【2章】室町パニック
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「小松田さん、私掃き掃除代わるよ」
「ほんと!?助かる〜。まだまだやること多くてさぁ」
「任せて!」
足が治ってから、私は自分にできることを見つけることにした。
何もしないまま住ませてもらうのは申し訳ないし。
嘆いていても現状変わらない。
それなら追い出されないように、少しでも自分にできること見つけてここに居場所を作らないと。
室町はアナログ、肉体労働中心なので私にでもできることは沢山あった。
特に小松田さんは観察してると、ヒヤヒヤすることが多くて助けたくなってしまう。
お手伝いするうちに彼の人間性もあってわりと仲良くなれていると感じる。
「落ち葉多いなぁ」
校門前を掃いていると、コンコンと扉を叩く音が聞こえた。
「こんにちは」
外から顔を出したのは利吉さんだった。
「あ!こんにちは」
私は姿勢を正して利吉さんを迎えた。
「入門票、ですよね。小松田さんに預かっておけばよかったなぁ…」
「大丈夫ですよ。彼なら…」
小松田さんを呼びに行こうとしたら利吉さんに止められた。
「利吉さーん!!入門票のサインお願いします!」
「ほらね」
後に、小松田さんの特技は侵入者を逃さないことだと教えてもらった。
ポンコツだと思っててごめん、と心の中で謝った。
入門票を無事に書いてもらった小松田さんは満足そうに去っていった。
………と思ったそのとき。
「うわっ!!」
「いやぁぁあ!!!」
小松田さんが踏みしめた地面の底が抜けた。
落ちていく小松田さんは、あろうことか私の足首を掴んだのだ。
私も一緒に穴の中に引きずり込まれた。
「い、痛い……」
狭い穴の中に大人が2人。
立ち上がろうとしたとき、お尻に違和感を覚えた。
「ひゃあっ!!ごめんなさい!」
小松田さんの顔をお尻で踏みつぶしてしまっていた。
お尻の違和感は、息ができなかった小松田さんがモガモガ動いていたのだ。
慌てて立ち上がった。
「ごめんね、僕がどんくさいから」
「ううん。私こそ踏みつぶしちゃってごめんね」
お尻を当ててしまったことが顔から火が出るほど恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
いや、今まさに入ってるわ。
「大丈夫ですか!?どうぞ、手を」
利吉さんがこちらに向かって手を伸ばしてくれる。
私は、その手を掴もうと背伸びして手を目一杯伸ばしたが、届かなかった。
「僕が肩車するよ!」
そう言って小松田さんが足元にしゃがんだ。
「え!?悪いよ!!私、重いし…」
「大丈夫、大丈夫!」
抵抗はあったが、ぐずぐずしてるのも悪いと思い、小松田さんに肩車をしてもらった。
私が伸ばした両腕を利吉さんはしっかり捉えると、引き上げてくれた。
「小松田さんは自力でどうぞ」
「ええ〜、そんなぁ。利吉くん助けてよぉ」
「元はと言えば彼女を巻き込んだのは貴方でしょう」
「それはそうだけど…」
「利吉さん…小松田さんのこと助けてあげてくれませんか?」
「……っ!仕方ありませんね」
利吉さんは屈むと手を伸ばして小松田さんも救出してくれた。
「ありがとうございます、利吉さん」
「いえいえ。礼には及びませんよ」
「助かったよー!」
「っていうか、なんでこんなところに落とし穴?」
聞けば、綾部くんという穴掘り小僧が居るらしい。
え、怖っ。
今までよく落ちなかったな。
落とし穴の前には目印があると教えてもらったので、今度から気をつけよう…。
っていうかそういう重要なことは教えといてよね。
小松田さんに視線を送ると、ニコニコした表情で首を傾けていた。
「なぁに?名前ちゃん」
「いえ、なんでも」
なんか憎めないんだよね、小松田さんって。
「やっぱり名前ちゃんって女の子なんだね」
「どういう意味?男に見えた?」
笑いながら答えると、小松田さんはううん、と首を振った。
「太もももお尻もすっごく柔らかくてふわふわしてたから!そう思ったんだぁ」
全く悪気無く発言する小松田さんに私の目は点になった。
数秒遅れて、小松田さんの言っている意味を理解して私の顔は火が出るほど真っ赤に燃え上がった。
「な、なななな」
なんてこと言うの!と怒る前に、私と同じぐらい顔が赤い利吉さんが入門票で小松田さんを殴った。
「まだ仕事残ってるんでしょう!?とっとと行って!」
利吉さんに怒られた小松田さんは慌てて仕事へ戻っていった。
「ほんと!?助かる〜。まだまだやること多くてさぁ」
「任せて!」
足が治ってから、私は自分にできることを見つけることにした。
何もしないまま住ませてもらうのは申し訳ないし。
嘆いていても現状変わらない。
それなら追い出されないように、少しでも自分にできること見つけてここに居場所を作らないと。
室町はアナログ、肉体労働中心なので私にでもできることは沢山あった。
特に小松田さんは観察してると、ヒヤヒヤすることが多くて助けたくなってしまう。
お手伝いするうちに彼の人間性もあってわりと仲良くなれていると感じる。
「落ち葉多いなぁ」
校門前を掃いていると、コンコンと扉を叩く音が聞こえた。
「こんにちは」
外から顔を出したのは利吉さんだった。
「あ!こんにちは」
私は姿勢を正して利吉さんを迎えた。
「入門票、ですよね。小松田さんに預かっておけばよかったなぁ…」
「大丈夫ですよ。彼なら…」
小松田さんを呼びに行こうとしたら利吉さんに止められた。
「利吉さーん!!入門票のサインお願いします!」
「ほらね」
後に、小松田さんの特技は侵入者を逃さないことだと教えてもらった。
ポンコツだと思っててごめん、と心の中で謝った。
入門票を無事に書いてもらった小松田さんは満足そうに去っていった。
………と思ったそのとき。
「うわっ!!」
「いやぁぁあ!!!」
小松田さんが踏みしめた地面の底が抜けた。
落ちていく小松田さんは、あろうことか私の足首を掴んだのだ。
私も一緒に穴の中に引きずり込まれた。
「い、痛い……」
狭い穴の中に大人が2人。
立ち上がろうとしたとき、お尻に違和感を覚えた。
「ひゃあっ!!ごめんなさい!」
小松田さんの顔をお尻で踏みつぶしてしまっていた。
お尻の違和感は、息ができなかった小松田さんがモガモガ動いていたのだ。
慌てて立ち上がった。
「ごめんね、僕がどんくさいから」
「ううん。私こそ踏みつぶしちゃってごめんね」
お尻を当ててしまったことが顔から火が出るほど恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
いや、今まさに入ってるわ。
「大丈夫ですか!?どうぞ、手を」
利吉さんがこちらに向かって手を伸ばしてくれる。
私は、その手を掴もうと背伸びして手を目一杯伸ばしたが、届かなかった。
「僕が肩車するよ!」
そう言って小松田さんが足元にしゃがんだ。
「え!?悪いよ!!私、重いし…」
「大丈夫、大丈夫!」
抵抗はあったが、ぐずぐずしてるのも悪いと思い、小松田さんに肩車をしてもらった。
私が伸ばした両腕を利吉さんはしっかり捉えると、引き上げてくれた。
「小松田さんは自力でどうぞ」
「ええ〜、そんなぁ。利吉くん助けてよぉ」
「元はと言えば彼女を巻き込んだのは貴方でしょう」
「それはそうだけど…」
「利吉さん…小松田さんのこと助けてあげてくれませんか?」
「……っ!仕方ありませんね」
利吉さんは屈むと手を伸ばして小松田さんも救出してくれた。
「ありがとうございます、利吉さん」
「いえいえ。礼には及びませんよ」
「助かったよー!」
「っていうか、なんでこんなところに落とし穴?」
聞けば、綾部くんという穴掘り小僧が居るらしい。
え、怖っ。
今までよく落ちなかったな。
落とし穴の前には目印があると教えてもらったので、今度から気をつけよう…。
っていうかそういう重要なことは教えといてよね。
小松田さんに視線を送ると、ニコニコした表情で首を傾けていた。
「なぁに?名前ちゃん」
「いえ、なんでも」
なんか憎めないんだよね、小松田さんって。
「やっぱり名前ちゃんって女の子なんだね」
「どういう意味?男に見えた?」
笑いながら答えると、小松田さんはううん、と首を振った。
「太もももお尻もすっごく柔らかくてふわふわしてたから!そう思ったんだぁ」
全く悪気無く発言する小松田さんに私の目は点になった。
数秒遅れて、小松田さんの言っている意味を理解して私の顔は火が出るほど真っ赤に燃え上がった。
「な、なななな」
なんてこと言うの!と怒る前に、私と同じぐらい顔が赤い利吉さんが入門票で小松田さんを殴った。
「まだ仕事残ってるんでしょう!?とっとと行って!」
利吉さんに怒られた小松田さんは慌てて仕事へ戻っていった。