【2章】室町パニック
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以前忍務の一環でアルバイトしたときの店主に呼び止められた。
内心、ゲッと思ったが無視するわけにもいかず適当に返事をした。
今日は名前さんと町にせっかく来たのだ。
規制が緩和されたので堂々と名前さんを連れ出せる。
最近名前さんがつけている紅は利吉さんが贈ったものだと聞いて驚いた。
二人にそんな接点があったなんて知らなかった。
化粧にわりと詳しい私が推察するに、あの紅は高価なものだろう。
気になったので実物を見せてもらって、そう思った。
私も今日、何か贈れたら…と思って連れ出したのだが、何の不運なのか先の店主に見つかってしまったのだ。
適当にあしらってその場を去ろうとしたものの、名前さんが思いの外アルバイトに食いついてしまった。
仕事内容を聞いて肩を落としてしまった彼女。
呼び込みならと店主が提案すれば目を輝かせていた。
絶対そんな目立つ真似させられない。
名前さんは落胆した様子だったが、思い直したように私の小袖を引っ張った。
元々、名前さんのために町に来たのだ。
彼女が稼ぎたいのであれば、それに付き合ってやるのが一番だ。
確かに彼女は銭を稼ぐ手段がない。
女性なら入り用のものも多いだろう。
彼女がアルバイトの件を諦めたのも、私が名前さんを気遣ったのと同じで、彼女もまた私を気遣ってくれたのだろう。
腹をくくって店主の誘いに応じた。
ただし、名前さんは裏方と条件をつけて。
渋っていたがここだけは譲れない。
そして、私達は店主の店に足を踏み入れた。
**********************
「いらっしゃいませ」
仙子ちゃんがお客さんを案内して、注文取って、配膳して、会計までしてくれてる。
私はというと、終わったらお皿を下げて、洗うだけ。
明らかに仙子ちゃんの負担が大きかった。
「あの、私も案内と配膳やるよ?」
「いいんです。名前さんは表に出ないでください」
「すみませーん」
「はーい」
頑なに私が表に出るのを嫌がるので、私は大人しくお皿を洗った。
しかし店主が言うように、仙子ちゃんパワーが凄まじく、さっきまでガラガラだった店内は次々に客が入った。
「やっぱり仙子ちゃんはすごいね!名前ちゃんも注文取ってくれる?」
厨房は店主が一人で切り盛りしてるため、手が離せない。
普段は一人で全部回してるのだとか。
それ程の客入りでお店は大丈夫なのか。
「は、はい。わかりました」
満席になってしまい、仙子ちゃん一人ではとても全部は回せそうになかった。
先程から注文をしたそうなお客さんの元に駆け寄った。
「ご注文お決まりですか?」
「はい、きつねうどんで」
「ありがとうございます。出来上がるまで少々お待ち下さい」
会計を終えた仙子ちゃんに、私も手伝うと告げて、先程席を立った机の御椀を下げて布巾で机を拭いた。
「名前さん、ここは私一人で…」
「こんなに忙しいんだから。一緒にやろ?」
「すみません」
「はーい。すぐ行きます」
私が返事をして仙子ちゃんから離れると、何か言いたそうだったが、仙子ちゃんも別のお客さんに呼ばれて対応を迫られたので聞けなかった。
「お姉ちゃん、綺麗だね。このお店で初めて見たけど」
「ありがとうございます。今日だけ働かせて貰ってます」
「えー!こんな綺麗な子居たら毎日通うのになぁ」
そんな風に言ってもらえるなんて嬉しい。
次の注文聞きに行かなきゃ、と通路を移動していたら、お尻に違和感を感じた。
「えっ!?」
パッと振り返ったが、皆うどんを啜ってる。
……触られた?
「どうしましたか?」
私の声を聞いた仙子ちゃんが駆け寄ってくれた。
「どいつですか?」
瞬時に状況を悟った仙子ちゃんが低い声で囁いた。
「分からない…」
「やはり厨房に下がってください」
「ううん。まだ人いっぱいいるから。気をつけるよ」
心の動揺を悟られないように、仙子ちゃんから離れた。
内心、ゲッと思ったが無視するわけにもいかず適当に返事をした。
今日は名前さんと町にせっかく来たのだ。
規制が緩和されたので堂々と名前さんを連れ出せる。
最近名前さんがつけている紅は利吉さんが贈ったものだと聞いて驚いた。
二人にそんな接点があったなんて知らなかった。
化粧にわりと詳しい私が推察するに、あの紅は高価なものだろう。
気になったので実物を見せてもらって、そう思った。
私も今日、何か贈れたら…と思って連れ出したのだが、何の不運なのか先の店主に見つかってしまったのだ。
適当にあしらってその場を去ろうとしたものの、名前さんが思いの外アルバイトに食いついてしまった。
仕事内容を聞いて肩を落としてしまった彼女。
呼び込みならと店主が提案すれば目を輝かせていた。
絶対そんな目立つ真似させられない。
名前さんは落胆した様子だったが、思い直したように私の小袖を引っ張った。
元々、名前さんのために町に来たのだ。
彼女が稼ぎたいのであれば、それに付き合ってやるのが一番だ。
確かに彼女は銭を稼ぐ手段がない。
女性なら入り用のものも多いだろう。
彼女がアルバイトの件を諦めたのも、私が名前さんを気遣ったのと同じで、彼女もまた私を気遣ってくれたのだろう。
腹をくくって店主の誘いに応じた。
ただし、名前さんは裏方と条件をつけて。
渋っていたがここだけは譲れない。
そして、私達は店主の店に足を踏み入れた。
**********************
「いらっしゃいませ」
仙子ちゃんがお客さんを案内して、注文取って、配膳して、会計までしてくれてる。
私はというと、終わったらお皿を下げて、洗うだけ。
明らかに仙子ちゃんの負担が大きかった。
「あの、私も案内と配膳やるよ?」
「いいんです。名前さんは表に出ないでください」
「すみませーん」
「はーい」
頑なに私が表に出るのを嫌がるので、私は大人しくお皿を洗った。
しかし店主が言うように、仙子ちゃんパワーが凄まじく、さっきまでガラガラだった店内は次々に客が入った。
「やっぱり仙子ちゃんはすごいね!名前ちゃんも注文取ってくれる?」
厨房は店主が一人で切り盛りしてるため、手が離せない。
普段は一人で全部回してるのだとか。
それ程の客入りでお店は大丈夫なのか。
「は、はい。わかりました」
満席になってしまい、仙子ちゃん一人ではとても全部は回せそうになかった。
先程から注文をしたそうなお客さんの元に駆け寄った。
「ご注文お決まりですか?」
「はい、きつねうどんで」
「ありがとうございます。出来上がるまで少々お待ち下さい」
会計を終えた仙子ちゃんに、私も手伝うと告げて、先程席を立った机の御椀を下げて布巾で机を拭いた。
「名前さん、ここは私一人で…」
「こんなに忙しいんだから。一緒にやろ?」
「すみません」
「はーい。すぐ行きます」
私が返事をして仙子ちゃんから離れると、何か言いたそうだったが、仙子ちゃんも別のお客さんに呼ばれて対応を迫られたので聞けなかった。
「お姉ちゃん、綺麗だね。このお店で初めて見たけど」
「ありがとうございます。今日だけ働かせて貰ってます」
「えー!こんな綺麗な子居たら毎日通うのになぁ」
そんな風に言ってもらえるなんて嬉しい。
次の注文聞きに行かなきゃ、と通路を移動していたら、お尻に違和感を感じた。
「えっ!?」
パッと振り返ったが、皆うどんを啜ってる。
……触られた?
「どうしましたか?」
私の声を聞いた仙子ちゃんが駆け寄ってくれた。
「どいつですか?」
瞬時に状況を悟った仙子ちゃんが低い声で囁いた。
「分からない…」
「やはり厨房に下がってください」
「ううん。まだ人いっぱいいるから。気をつけるよ」
心の動揺を悟られないように、仙子ちゃんから離れた。
