【2章】室町パニック
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一時はどうなるかと思ってた身体も全回復し、健康のありがたみを改めて知った。
「うーん!今日もいい天気!」
「名前さーん!!」
門前で朝の掃き掃除をしていたら、ピンクの忍装束を来た女の子達が駆け寄ってきた。
箒を握る手に力が入った。
「「「「「ごめんなさい!!!」」」」」
目の前に整列して腰を90度ぴったり折る彼女達に目を丸くした。
その中の一人が手を挙げて前に出た。
「ごめんなさい。薬を盛ろうって言い出したの私なんです。やめとけって言われたのに軽い気持ちで…」
「私達だって貴方を止めきれなかった責任あるわ」
「そうでしゅ。ごめんなさい」
「羽交い締めしてでも止めればよかったわ」
土井先生に言われていた。
❝もし、くのたま達が謝りに来ても、許さなくていいですよ。謝ったから許されるものではないと伝えてありますから❞
最初は許せる自信がなかった。
私が全快できたのは結果論でしかなくて、もしかしたら後遺症が残ってたかもしれないのだから。
でもこうやっていざ目の前で自分より幾分も年下の子達に頭を下げられると許さないという選択肢は無くなってしまった。
それに、嫌なら出ていくのは私の方だ。
ここが忍びの学校という時点で私の常識が通用するわけではない。
郷に入らば郷に従え。
今回はなかなかハードな勉強だったと思うことにした。
「みんな、顔を上げて」
恐る恐る顔を上げるくのたま達。
「もう起きてしまったことだし、ちゃんと元気になったから。キツイお叱り受けたと思うし、私からは何も言うことない。謝りに来てくれてありがとう」
うるうると涙を浮かべて、私の周りにどっと集まった。
「本当にごめんなさい!」
「これからは私達が名前さんの力になります」
「何でも言ってくださしゃい!」
掌返しと言われたらそうかもしれないけれど、こうやって打ち解けられたらやっぱり嬉しい。
身体張った甲斐があるというものだ。
「これからよろしくね。みんな」
「「「「「はい!」」」」」
本当の意味で問題が解決したと思ったら、皆は顔を見合わせて何やら聞きたそうにしている。
「どうかした?」
「あのー、土井先生とはお付き合いされてるんですか?」
「え!?してないよ!?なんで?」
「だって…ねぇ?」
オレンジの髪をした快活そうな女の子(後からユキちゃんだと教えてもらった)が意味ありげに隣の子に目配せをした。
「土井先生のあんなに本気で怒ってるところ、初めて見たから」
「それは命に関わることだったからじゃない?」
「そういう感じじゃなかったよね!あれは自分の女を傷つけられて怒ってる顔だった!」
自分の女って…。
いつの時代も女の子ってませてるんだなぁ…。
乱太郎くん達の1個上でしょ?
私は苦笑しながら、きゃあきゃあ盛り上がってるくのたまちゃん達を眺めた。
「そういう貴方達はいい人いないの?忍たまの子達とか…」
「4年生のタカ丸さんかっこいいよね!」
「うんうん」
「あとはー…利吉さんとか!」
「わかるー!!高収入かつ美男子!年上の包容力もあるし。忍者としても憧れる!超優良物件!」
優良物件というワードに笑ってしまった。
その辺の感覚って現代人と変わらないんだな
伊作くんは優しい、仙蔵くんは所作が綺麗で落ち着きがある、とくのたま達が話しているのをウンウンと頷きながら同意した。
「ところでおしゃべりしてて大丈夫?」
私が話しかけたところで、ヘムヘムが鐘をついた。
「いっけない!授業始まっちゃった!シナ先生に怒られる!」
突然現れた彼女達は、バタバタと去っていった。
一気に辺りが静寂に包まれ、私も掃き掃除を再開しようと箒を動かした。
「名前さん!」
また呼ばれたので振り返ると、六年生が外出するところだった。
「もう身体大丈夫なんですか?」
「うん、ばっちり」
伊作くんに向かって、ぐっと力こぶを作ってみせた。
「この度は大変な思いをされましたね。すぐに駆けつけられず申し訳ありません」
仙蔵くんが悲しそうな顔でそう言うので慌てて両手を振った。
「そんなそんな!仙蔵くんが謝ることじゃないよ。それにくのたまちゃん達と仲良くなれたから結果オーライっていうか。出門票だよね!はい、どうぞ」
無理矢理話題を変えて、出門票を仙蔵くんに渡した。
「これから実習に行ってきます。帰りは夕方になるかと」
「わかった!」
次々にサインをして門を潜った。
最後に書いた潮江くんからバインダーを預かろうと手を伸ばしたが、力が込められていて受け取れない。
「呑気なもんだな」
「え?」
「お前が余計な気を起こさないように五車の術でコントロールされているとも知らずに」
「五車の術?」
「相手の心理を利用してこちらが思う通りに行動させる術だ」
「どういう意味…?」
「皆がお前に優しくするのは、余計な気を起こして面倒を起こさせないためだと言っているんだ。それに気が緩めば隙ができる」
「……」
「純粋に優しくて、親切な人達だと思ったか?哀れだな」
潮江くんはとことん私が嫌らしい。
もしかして潮江くんは…。
「何を隠しているか知らんが、俺はお前を信用しない」
やっぱり。
私が隠し事をしていることに気づいているんだ。
多分、潮江くんの中で私への間者の疑いは晴れてる。
でも隠し事をしていることに気づいているから、信用してもらえないんだ。
「あ、の…」
何か言わなきゃ。
でも何も浮かばなくて。
どうしようかと思っていたら「文次郎?まだか?」と七松くんが門から顔を出した。
パッとバインダーを離されて、私の手中におさまる。
いってきまーす!と元気に手を振る七松くん達に手を振り返した後、私は潮江くんの言葉を反芻していた。
「うーん!今日もいい天気!」
「名前さーん!!」
門前で朝の掃き掃除をしていたら、ピンクの忍装束を来た女の子達が駆け寄ってきた。
箒を握る手に力が入った。
「「「「「ごめんなさい!!!」」」」」
目の前に整列して腰を90度ぴったり折る彼女達に目を丸くした。
その中の一人が手を挙げて前に出た。
「ごめんなさい。薬を盛ろうって言い出したの私なんです。やめとけって言われたのに軽い気持ちで…」
「私達だって貴方を止めきれなかった責任あるわ」
「そうでしゅ。ごめんなさい」
「羽交い締めしてでも止めればよかったわ」
土井先生に言われていた。
❝もし、くのたま達が謝りに来ても、許さなくていいですよ。謝ったから許されるものではないと伝えてありますから❞
最初は許せる自信がなかった。
私が全快できたのは結果論でしかなくて、もしかしたら後遺症が残ってたかもしれないのだから。
でもこうやっていざ目の前で自分より幾分も年下の子達に頭を下げられると許さないという選択肢は無くなってしまった。
それに、嫌なら出ていくのは私の方だ。
ここが忍びの学校という時点で私の常識が通用するわけではない。
郷に入らば郷に従え。
今回はなかなかハードな勉強だったと思うことにした。
「みんな、顔を上げて」
恐る恐る顔を上げるくのたま達。
「もう起きてしまったことだし、ちゃんと元気になったから。キツイお叱り受けたと思うし、私からは何も言うことない。謝りに来てくれてありがとう」
うるうると涙を浮かべて、私の周りにどっと集まった。
「本当にごめんなさい!」
「これからは私達が名前さんの力になります」
「何でも言ってくださしゃい!」
掌返しと言われたらそうかもしれないけれど、こうやって打ち解けられたらやっぱり嬉しい。
身体張った甲斐があるというものだ。
「これからよろしくね。みんな」
「「「「「はい!」」」」」
本当の意味で問題が解決したと思ったら、皆は顔を見合わせて何やら聞きたそうにしている。
「どうかした?」
「あのー、土井先生とはお付き合いされてるんですか?」
「え!?してないよ!?なんで?」
「だって…ねぇ?」
オレンジの髪をした快活そうな女の子(後からユキちゃんだと教えてもらった)が意味ありげに隣の子に目配せをした。
「土井先生のあんなに本気で怒ってるところ、初めて見たから」
「それは命に関わることだったからじゃない?」
「そういう感じじゃなかったよね!あれは自分の女を傷つけられて怒ってる顔だった!」
自分の女って…。
いつの時代も女の子ってませてるんだなぁ…。
乱太郎くん達の1個上でしょ?
私は苦笑しながら、きゃあきゃあ盛り上がってるくのたまちゃん達を眺めた。
「そういう貴方達はいい人いないの?忍たまの子達とか…」
「4年生のタカ丸さんかっこいいよね!」
「うんうん」
「あとはー…利吉さんとか!」
「わかるー!!高収入かつ美男子!年上の包容力もあるし。忍者としても憧れる!超優良物件!」
優良物件というワードに笑ってしまった。
その辺の感覚って現代人と変わらないんだな
伊作くんは優しい、仙蔵くんは所作が綺麗で落ち着きがある、とくのたま達が話しているのをウンウンと頷きながら同意した。
「ところでおしゃべりしてて大丈夫?」
私が話しかけたところで、ヘムヘムが鐘をついた。
「いっけない!授業始まっちゃった!シナ先生に怒られる!」
突然現れた彼女達は、バタバタと去っていった。
一気に辺りが静寂に包まれ、私も掃き掃除を再開しようと箒を動かした。
「名前さん!」
また呼ばれたので振り返ると、六年生が外出するところだった。
「もう身体大丈夫なんですか?」
「うん、ばっちり」
伊作くんに向かって、ぐっと力こぶを作ってみせた。
「この度は大変な思いをされましたね。すぐに駆けつけられず申し訳ありません」
仙蔵くんが悲しそうな顔でそう言うので慌てて両手を振った。
「そんなそんな!仙蔵くんが謝ることじゃないよ。それにくのたまちゃん達と仲良くなれたから結果オーライっていうか。出門票だよね!はい、どうぞ」
無理矢理話題を変えて、出門票を仙蔵くんに渡した。
「これから実習に行ってきます。帰りは夕方になるかと」
「わかった!」
次々にサインをして門を潜った。
最後に書いた潮江くんからバインダーを預かろうと手を伸ばしたが、力が込められていて受け取れない。
「呑気なもんだな」
「え?」
「お前が余計な気を起こさないように五車の術でコントロールされているとも知らずに」
「五車の術?」
「相手の心理を利用してこちらが思う通りに行動させる術だ」
「どういう意味…?」
「皆がお前に優しくするのは、余計な気を起こして面倒を起こさせないためだと言っているんだ。それに気が緩めば隙ができる」
「……」
「純粋に優しくて、親切な人達だと思ったか?哀れだな」
潮江くんはとことん私が嫌らしい。
もしかして潮江くんは…。
「何を隠しているか知らんが、俺はお前を信用しない」
やっぱり。
私が隠し事をしていることに気づいているんだ。
多分、潮江くんの中で私への間者の疑いは晴れてる。
でも隠し事をしていることに気づいているから、信用してもらえないんだ。
「あ、の…」
何か言わなきゃ。
でも何も浮かばなくて。
どうしようかと思っていたら「文次郎?まだか?」と七松くんが門から顔を出した。
パッとバインダーを離されて、私の手中におさまる。
いってきまーす!と元気に手を振る七松くん達に手を振り返した後、私は潮江くんの言葉を反芻していた。
