【3章】フォーリンラブin室町
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さて、月日は流れ、お茶会当日。
「名前さん…」
「みんな、そんなに心配しないで!」
まるで一生の別れのように、正門にみんなが集まってくれた。
「名前さんのこと、頼むよ」
土井先生が迎えに来てくれた諸泉さんに告げた。
「ふん。心配することなど何もない」
諸泉さんは私服で来たので、忍装束を着ている時とはまた違った雰囲気だった。
「よろしくお願いします」
私が頭を下げると、彼はわたわた慌てた。
「こ、こちらこそ。急なお呼び立てをしてしまって…」
「名前さんはあまり長くは歩けないから、休み休み頼むよ。お団子が好きだから茶屋で休むといい。それから…」
「ええーーい!!うるさいぞ、土井半助!!」
まるで子どもを初めて他人に預けるときみたいで、思わず笑ってしまった。
「大丈夫ですよ。ちょっとお茶してくるだけなので」
南蛮被れの御殿様なら、茶菓子に南蛮菓子が出てくるかもしれない…と少し期待している。
仮にも御殿様なわけだし。
そして忍術学園以外の組織を見ることができるって滅多にない。
しかもお城の中。
現代では跡地の観光しかできないので、今まさに使われている瞬間を見られるって、すごい価値があることのように思えて、実は日を追うごとに今日を楽しみにしていた。
心配しているみんなには言えなかったけど。
「いってきまーす!」
あまり前向きではない送り出しに、私は手を振って諸泉さんと一緒に歩き出した。
そして、途中経過はすっ飛ばして、無事にタソガレドキ城に着いた。
「ごめんなさい、背負ってもらっちゃって」
「い、いえ…」
結局、最後まで自力で歩ききれなかった私は、諸泉さんに背負ってもらう羽目になった。
「よかったね、尊奈門」
「組頭!いつの間に」
「あ、こんにちは。雑渡昆奈門さん」
「今日はありがとうね。来てくれて」
「いえいえ。お茶会へのお誘いありがとうございます」
「もうそろそろ降りてあげてくれる?」
「あ、ごめんなさい!重かったですよね」
「ううん。これ以上接触してたら鼻血出すかもしれないから」
「組頭!!!」
雑渡さんと諸泉さんは上司と部下の関係性なんだよね?仲が良さそうでなによりだ。
「じゃあ、殿のところに案内するよ」
「あの…」
「どうかした?」
「わざとじゃなくても、無礼を働いたら打ち首…とかならないですか?」
そこだけは少し心配してた。
勝手なイメージだけど、殿様って気分一つで首飛ばしたりするんじゃないかなって。
包帯の隙間から見える雑渡さんの目はパチパチと瞬いた。
「ナイナイ」
「よかった…」
「殿は女性に優しいです」
よかった!!
ジェントルマンタイプなのね。
入城する前に確認できて良かった。
ホッと胸を撫で下ろし、二人の後についていった。
「名前さん…」
「みんな、そんなに心配しないで!」
まるで一生の別れのように、正門にみんなが集まってくれた。
「名前さんのこと、頼むよ」
土井先生が迎えに来てくれた諸泉さんに告げた。
「ふん。心配することなど何もない」
諸泉さんは私服で来たので、忍装束を着ている時とはまた違った雰囲気だった。
「よろしくお願いします」
私が頭を下げると、彼はわたわた慌てた。
「こ、こちらこそ。急なお呼び立てをしてしまって…」
「名前さんはあまり長くは歩けないから、休み休み頼むよ。お団子が好きだから茶屋で休むといい。それから…」
「ええーーい!!うるさいぞ、土井半助!!」
まるで子どもを初めて他人に預けるときみたいで、思わず笑ってしまった。
「大丈夫ですよ。ちょっとお茶してくるだけなので」
南蛮被れの御殿様なら、茶菓子に南蛮菓子が出てくるかもしれない…と少し期待している。
仮にも御殿様なわけだし。
そして忍術学園以外の組織を見ることができるって滅多にない。
しかもお城の中。
現代では跡地の観光しかできないので、今まさに使われている瞬間を見られるって、すごい価値があることのように思えて、実は日を追うごとに今日を楽しみにしていた。
心配しているみんなには言えなかったけど。
「いってきまーす!」
あまり前向きではない送り出しに、私は手を振って諸泉さんと一緒に歩き出した。
そして、途中経過はすっ飛ばして、無事にタソガレドキ城に着いた。
「ごめんなさい、背負ってもらっちゃって」
「い、いえ…」
結局、最後まで自力で歩ききれなかった私は、諸泉さんに背負ってもらう羽目になった。
「よかったね、尊奈門」
「組頭!いつの間に」
「あ、こんにちは。雑渡昆奈門さん」
「今日はありがとうね。来てくれて」
「いえいえ。お茶会へのお誘いありがとうございます」
「もうそろそろ降りてあげてくれる?」
「あ、ごめんなさい!重かったですよね」
「ううん。これ以上接触してたら鼻血出すかもしれないから」
「組頭!!!」
雑渡さんと諸泉さんは上司と部下の関係性なんだよね?仲が良さそうでなによりだ。
「じゃあ、殿のところに案内するよ」
「あの…」
「どうかした?」
「わざとじゃなくても、無礼を働いたら打ち首…とかならないですか?」
そこだけは少し心配してた。
勝手なイメージだけど、殿様って気分一つで首飛ばしたりするんじゃないかなって。
包帯の隙間から見える雑渡さんの目はパチパチと瞬いた。
「ナイナイ」
「よかった…」
「殿は女性に優しいです」
よかった!!
ジェントルマンタイプなのね。
入城する前に確認できて良かった。
ホッと胸を撫で下ろし、二人の後についていった。
