【1章】さよなら令和、ようこそ室町
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あの…やっぱり自分で」
「駄目です」
伊作くんとのこのやりとりさっきから何回目だろうか。
お姫様抱っこなんて人生初めてだ。
始めはおんぶしてくれたのだが、美人さんが
慌てて横抱きに変えるように伊作くんに助言した。
どうやらワンピースが捲れて中が見えそうになっていたらしい。
女の子顔負けの色白い頬が赤くなっていて、なんだか可愛かった。
「道中手持ち無沙汰なので、自己紹介させてください。私は立花仙蔵と申します」
あ、美人さんは仙蔵くんと言うらしい。
えらく古風な名前だなぁ…。
ギャップが素敵。
と思っていたら、古風なのは彼だけではなかった。
善法寺伊作。
立花仙蔵。
潮江文次郎。
七松小平太。
食満留三郎。
中在家長次。
………かたっ!!!!!
名前が全員かたいよ!!!
某アイスバーぐらいかたいよ!!
名前だけならまだしも、名字も古風すぎない?
聞き慣れない。
かっこいい名前だけど…。
「どうしてこんな薄っぺらい服なんだ?」
「きゃあっ!」
七松くんが抱えられている私のワンピースの裾を摘んだ。
とっさに両手で押さえた。
「小平太!」
伊作くんが小平太くんから引き離すように私を抱えたまま向きを変えた。
「うーん。薄いけど上質だな」
なるほど。七松くんはマイペースなのね。
理解しました。
悪気なさそうだし、他の子達が怒ってくれてるからもう私からは何も言うまい。
七松くんの言葉に反応したのは仙蔵くんだ。
「すみません。少しだけ服を見せてもらってもいいですか?」
「どうぞ」
歩きながら彼はワンピースの袖口を手に取った。
「見たことがないほど完璧な縫製ですね。これはご自身で作られたんですか?」
「えっ、違います!買いましたよ」
「どこで?」
「え!?どこだっけ…?」
その辺の店で買ったから、パッと思い出せない…。
仙蔵くんが言う「見たことがない完璧な縫製」という言葉にもひっかかりを感じる。
というか、他にもひっかかりしかない。
「わからない、思い出せないことだらけだな」
潮江くんに睨まれてウッと言葉に詰まる。
っていうかこのメンバーに囲まれてるから、私が異質に見えるけど、浮世離れしてるの君達の方だからね!?
「あの…。忍術学園って何をするところなんですか?」
「忍者になるための学問を学ぶ場です」
「おい」
「いいだろう。もうこの格好で出会ってしまったのだから隠しても無駄だ」
もう、何が何だかわからない。
忍者?冗談でしょ?
と言いたいところだが私をからかってる様子にも見えなかった。
私のもてる知識を総動員して出した結論は……。
「(なるほど。新しい宗教法人か)」
「駄目です」
伊作くんとのこのやりとりさっきから何回目だろうか。
お姫様抱っこなんて人生初めてだ。
始めはおんぶしてくれたのだが、美人さんが
慌てて横抱きに変えるように伊作くんに助言した。
どうやらワンピースが捲れて中が見えそうになっていたらしい。
女の子顔負けの色白い頬が赤くなっていて、なんだか可愛かった。
「道中手持ち無沙汰なので、自己紹介させてください。私は立花仙蔵と申します」
あ、美人さんは仙蔵くんと言うらしい。
えらく古風な名前だなぁ…。
ギャップが素敵。
と思っていたら、古風なのは彼だけではなかった。
善法寺伊作。
立花仙蔵。
潮江文次郎。
七松小平太。
食満留三郎。
中在家長次。
………かたっ!!!!!
名前が全員かたいよ!!!
某アイスバーぐらいかたいよ!!
名前だけならまだしも、名字も古風すぎない?
聞き慣れない。
かっこいい名前だけど…。
「どうしてこんな薄っぺらい服なんだ?」
「きゃあっ!」
七松くんが抱えられている私のワンピースの裾を摘んだ。
とっさに両手で押さえた。
「小平太!」
伊作くんが小平太くんから引き離すように私を抱えたまま向きを変えた。
「うーん。薄いけど上質だな」
なるほど。七松くんはマイペースなのね。
理解しました。
悪気なさそうだし、他の子達が怒ってくれてるからもう私からは何も言うまい。
七松くんの言葉に反応したのは仙蔵くんだ。
「すみません。少しだけ服を見せてもらってもいいですか?」
「どうぞ」
歩きながら彼はワンピースの袖口を手に取った。
「見たことがないほど完璧な縫製ですね。これはご自身で作られたんですか?」
「えっ、違います!買いましたよ」
「どこで?」
「え!?どこだっけ…?」
その辺の店で買ったから、パッと思い出せない…。
仙蔵くんが言う「見たことがない完璧な縫製」という言葉にもひっかかりを感じる。
というか、他にもひっかかりしかない。
「わからない、思い出せないことだらけだな」
潮江くんに睨まれてウッと言葉に詰まる。
っていうかこのメンバーに囲まれてるから、私が異質に見えるけど、浮世離れしてるの君達の方だからね!?
「あの…。忍術学園って何をするところなんですか?」
「忍者になるための学問を学ぶ場です」
「おい」
「いいだろう。もうこの格好で出会ってしまったのだから隠しても無駄だ」
もう、何が何だかわからない。
忍者?冗談でしょ?
と言いたいところだが私をからかってる様子にも見えなかった。
私のもてる知識を総動員して出した結論は……。
「(なるほど。新しい宗教法人か)」