【2章】室町パニック
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「町に行きませんか?」
「めっちゃデジャヴ」
今度は伊作くんに誘われた。
もう町のエキスパートになれそう。
それは調子乗りすぎか。
「すぐに用意するね」
私はこの間買った髪紐で髪をまとめて、土井先生に借りてるお化粧道具で化粧をして準備した。
「お待たせ」
「行きましょうか」
慣れとは怖いもので、あれだけしんどかった砂利道も回数を重ねるごとに少しずつ歩けるようになってきた。
「あの…僕にはあまり近づかない方がいいかもしれません」
隣を歩く伊作くんが気まずそうにそう言うので首を傾げた。
「不運に巻き込んでしまうかもしれないので…」
「まーたそんなこと気にしてる!」
不運、不運って言ってたら本当にそういう気を吸い寄せちゃうんだからね!
私はあえてぴったり伊作くんの傍に張り付いた。
「早く行こ?」
腕を引っ張って歩き出すと、伊作くんの足元に大きめの小石があって見事に引っかかった。
「「わあっ」」
二人揃って転んだが、いつものように伊作くんが私を庇ってくれたので私は無傷だ。
なんだが、この流れも慣れてきて、思わず笑ってしまった。
「ふふふ」
「笑わないでくださいよぉ」
「ごめん、ごめん。大丈夫?」
身体を起こすと伊作くんも上体を起こした。
「無事に町に辿り着ける気がしない…」
「行けるとこまで行こ?」
伊作くんとならただの散歩になっても楽しいよ、と言うと彼は嬉しそうに笑った。
********************
色々あったけど、無事に町に辿り着いた。
「ハァッハァッ」
「大丈夫…?」
そう、❝色々❞あったのだ。
またイノシシに遭遇したり。
誰かが作った罠にハマりそうになったり。
鼻緒が切れたり。
石に躓いたり。
石に躓いたり…。
都度都度私を庇ったせいで、すでにボロボロの伊作くんの背中を擦った。
「茶屋に入って休む…?」
といっても、予定より大幅に遅れて到着したため店じまいしだしている。
これはもうその辺で休憩してとんぼ返りか…?と思っていたら伊作くんが私の手を引いた。
「行きたい店があるんです」
目的地があったのか。
彼の髪の毛についた葉っぱを払いながら、手を引かれるまま伊作くんについて行った。
「すみません、まだやってますか?」
「あいよ」
伊作くんが入った店は髪に関する用品が売っているお店だった。
「これ、名前さんに似合うなって思って…」
伊作くんが手に取ったのは桜が描かれている櫛だった。
「でもこっちのも捨てがたいし…」
今度は華やかな蝶が描かれていた。
「この間、町に来た時買って帰ろうと思ったんですけど、どれにするか迷って決められなかったので、名前さんに決めて欲しくて…」
「えっ!?私に?」
「こっちもいいし、これも…」
どんどん選択肢が増えていく。
「ちょっ、ちょっと待って!どうして私に?」
伊作くんは悲しそうに私に尋ねた。
「仙蔵からは受け取って、僕からは受け取れませんか?」
そんなことはないけど。
貰ってばっかりで気が引ける。
むしろ伊作くんにはお世話になりっぱなしだから私があげたいのに。
でもこんなにボロボロになってまで、私に櫛を贈ろうとしてくれてるその気持ちを無碍にはできなかった。
「本当にいいの…?」
「はい!」
嬉しそうに頷くので、私は気を取り直して櫛を眺めた。
「どれも素敵だね。せっかくだから伊作くんに選んで欲しいなぁ…」
「うーん…どれも素敵だから僕も決めきれなくて…」
「こういうのって、一番最初に目についたやつが正解じゃない?」
「それなら…」
伊作くんは桜が描かれた櫛を手に取った。
「うん、私もそれ好き」
私の返事を聞いて、伊作くんは嬉しそうに店主に渡して会計をした。
会計を待っている間、外に出てると、隣のお店は薬関係を売っているようだった。
薬草はよくわからない……が、店の奥の方に飾られていた商品が目についた。
吸い寄せられるように店に入り、それを手に取った。
お金の勘定方法は最近きり丸くんに教えてもらった。
初めてのおつかい的な気分で、どきどきしながら薬屋の店主に話しかけた。
「あの…」
「めっちゃデジャヴ」
今度は伊作くんに誘われた。
もう町のエキスパートになれそう。
それは調子乗りすぎか。
「すぐに用意するね」
私はこの間買った髪紐で髪をまとめて、土井先生に借りてるお化粧道具で化粧をして準備した。
「お待たせ」
「行きましょうか」
慣れとは怖いもので、あれだけしんどかった砂利道も回数を重ねるごとに少しずつ歩けるようになってきた。
「あの…僕にはあまり近づかない方がいいかもしれません」
隣を歩く伊作くんが気まずそうにそう言うので首を傾げた。
「不運に巻き込んでしまうかもしれないので…」
「まーたそんなこと気にしてる!」
不運、不運って言ってたら本当にそういう気を吸い寄せちゃうんだからね!
私はあえてぴったり伊作くんの傍に張り付いた。
「早く行こ?」
腕を引っ張って歩き出すと、伊作くんの足元に大きめの小石があって見事に引っかかった。
「「わあっ」」
二人揃って転んだが、いつものように伊作くんが私を庇ってくれたので私は無傷だ。
なんだが、この流れも慣れてきて、思わず笑ってしまった。
「ふふふ」
「笑わないでくださいよぉ」
「ごめん、ごめん。大丈夫?」
身体を起こすと伊作くんも上体を起こした。
「無事に町に辿り着ける気がしない…」
「行けるとこまで行こ?」
伊作くんとならただの散歩になっても楽しいよ、と言うと彼は嬉しそうに笑った。
********************
色々あったけど、無事に町に辿り着いた。
「ハァッハァッ」
「大丈夫…?」
そう、❝色々❞あったのだ。
またイノシシに遭遇したり。
誰かが作った罠にハマりそうになったり。
鼻緒が切れたり。
石に躓いたり。
石に躓いたり…。
都度都度私を庇ったせいで、すでにボロボロの伊作くんの背中を擦った。
「茶屋に入って休む…?」
といっても、予定より大幅に遅れて到着したため店じまいしだしている。
これはもうその辺で休憩してとんぼ返りか…?と思っていたら伊作くんが私の手を引いた。
「行きたい店があるんです」
目的地があったのか。
彼の髪の毛についた葉っぱを払いながら、手を引かれるまま伊作くんについて行った。
「すみません、まだやってますか?」
「あいよ」
伊作くんが入った店は髪に関する用品が売っているお店だった。
「これ、名前さんに似合うなって思って…」
伊作くんが手に取ったのは桜が描かれている櫛だった。
「でもこっちのも捨てがたいし…」
今度は華やかな蝶が描かれていた。
「この間、町に来た時買って帰ろうと思ったんですけど、どれにするか迷って決められなかったので、名前さんに決めて欲しくて…」
「えっ!?私に?」
「こっちもいいし、これも…」
どんどん選択肢が増えていく。
「ちょっ、ちょっと待って!どうして私に?」
伊作くんは悲しそうに私に尋ねた。
「仙蔵からは受け取って、僕からは受け取れませんか?」
そんなことはないけど。
貰ってばっかりで気が引ける。
むしろ伊作くんにはお世話になりっぱなしだから私があげたいのに。
でもこんなにボロボロになってまで、私に櫛を贈ろうとしてくれてるその気持ちを無碍にはできなかった。
「本当にいいの…?」
「はい!」
嬉しそうに頷くので、私は気を取り直して櫛を眺めた。
「どれも素敵だね。せっかくだから伊作くんに選んで欲しいなぁ…」
「うーん…どれも素敵だから僕も決めきれなくて…」
「こういうのって、一番最初に目についたやつが正解じゃない?」
「それなら…」
伊作くんは桜が描かれた櫛を手に取った。
「うん、私もそれ好き」
私の返事を聞いて、伊作くんは嬉しそうに店主に渡して会計をした。
会計を待っている間、外に出てると、隣のお店は薬関係を売っているようだった。
薬草はよくわからない……が、店の奥の方に飾られていた商品が目についた。
吸い寄せられるように店に入り、それを手に取った。
お金の勘定方法は最近きり丸くんに教えてもらった。
初めてのおつかい的な気分で、どきどきしながら薬屋の店主に話しかけた。
「あの…」
