜」
さっそく憂慮していた事態に。
くのたまの中ですでに噂として広まっていそうだった。
これ以上広がる前に……。
「ちょっと、君たち」
「土井先生?」
「おつかい頼まれてくれないか?」
「おつかい?」
くのたま達が顔を見合わせた。
「最近、伊作や仙蔵が名前さんに普段お世話になっている❝お礼❞をしているって聞いて、私も何か彼女に…と思っているんだ。でも忙しくてなかなか町に行けなくて」
「お礼…」
「そう、お礼」
「あの櫛が?」
くのたま達はは組の子達と違い、一言えば十察する能力があった。
は組のよい子達は十言っても伝わらないが。
「そうは思えないけど…。伊作先輩って明らかに…ねぇ?」
「うんうん」
伊作……お前の気持ちくのたまに筒抜けだぞ…。
「それに、お礼をあげるなら土井先生自身が買いに行った方がいいんじゃないですか?」
「お前達……名前さんに痺れ薬混ぜたお詫びはしたのか?」
私が尋ねると、くのたま達は顔を見合わせて首を横に振った。
「なら、これを渡すからこれで買ってきなさい。君たちからということにしていいから。余った銭でお団子でも食べて」
私が出した銭を、一人のくのたまに渡した。
「そうだな、あの櫛と一緒につけられる簪なんかどうだろうか」
「簪……」
そう、彼女達は一言えば十察するのだ。
彼女達はお互いの顔を見合わせて、ニンマリとした笑顔を私に向けた。
「はーい!!日頃の❝お礼❞とあの時のお詫びを兼ねて行ってきまーす!」
じゃ、今からみんな小袖に着替えて門前に集合ね!との掛け声で一同解散した。
一人がその場にまだ残っていて、私に耳打ちをした。
「私は、土井先生を応援します!」
私の感情もバレバレで、思わず苦笑いが出たが、それも覚悟の上で頼んだのだから仕方あるまい。
「いい簪、頼むよ」
そう伝えたら、彼女はぐっと親指をこちらに向けた。
彼女が去った後、私は後方の茂みに声を掛けた。
「出てこい、お前達」
私の声でガサガサとは組のよい子達が一斉に顔を出した。
「聞いていたんだろ?」
「はい!僕達も名前さんに何か贈ろうよ」
庄左ヱ門の提案に、さーんせーい!!!と小さな手が一斉に上がった。
「でも何贈る?僕達一年生だから銭あまり持ってないし…」
「花なんかどうだ?」
「それはいい案ですね!」
私の提案には組の子達は笑顔になった。
「そうと決まれば今から摘みに行こう!」
バタバタと出門票にサインをして門を出ていく彼らを温かい目で見送った。
よし、は組の子達にも❝お礼❞としての意識が根付いたはず。
おそらくこの子達は伊作や仙蔵が❝お礼❞してるから自分達もやった……と他学年に触れ回るはず。
仮に変な噂が立ってもおそらく大丈夫なはずだ。
くのたまが火消しを行ってくれるだろう。
それにしても、あの簪、遠くからで分かりづらいが、想定していたより高価な物に見える。
お団子食べずに全額使ったのかもしれないな…。
あの子達はあの子達なりに思うところがあったのだろう。
名前さんが櫛と共に髪につけた簪を嬉しそうに触っているのを見て、私の口元は自然と緩んだ。
********************
おまけ
「あの櫛に対抗できる高見えする簪探すわよ!」
「あのさ、私、個人的に名前さんにお詫びしたいから、これ上乗せして出すわ」
「じゃあ私も」
「私も」
「これだけ集まればいい簪が買えそうね」
「私達は土井先生派ってことでいい?」
「うん、伊作先輩には悪いけどね」
「実は…私伊作先輩のこと気になってたんだよね」
「え、そうなの!?」
「うん……」
「ならなおさら土井先生とくっつけないと!」
「でも、そんなのいいのかな」
「いいのいいの!名前さんに意地悪はしちゃだめよ?」
「そんなことしないよ!」
「じゃあ何も問題ないわ!土井先生とくっつけば、貴方にもチャンスがあるわよ!」
くのたま達が後方支援を行っていたことなど、彼は知る由もなかった。
私は木の上に身を隠して、名前さんとは組、くのたま達とのやりとりを見守っていた。
昨日、私は門前でくのたま達が実習から帰ってくる時間帯に待ち伏せをしていた。
ピンクの忍装束がゾロゾロと門を潜って学園に戻ってきた。
すでに解散の号令はなされていたようで、シナ先生は見当たらない。
「へぇー。名前さんと伊作先輩がねぇ…」
「でもお似合いだよね〜」
さっそく憂慮していた事態に。
くのたまの中ですでに噂として広まっていそうだった。
これ以上広がる前に……。
「ちょっと、君たち」
「土井先生?」
「おつかい頼まれてくれないか?」
「おつかい?」
くのたま達が顔を見合わせた。
「最近、伊作や仙蔵が名前さんに普段お世話になっている❝お礼❞をしているって聞いて、私も何か彼女に…と思っているんだ。でも忙しくてなかなか町に行けなくて」
「お礼…」
「そう、お礼」
「あの櫛が?」
くのたま達はは組の子達と違い、一言えば十察する能力があった。
は組のよい子達は十言っても伝わらないが。
「そうは思えないけど…。伊作先輩って明らかに…ねぇ?」
「うんうん」
伊作……お前の気持ちくのたまに筒抜けだぞ…。
「それに、お礼をあげるなら土井先生自身が買いに行った方がいいんじゃないですか?」
「お前達……名前さんに痺れ薬混ぜたお詫びはしたのか?」
私が尋ねると、くのたま達は顔を見合わせて首を横に振った。
「なら、これを渡すからこれで買ってきなさい。君たちからということにしていいから。余った銭でお団子でも食べて」
私が出した銭を、一人のくのたまに渡した。
「そうだな、あの櫛と一緒につけられる簪なんかどうだろうか」
「簪……」
そう、彼女達は一言えば十察するのだ。
彼女達はお互いの顔を見合わせて、ニンマリとした笑顔を私に向けた。
「はーい!!日頃の❝お礼❞とあの時のお詫びを兼ねて行ってきまーす!」
じゃ、今からみんな小袖に着替えて門前に集合ね!との掛け声で一同解散した。
一人がその場にまだ残っていて、私に耳打ちをした。
「私は、土井先生を応援します!」
私の感情もバレバレで、思わず苦笑いが出たが、それも覚悟の上で頼んだのだから仕方あるまい。
「いい簪、頼むよ」
そう伝えたら、彼女はぐっと親指をこちらに向けた。
彼女が去った後、私は後方の茂みに声を掛けた。
「出てこい、お前達」
私の声でガサガサとは組のよい子達が一斉に顔を出した。
「聞いていたんだろ?」
「はい!僕達も名前さんに何か贈ろうよ」
庄左ヱ門の提案に、さーんせーい!!!と小さな手が一斉に上がった。
「でも何贈る?僕達一年生だから銭あまり持ってないし…」
「花なんかどうだ?」
「それはいい案ですね!」
私の提案には組の子達は笑顔になった。
「そうと決まれば今から摘みに行こう!」
バタバタと出門票にサインをして門を出ていく彼らを温かい目で見送った。
よし、は組の子達にも❝お礼❞としての意識が根付いたはず。
おそらくこの子達は伊作や仙蔵が❝お礼❞してるから自分達もやった……と他学年に触れ回るはず。
仮に変な噂が立ってもおそらく大丈夫なはずだ。
くのたまが火消しを行ってくれるだろう。
それにしても、あの簪、遠くからで分かりづらいが、想定していたより高価な物に見える。
お団子食べずに全額使ったのかもしれないな…。
あの子達はあの子達なりに思うところがあったのだろう。
名前さんが櫛と共に髪につけた簪を嬉しそうに触っているのを見て、私の口元は自然と緩んだ。
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おまけ
「あの櫛に対抗できる高見えする簪探すわよ!」
「あのさ、私、個人的に名前さんにお詫びしたいから、これ上乗せして出すわ」
「じゃあ私も」
「私も」
「これだけ集まればいい簪が買えそうね」
「私達は土井先生派ってことでいい?」
「うん、伊作先輩には悪いけどね」
「実は…私伊作先輩のこと気になってたんだよね」
「え、そうなの!?」
「うん……」
「ならなおさら土井先生とくっつけないと!」
「でも、そんなのいいのかな」
「いいのいいの!名前さんに意地悪はしちゃだめよ?」
「そんなことしないよ!」
「じゃあ何も問題ないわ!土井先生とくっつけば、貴方にもチャンスがあるわよ!」
くのたま達が後方支援を行っていたことなど、彼は知る由もなかった。
