【1章】さよなら令和、ようこそ室町
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どうやらここは山中の宗教集落で、忍者を崇拝しているらしい。
聞けば彼らは十五歳らしい。
そして本気で忍者を目指してる。
完全に洗脳されているではないか。
十五歳なんて学校行って部活やゲームしてる年齢だ。
ここまで洗脳されていたら全く外の世界を知らずに囲われている可能性がある。
義務教育を受けているかすら怪しい。
生まれてからずっとこの山中で育っているのでは?
戻ったら警察に相談してみようか…。
親切にしてくれている彼らがこんな山中で消費されていいわけがない。
学園長って奴が教祖?
でももしここが宗教集落だったとして、無事に帰れるのだろうか…。
だってこんなに俗世と切り離して生活してるんだよ。
教祖の逆鱗に触れたら…。
怖くなって身震いした。
「大丈夫ですか?」
伊作くんが心配そうに覗き込んできた。
「は、はい。大丈夫です…」
「つきましたよ」
仙蔵くんが声をかけてくれた。
顔を上げると大きな門構え。
表札には…堂々と「忍術学園」と掲げられていた。
「ただいま戻りました」
仙蔵くんの声に反応して、扉が開いた。
「おかえり〜。入門票…あれ?女の子?」
ひょこっと顔を覗かせた男性が不思議そうに私を見た。
「ええ。足を怪我しているところを裏山で保護しました」
「えー!それは大変だぁ。早く手当てしないと。あっ、先に入門票は書いてくださいね」
仙蔵くんは優しく説明してくれてるけど、こちらに相変わらず鋭い視線を投げかけている潮江くんからしたら不審者を捕まえたって感じなんだろうな。
大層な門をくぐると中は広大な敷地が広がっていた。
門や外壁から他者を寄せ付けない雰囲気がそこにはあった。
物珍しくてキョロキョロしていたら、潮江くんに「大人しくしてろ」と釘を刺された。
保健室に案内されると中に中年の男性が座っていた。
「新野先生。実はかくかくじかじかで…」
これまでの経緯を伊作くんが説明してくれた。
新野先生は驚いた様子だったが、怪我している私の足を丁寧に診てくれた。
その場には伊作くんだけが残り、あとは学園長のところへ報告に行くと去っていった。
このあときっと学園長と呼ばれている教祖と話さなければならない。
どうしよう。
上手く切り抜けられるだろうか。
ちゃんと家に帰れるだろうか。
不安だ。
きっと悲壮な表情をしていたに違いない。
伊作くんがそっと手を重ねてくれた。
「大丈夫です。僕も傍に居ますから。貴方はただ自分の身の上に起こったことを話してくださればいいのです」
それが分からないから混乱しているのだけれど。
にこりと笑ってくれた彼の瞳は大層優しくて、不安な心を少しだけ溶かしてくれた。
聞けば彼らは十五歳らしい。
そして本気で忍者を目指してる。
完全に洗脳されているではないか。
十五歳なんて学校行って部活やゲームしてる年齢だ。
ここまで洗脳されていたら全く外の世界を知らずに囲われている可能性がある。
義務教育を受けているかすら怪しい。
生まれてからずっとこの山中で育っているのでは?
戻ったら警察に相談してみようか…。
親切にしてくれている彼らがこんな山中で消費されていいわけがない。
学園長って奴が教祖?
でももしここが宗教集落だったとして、無事に帰れるのだろうか…。
だってこんなに俗世と切り離して生活してるんだよ。
教祖の逆鱗に触れたら…。
怖くなって身震いした。
「大丈夫ですか?」
伊作くんが心配そうに覗き込んできた。
「は、はい。大丈夫です…」
「つきましたよ」
仙蔵くんが声をかけてくれた。
顔を上げると大きな門構え。
表札には…堂々と「忍術学園」と掲げられていた。
「ただいま戻りました」
仙蔵くんの声に反応して、扉が開いた。
「おかえり〜。入門票…あれ?女の子?」
ひょこっと顔を覗かせた男性が不思議そうに私を見た。
「ええ。足を怪我しているところを裏山で保護しました」
「えー!それは大変だぁ。早く手当てしないと。あっ、先に入門票は書いてくださいね」
仙蔵くんは優しく説明してくれてるけど、こちらに相変わらず鋭い視線を投げかけている潮江くんからしたら不審者を捕まえたって感じなんだろうな。
大層な門をくぐると中は広大な敷地が広がっていた。
門や外壁から他者を寄せ付けない雰囲気がそこにはあった。
物珍しくてキョロキョロしていたら、潮江くんに「大人しくしてろ」と釘を刺された。
保健室に案内されると中に中年の男性が座っていた。
「新野先生。実はかくかくじかじかで…」
これまでの経緯を伊作くんが説明してくれた。
新野先生は驚いた様子だったが、怪我している私の足を丁寧に診てくれた。
その場には伊作くんだけが残り、あとは学園長のところへ報告に行くと去っていった。
このあときっと学園長と呼ばれている教祖と話さなければならない。
どうしよう。
上手く切り抜けられるだろうか。
ちゃんと家に帰れるだろうか。
不安だ。
きっと悲壮な表情をしていたに違いない。
伊作くんがそっと手を重ねてくれた。
「大丈夫です。僕も傍に居ますから。貴方はただ自分の身の上に起こったことを話してくださればいいのです」
それが分からないから混乱しているのだけれど。
にこりと笑ってくれた彼の瞳は大層優しくて、不安な心を少しだけ溶かしてくれた。
