【2章】室町パニック
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名前さんを見つけるため学園中を探し回った。
焦りが汗となって背中を伝った。
「どこにいるんだ…」
彼女が掃き掃除をしそうな場所を虱潰しに当たった。
火薬庫の前を横切ろうとしたとき、見慣れた箒の柄が地面に転がっているのが視界に入った。
「名前さん!?」
火薬庫の裏を覗くとその壁に背を預けてぐったりと倒れ込んでいる彼女の姿が。
「ど…い、せんせ」
意識はあるようだが、ピクピクと痙攣した指先に力が入らないらしい。
膝裏に腕を回して抱き上げると、普段なら強張るであろう身体がだらりと垂れた。
「もう、大丈夫だよ」
安心させたくてそう言うと、私の言葉はしっかり耳に届いたらしく、ピクピク痙攣する口元がわずかに微笑んだようにみえた。
急いで保健室に運ぶと、シナ先生から状況を聞いていた新野先生が解毒作用のある薬草を準備してくれていた。
布団を敷いている伊作は非常に顔色が悪い。
「さぁ、これを飲みましょう」
新野先生が薬草を溶かした湯を名前さんに近づけた。
私は飲みやすいように胡座をかいた足の間で名前さんを横抱きにし、左腕を彼女の脇の下に通し上半身を支えた。
湯呑みが傾けられて名前さんの口内に薬が入るが、痺れで口を上手く閉じられず端からたらりと垂れた。
「ご、め…」
上手く飲めない名前さんは薄っすら涙を浮かべた。
ああ、ここに誰も居なければ口移しで飲ませることが可能なのに。
端から垂れる液体を親指で掬って、どうにかして飲ませる方法を考えていたら新野先生が竹筒を出した。
「穴が小さい方が飲めるかもしれないですね」
新野先生が言う通り、竹筒を傾けると上手く口内に入っていた。
馬鹿か、私は。
安易に口移しとか考えてしまった己の思考を恥じた。
「やれることはやったので、あとは回復を待ちましょう」
そっと布団に横たえると、伊作が私を押し退けて名前さんの手を取った。
その行為が気にはなったが、私にはまだやるべきことがある。
「くのたま全員、外に出なさい」
保健室の入り口で中の様子を伺っていたくのたま達に指示を出した。
普段の私からは想像もつかない低い声に、全員怯えた表情をしているが、構っていられない。
くのたま達は、背を丸めながら校庭へと移動した。
青褪めた表情で横二列に並ぶくのたま達。
事の重大さは理解したらしい。
私は心の中で自分は教員だと何度も言い聞かせた。
でないと感情のまま怒鳴ってしまいそうだったから。
「意識がある中、自分の身体が動かなくなる恐怖が分かるか?」
いっそのこと眠らせてあげられたら。
中途半端に意識があるからこそ、抱き上げている間も一生懸命指を動かそうとする仕草に心が苦しくなった。
「見つけた場所は火薬庫の裏で、箒が落ちていたから気づいた。箒が無ければ見つけるのにさらに時間がかかったかもしれない」
「いつ見つけてもらえるかわからないまま、ずっと待ち続けていたんだぞ」
泣いているくのたまもいるが、構わず続けた。
「君達がやったことは悪戯じゃ済まないんだ!」
二度と名前さんに手出しをさせてはいけない。
私の怒声にくのたま達は泣きじゃくった。
「「「「「「ごめんなさーい」」」」」」」
きっと元々本気で名前さんを恨んでいたわけではない。
興味本位で痺れ薬を試す正当な理由を名前さんに対して見出したつもりだったのだろう。
「あとは自分達に何ができるのか考えなさい」
教師らしく振る舞えただろうか。
私は言いたいことを一方的に投げつけて、あとはシナ先生に任せることにした。
焦りが汗となって背中を伝った。
「どこにいるんだ…」
彼女が掃き掃除をしそうな場所を虱潰しに当たった。
火薬庫の前を横切ろうとしたとき、見慣れた箒の柄が地面に転がっているのが視界に入った。
「名前さん!?」
火薬庫の裏を覗くとその壁に背を預けてぐったりと倒れ込んでいる彼女の姿が。
「ど…い、せんせ」
意識はあるようだが、ピクピクと痙攣した指先に力が入らないらしい。
膝裏に腕を回して抱き上げると、普段なら強張るであろう身体がだらりと垂れた。
「もう、大丈夫だよ」
安心させたくてそう言うと、私の言葉はしっかり耳に届いたらしく、ピクピク痙攣する口元がわずかに微笑んだようにみえた。
急いで保健室に運ぶと、シナ先生から状況を聞いていた新野先生が解毒作用のある薬草を準備してくれていた。
布団を敷いている伊作は非常に顔色が悪い。
「さぁ、これを飲みましょう」
新野先生が薬草を溶かした湯を名前さんに近づけた。
私は飲みやすいように胡座をかいた足の間で名前さんを横抱きにし、左腕を彼女の脇の下に通し上半身を支えた。
湯呑みが傾けられて名前さんの口内に薬が入るが、痺れで口を上手く閉じられず端からたらりと垂れた。
「ご、め…」
上手く飲めない名前さんは薄っすら涙を浮かべた。
ああ、ここに誰も居なければ口移しで飲ませることが可能なのに。
端から垂れる液体を親指で掬って、どうにかして飲ませる方法を考えていたら新野先生が竹筒を出した。
「穴が小さい方が飲めるかもしれないですね」
新野先生が言う通り、竹筒を傾けると上手く口内に入っていた。
馬鹿か、私は。
安易に口移しとか考えてしまった己の思考を恥じた。
「やれることはやったので、あとは回復を待ちましょう」
そっと布団に横たえると、伊作が私を押し退けて名前さんの手を取った。
その行為が気にはなったが、私にはまだやるべきことがある。
「くのたま全員、外に出なさい」
保健室の入り口で中の様子を伺っていたくのたま達に指示を出した。
普段の私からは想像もつかない低い声に、全員怯えた表情をしているが、構っていられない。
くのたま達は、背を丸めながら校庭へと移動した。
青褪めた表情で横二列に並ぶくのたま達。
事の重大さは理解したらしい。
私は心の中で自分は教員だと何度も言い聞かせた。
でないと感情のまま怒鳴ってしまいそうだったから。
「意識がある中、自分の身体が動かなくなる恐怖が分かるか?」
いっそのこと眠らせてあげられたら。
中途半端に意識があるからこそ、抱き上げている間も一生懸命指を動かそうとする仕草に心が苦しくなった。
「見つけた場所は火薬庫の裏で、箒が落ちていたから気づいた。箒が無ければ見つけるのにさらに時間がかかったかもしれない」
「いつ見つけてもらえるかわからないまま、ずっと待ち続けていたんだぞ」
泣いているくのたまもいるが、構わず続けた。
「君達がやったことは悪戯じゃ済まないんだ!」
二度と名前さんに手出しをさせてはいけない。
私の怒声にくのたま達は泣きじゃくった。
「「「「「「ごめんなさーい」」」」」」」
きっと元々本気で名前さんを恨んでいたわけではない。
興味本位で痺れ薬を試す正当な理由を名前さんに対して見出したつもりだったのだろう。
「あとは自分達に何ができるのか考えなさい」
教師らしく振る舞えただろうか。
私は言いたいことを一方的に投げつけて、あとはシナ先生に任せることにした。
