【2章】室町パニック
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正直、すっごく怖かった。
徐々に力が入らなくなり、自分の意思に反してピクピク反応する指先。
原因もわからず、変な感染症にかかったのではと疑った。
助けを呼びたいのに、声が出なくて途方に暮れていたとき、土井先生が私を見つけてくれた。
焦った様子で額に滲む汗から、必死に探してくれたことが伝わってくる。
手を伸ばしたいのに、身体は動いてくれない。
自力で立つことも叶わず、私の身体どうなっちゃったの、と不安に押しつぶされそうになった。
「実は、くのたま達が名前さんの飲み物に痺れ薬を入れたらしく…」
痺れ薬!?
ゾッとした。
それって私を暗殺しようとしたってこと?
そこまで私は嫌われているのかと落ち込んだ。
しかし土井先生は慌てて言葉を足した。
「よく乱太郎、きり丸、しんべヱも悪戯に遭うんだよ。しかし、今回は笑い事では済まない」
私が知ってる土井先生からは想像もつかないほど冷酷な瞳。
「(土井先生…怒ってる)」
保健室に運ばれると、新野先生が薬を用意してくれていた。
薬っていっても、あれだよね…?薬草だよね?
ちゃんと効くのかな…と疑問に思ったが、私に選択肢はない。
はじめの一口はうまく口が閉じられず溢れてしまった。
申し訳ないやら恥ずかしいやら。
口が半開きの状態をこんなに沢山の人に見られるなんて。
なんとか薬は飲めたけど、即効性があるわけではないのであとは布団で横になった。
入口から中を覗いているくのたまちゃん達の表情から悪気があったわけではなさそうだけど…。
土井先生は彼女達を連れて保健室を後にした。
「名前さん…」
顔が青白く私より体調が悪そうに見える伊作くん。
「だ…じょう」
大丈夫だよ、と言って安心させてあげたかったけど呂律が回らない私を見てより不安にさせてしまった。
それでも時間経過と共に作用が消えるというのは本当のようで、わずかに指先への力の入り方が戻ってきているように感じた。
ここから薬草の効果も現れてくれたら…。
僅かに回復の兆しが見えたので希望がもてた。
全く力が入らなかった指先も、第ニ関節を曲げられるようになったので、伊作くんの小指に自分の小指を絡めた。
ハッとした表情で、伊作くんは自分の頬を引っ張り笑顔を見せてくれた。
「ダメですね、僕は。一番不安なのは名前さんなのに」
伊作くんは優しい。
だから感受性が高くて、私の気持ちを全部背負ってしまったのだ。
「土井先生が居てくれてよかった。じゃないと僕は彼女達に何をしたか分からない」
その気持ちだけで十分だった。
私の味方はちゃんと居る。
それだけで気持ちは軽くなった。
私のために怒ってくれてありがとう、伊作くんの目を見て心で伝えた。
ちゃんと伝わったようで、伊作くんは照れくさそうに頬を掻いた。
カタリ、と障子が開いて、入ってきたのは土井先生だった。
「伊作、ありがとう」
「いえ、当然です」
土井先生は伊作くんの隣に腰を下ろした。
「くのたま達にはお灸を据えたおいたから。もうこんなことは無いよ」
土井先生はそう言ってくれたが、私は一抹の不安があった。
私の表情から懸念していることが伝わったらしい。
「忍たまに同じことをされるかもしれないって思ってる?」
思ってる。
特に潮江くんの顔が過ぎった。
私の考えていることは筒抜けで、伊作くんがしばらく考えてから口を開いた。
「文次郎はそんなことしないと思います。多分、今回のことも耳に入ったら卑怯なことをするなって怒るかと。あいつは正面切っていくタイプですから」
確かに。
裏でコソコソするのは性に合わなさそうだ。
「どちらかというと、二年生あたりが悪気なくやりそうだな…。釘を差しておくよ」
私のせいで色んな人の手を煩わせてしまってる。
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
特にこの2人には。
でもきっと、私が謝ることを2人は望んでいない。
だから、今できる精一杯を2人に伝えた。
「あ、り、が、と、う」
だいぶ回復した呂律と、私の言葉を聞いて2人はにこりと笑ってくれた。
「どうせだから、昼寝したらいい。眠るまで傍にいるよ」
「いえ、土井先生は仕事に戻ってください。私が傍に居ますから」
「珍しくは組の補習が無いから暇なんだ。伊作こそここは私に任せて保健委員の仕事をしたらいい」
「今は薬草も包帯も充分あるので大丈夫です」
隣で繰り返さる押し問答は決着がつかなさそうなので、私は目を閉じて眠る体勢に入った。
徐々に力が入らなくなり、自分の意思に反してピクピク反応する指先。
原因もわからず、変な感染症にかかったのではと疑った。
助けを呼びたいのに、声が出なくて途方に暮れていたとき、土井先生が私を見つけてくれた。
焦った様子で額に滲む汗から、必死に探してくれたことが伝わってくる。
手を伸ばしたいのに、身体は動いてくれない。
自力で立つことも叶わず、私の身体どうなっちゃったの、と不安に押しつぶされそうになった。
「実は、くのたま達が名前さんの飲み物に痺れ薬を入れたらしく…」
痺れ薬!?
ゾッとした。
それって私を暗殺しようとしたってこと?
そこまで私は嫌われているのかと落ち込んだ。
しかし土井先生は慌てて言葉を足した。
「よく乱太郎、きり丸、しんべヱも悪戯に遭うんだよ。しかし、今回は笑い事では済まない」
私が知ってる土井先生からは想像もつかないほど冷酷な瞳。
「(土井先生…怒ってる)」
保健室に運ばれると、新野先生が薬を用意してくれていた。
薬っていっても、あれだよね…?薬草だよね?
ちゃんと効くのかな…と疑問に思ったが、私に選択肢はない。
はじめの一口はうまく口が閉じられず溢れてしまった。
申し訳ないやら恥ずかしいやら。
口が半開きの状態をこんなに沢山の人に見られるなんて。
なんとか薬は飲めたけど、即効性があるわけではないのであとは布団で横になった。
入口から中を覗いているくのたまちゃん達の表情から悪気があったわけではなさそうだけど…。
土井先生は彼女達を連れて保健室を後にした。
「名前さん…」
顔が青白く私より体調が悪そうに見える伊作くん。
「だ…じょう」
大丈夫だよ、と言って安心させてあげたかったけど呂律が回らない私を見てより不安にさせてしまった。
それでも時間経過と共に作用が消えるというのは本当のようで、わずかに指先への力の入り方が戻ってきているように感じた。
ここから薬草の効果も現れてくれたら…。
僅かに回復の兆しが見えたので希望がもてた。
全く力が入らなかった指先も、第ニ関節を曲げられるようになったので、伊作くんの小指に自分の小指を絡めた。
ハッとした表情で、伊作くんは自分の頬を引っ張り笑顔を見せてくれた。
「ダメですね、僕は。一番不安なのは名前さんなのに」
伊作くんは優しい。
だから感受性が高くて、私の気持ちを全部背負ってしまったのだ。
「土井先生が居てくれてよかった。じゃないと僕は彼女達に何をしたか分からない」
その気持ちだけで十分だった。
私の味方はちゃんと居る。
それだけで気持ちは軽くなった。
私のために怒ってくれてありがとう、伊作くんの目を見て心で伝えた。
ちゃんと伝わったようで、伊作くんは照れくさそうに頬を掻いた。
カタリ、と障子が開いて、入ってきたのは土井先生だった。
「伊作、ありがとう」
「いえ、当然です」
土井先生は伊作くんの隣に腰を下ろした。
「くのたま達にはお灸を据えたおいたから。もうこんなことは無いよ」
土井先生はそう言ってくれたが、私は一抹の不安があった。
私の表情から懸念していることが伝わったらしい。
「忍たまに同じことをされるかもしれないって思ってる?」
思ってる。
特に潮江くんの顔が過ぎった。
私の考えていることは筒抜けで、伊作くんがしばらく考えてから口を開いた。
「文次郎はそんなことしないと思います。多分、今回のことも耳に入ったら卑怯なことをするなって怒るかと。あいつは正面切っていくタイプですから」
確かに。
裏でコソコソするのは性に合わなさそうだ。
「どちらかというと、二年生あたりが悪気なくやりそうだな…。釘を差しておくよ」
私のせいで色んな人の手を煩わせてしまってる。
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
特にこの2人には。
でもきっと、私が謝ることを2人は望んでいない。
だから、今できる精一杯を2人に伝えた。
「あ、り、が、と、う」
だいぶ回復した呂律と、私の言葉を聞いて2人はにこりと笑ってくれた。
「どうせだから、昼寝したらいい。眠るまで傍にいるよ」
「いえ、土井先生は仕事に戻ってください。私が傍に居ますから」
「珍しくは組の補習が無いから暇なんだ。伊作こそここは私に任せて保健委員の仕事をしたらいい」
「今は薬草も包帯も充分あるので大丈夫です」
隣で繰り返さる押し問答は決着がつかなさそうなので、私は目を閉じて眠る体勢に入った。
