【1章】さよなら令和、ようこそ室町
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結局私は❝記憶喪失の南蛮姫❞もしくは❝間者❞いう天と地ほどの差がある疑いをかけられたまま、その場はお開きになった。
私の脳内も混乱に混乱を極めてついに思考を放棄した。
「ふう…。疲れたでしょう?保健室で休んでください」
「あの…結局私はどうなるのでしょうか」
「貴方の身元が分かるまではここで保護することになります」
「監視だろ」
「文次郎!」
伊作くんの言葉を潮江くんが遮った。
「とにかく、貴方はその足を治すことに専念してください。その中で思い出したことがあったら教えてほしいです」
伊作くんは完全に私のことを前者だと思ってる。
勝手に彼が勘違いしているといえばそれまでだが、こんなに優しい人に隠し事をしていることに心が少なからず痛んだ。
「見張られて不便なこともあるかと思いますが…」
「ううん。大丈夫です」
「では、今日は伊作が彼女の担当ということで、明日からの順番を自室で決めよう」
仙蔵くんの合図で私と伊作くん以外の面子がその場から消えた。
「え!?どこ行ったの」
あまりの素早さに本物の忍者みたい…と脱帽した。
目を白黒している私の反応に伊作くんはフフと笑いを漏らした。
「そういうところが姫っぽいです。さっきから見るもの見るもの物珍しそうに見てて。浮世離れしてる感じが」
伊作くんと話していると自分の方がおかしくて、本当に自分は記憶喪失なのではと思えてきてしまう。
いやいやいや、しっかりしろ、名前。
「今日は残りの時間、僕と一緒に過ごしましょうね」
廊下から外を見ると日が沈みかけていた。
とことん自然派な環境のようで、お風呂を薪で温めているのを見てひっくり返りそうになった。
エ〇キュートじゃないの。
オール電化で暮らしている身としては信じられない。
寝衣をお借りしたのだが、まさかの襦袢だった。
中透けてないかな・・・。
電気は一切使われておらず、夜は蝋燭の明かりが頼りらしい。
「では、おやすみなさい」
伊作くんに促されて、本当はそれほど眠く無かったが、布団に横になった。
しかしやはり山中を歩き回った疲れはあったらしく、いつの間にか意識は飛んでいた。
次に目が覚めたとき、衝立の向こうから小さな話し声が聞こえてきた。
スマホも時計もないので今が何時なのかは分からないが、まだ真っ暗なので夜中なのだろう。
「・・・で、変わった様子は?」
「あるわけないだろう。普通の状況じゃないんだ。本人もまだ混乱しているんだよ」
ああ、私のことを話しているんだな。
伊作くんは潮江くんから私のことを常に庇ってくれている。
級友ではなく、こんな怪しい女を。(まあ、私からしたらそっちが・・・以下省略)
これがきっかけで2人が仲違いしないといいんだけど・・・。
さすがにそうなったら申し訳なさすぎる。
「別に彼女が記憶喪失の南蛮の姫なんて本気で思ってないさ」
あ、そうだったんだ。
「でも、足を怪我しているんだ。放っておけない。ここに留めるための方便。姫の可能性が少しでもあれば、万が一追い出して何かあったら南蛮から責任を追及される恐れが出てくるだろ?」
「戦に発展しかねないな」
「だろ?だからいい嘘だと思った。仙蔵が僕の意図を汲み取って後押ししてくれて助かったよ」
「彼女の見た目を置いておいて❝状況❞だけで見れば間者の可能性が高い。でも逆に状況を置いておいて❝彼女自身❞だけを見れば南蛮の姫の方がしっくりくる」
え、私だけを見たら姫っぽく感じてくれるの?
仙蔵くん・・・しゅき。
伊作くんといい、仙蔵くんといい、ほんとよくできた十五歳だわ。
生まれてこの方姫扱いなんてされたことないので、会話を盗み聞きしながら心で涙を流した。
私の脳内も混乱に混乱を極めてついに思考を放棄した。
「ふう…。疲れたでしょう?保健室で休んでください」
「あの…結局私はどうなるのでしょうか」
「貴方の身元が分かるまではここで保護することになります」
「監視だろ」
「文次郎!」
伊作くんの言葉を潮江くんが遮った。
「とにかく、貴方はその足を治すことに専念してください。その中で思い出したことがあったら教えてほしいです」
伊作くんは完全に私のことを前者だと思ってる。
勝手に彼が勘違いしているといえばそれまでだが、こんなに優しい人に隠し事をしていることに心が少なからず痛んだ。
「見張られて不便なこともあるかと思いますが…」
「ううん。大丈夫です」
「では、今日は伊作が彼女の担当ということで、明日からの順番を自室で決めよう」
仙蔵くんの合図で私と伊作くん以外の面子がその場から消えた。
「え!?どこ行ったの」
あまりの素早さに本物の忍者みたい…と脱帽した。
目を白黒している私の反応に伊作くんはフフと笑いを漏らした。
「そういうところが姫っぽいです。さっきから見るもの見るもの物珍しそうに見てて。浮世離れしてる感じが」
伊作くんと話していると自分の方がおかしくて、本当に自分は記憶喪失なのではと思えてきてしまう。
いやいやいや、しっかりしろ、名前。
「今日は残りの時間、僕と一緒に過ごしましょうね」
廊下から外を見ると日が沈みかけていた。
とことん自然派な環境のようで、お風呂を薪で温めているのを見てひっくり返りそうになった。
エ〇キュートじゃないの。
オール電化で暮らしている身としては信じられない。
寝衣をお借りしたのだが、まさかの襦袢だった。
中透けてないかな・・・。
電気は一切使われておらず、夜は蝋燭の明かりが頼りらしい。
「では、おやすみなさい」
伊作くんに促されて、本当はそれほど眠く無かったが、布団に横になった。
しかしやはり山中を歩き回った疲れはあったらしく、いつの間にか意識は飛んでいた。
次に目が覚めたとき、衝立の向こうから小さな話し声が聞こえてきた。
スマホも時計もないので今が何時なのかは分からないが、まだ真っ暗なので夜中なのだろう。
「・・・で、変わった様子は?」
「あるわけないだろう。普通の状況じゃないんだ。本人もまだ混乱しているんだよ」
ああ、私のことを話しているんだな。
伊作くんは潮江くんから私のことを常に庇ってくれている。
級友ではなく、こんな怪しい女を。(まあ、私からしたらそっちが・・・以下省略)
これがきっかけで2人が仲違いしないといいんだけど・・・。
さすがにそうなったら申し訳なさすぎる。
「別に彼女が記憶喪失の南蛮の姫なんて本気で思ってないさ」
あ、そうだったんだ。
「でも、足を怪我しているんだ。放っておけない。ここに留めるための方便。姫の可能性が少しでもあれば、万が一追い出して何かあったら南蛮から責任を追及される恐れが出てくるだろ?」
「戦に発展しかねないな」
「だろ?だからいい嘘だと思った。仙蔵が僕の意図を汲み取って後押ししてくれて助かったよ」
「彼女の見た目を置いておいて❝状況❞だけで見れば間者の可能性が高い。でも逆に状況を置いておいて❝彼女自身❞だけを見れば南蛮の姫の方がしっくりくる」
え、私だけを見たら姫っぽく感じてくれるの?
仙蔵くん・・・しゅき。
伊作くんといい、仙蔵くんといい、ほんとよくできた十五歳だわ。
生まれてこの方姫扱いなんてされたことないので、会話を盗み聞きしながら心で涙を流した。
