【2章】室町パニック
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ああやってあからさまな敵意を向けられて、動揺しないわけがない。
集中できないまま箒をただ動かした。
適度なところで掃き掃除を切り上げ、他に小松田さんにお手伝いできることないか聞きに行こうと、事務室を目指して廊下を歩いていたとき。
「えー、五車の術とは…」
1年は組の教室の前を通ると、土井先生が授業をしている声が聞こえてきた。
その内容はさっき潮江くんが言ってた五車の術で。
気になった私は廊下に身を潜めて授業を聞いた。
「(……話の内容をまとめると喜怒哀楽+恐怖心を使って人心掌握するってことだよね)」
やはり潮江くんが言ってた内容と合致する。
潮江くんが言いたいことは、低学年の子達はさておき、立派な忍者である土井先生や伊作くん、仙蔵くん達が優しくしてくれるのは裏があるということだろう。
つまり、私が何者か自白するのを期待して気を緩ませるために優しくしてくれてるということか。
潮江くんが気づいてるぐらいだから、土井先生も私が隠し事をしていることにはじめから気づいていたのかもしれない。
あえて触れずに優しく接して懐柔して、自分から心を開くように誘導されていた?
それならまんまと私は術中に嵌ったことになる。
土井先生になら話しても大丈夫かな、って思ったもん。
伊作くんと仙蔵くんにも、だいぶ心を開いてる。
もし、潮江くんの言うことが本当なら…。
「(悲しいなぁ……)」
そんなはずない。
いや、でももしかしたら…。
私の中で2つの感情が行ったり来たりして忙しなかった。
「はぁ…」
いくら考えたところで答えなど出るはずもない。
「名前ちゃん?」
廊下に座り込んだままでいると、小松田さんが歩いてきて私を覗き込んだ。
「あ…」
「どうしたの?気分悪い?」
きょとんとした表情を浮かべる小松田さんは私の横に揃ってしゃがみ込んだ。
フルフルと横に首を振ると、小松田さんは事務服の懐に手を入れて小さな包み紙を取り出した。
「これ、さっき学園長先生に貰ったんだぁ。あげるから元気出して!」
小松田さんは私の手を取ると、お饅頭をそこに乗せた。
懐から出てきたので、ほんのり温かい。
「え、でも1個しかないんじゃ…」
「いいよいいよ!名前ちゃんに元気になってほしいから!」
これも五車の術?
そう思って小松田さんを見ると、ニコニコした笑顔。
「小松田さんは五車の術使える?」
「知ってるけど使えないよー!やろうとしたことあるけど、全然ダメだった!」
そりゃそうか。
人畜無害の札を付けて歩いてそうな小松田さんだもん。
「ふふ」
「あ、ひどい!笑わないでよ」
「おまんじゅう、ありがとう」
小松田さんの存在に癒された私は元気が出た。
ガラッ。
「そこで何してるんだい?」
は組の教室前ということを忘れていた。
「ごめんなさい!うるさかったですよね」
慌てて立ち上がった。
「あー!名前さん、お饅頭持ってる!」
しんべヱくんが目敏く私の手にあるお饅頭を見つけた。
「あ…」
どうしよう、1個しか無いけどしんべヱくん欲しがってるしあげたほうがいいかな?
「だめだよ!これは僕が名前ちゃんに元気になってほしくてあげた物だから」
「名前さん元気ないんですか?」
乱太郎くんがすかさず私に問いかけた。
「ううん!大丈夫。小松田さんがこれくれたから元気になったよ!心配かけてごめんね」
ぐっと拳に力を入れて元気アピールをしてみせるとは組の子達は、良かったと安心してくれた。
みんな、よい子。
「土井先生、授業中断させてごめんなさい。小松田さん、行こう」
「これからトイレットペーパーの補充しないと行けなくて、くノ一長屋頼める?」
「もちろん」
そそくさと撤退する私の背中を土井先生が眺めていたことに、私は気づかなかった。
集中できないまま箒をただ動かした。
適度なところで掃き掃除を切り上げ、他に小松田さんにお手伝いできることないか聞きに行こうと、事務室を目指して廊下を歩いていたとき。
「えー、五車の術とは…」
1年は組の教室の前を通ると、土井先生が授業をしている声が聞こえてきた。
その内容はさっき潮江くんが言ってた五車の術で。
気になった私は廊下に身を潜めて授業を聞いた。
「(……話の内容をまとめると喜怒哀楽+恐怖心を使って人心掌握するってことだよね)」
やはり潮江くんが言ってた内容と合致する。
潮江くんが言いたいことは、低学年の子達はさておき、立派な忍者である土井先生や伊作くん、仙蔵くん達が優しくしてくれるのは裏があるということだろう。
つまり、私が何者か自白するのを期待して気を緩ませるために優しくしてくれてるということか。
潮江くんが気づいてるぐらいだから、土井先生も私が隠し事をしていることにはじめから気づいていたのかもしれない。
あえて触れずに優しく接して懐柔して、自分から心を開くように誘導されていた?
それならまんまと私は術中に嵌ったことになる。
土井先生になら話しても大丈夫かな、って思ったもん。
伊作くんと仙蔵くんにも、だいぶ心を開いてる。
もし、潮江くんの言うことが本当なら…。
「(悲しいなぁ……)」
そんなはずない。
いや、でももしかしたら…。
私の中で2つの感情が行ったり来たりして忙しなかった。
「はぁ…」
いくら考えたところで答えなど出るはずもない。
「名前ちゃん?」
廊下に座り込んだままでいると、小松田さんが歩いてきて私を覗き込んだ。
「あ…」
「どうしたの?気分悪い?」
きょとんとした表情を浮かべる小松田さんは私の横に揃ってしゃがみ込んだ。
フルフルと横に首を振ると、小松田さんは事務服の懐に手を入れて小さな包み紙を取り出した。
「これ、さっき学園長先生に貰ったんだぁ。あげるから元気出して!」
小松田さんは私の手を取ると、お饅頭をそこに乗せた。
懐から出てきたので、ほんのり温かい。
「え、でも1個しかないんじゃ…」
「いいよいいよ!名前ちゃんに元気になってほしいから!」
これも五車の術?
そう思って小松田さんを見ると、ニコニコした笑顔。
「小松田さんは五車の術使える?」
「知ってるけど使えないよー!やろうとしたことあるけど、全然ダメだった!」
そりゃそうか。
人畜無害の札を付けて歩いてそうな小松田さんだもん。
「ふふ」
「あ、ひどい!笑わないでよ」
「おまんじゅう、ありがとう」
小松田さんの存在に癒された私は元気が出た。
ガラッ。
「そこで何してるんだい?」
は組の教室前ということを忘れていた。
「ごめんなさい!うるさかったですよね」
慌てて立ち上がった。
「あー!名前さん、お饅頭持ってる!」
しんべヱくんが目敏く私の手にあるお饅頭を見つけた。
「あ…」
どうしよう、1個しか無いけどしんべヱくん欲しがってるしあげたほうがいいかな?
「だめだよ!これは僕が名前ちゃんに元気になってほしくてあげた物だから」
「名前さん元気ないんですか?」
乱太郎くんがすかさず私に問いかけた。
「ううん!大丈夫。小松田さんがこれくれたから元気になったよ!心配かけてごめんね」
ぐっと拳に力を入れて元気アピールをしてみせるとは組の子達は、良かったと安心してくれた。
みんな、よい子。
「土井先生、授業中断させてごめんなさい。小松田さん、行こう」
「これからトイレットペーパーの補充しないと行けなくて、くノ一長屋頼める?」
「もちろん」
そそくさと撤退する私の背中を土井先生が眺めていたことに、私は気づかなかった。
