【3章】フォーリンラブin室町
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私はそっと学園長の庵を覗いた。
「反対です!」
声を荒げたのは土井先生だった。
「うーむ」
「あのタソガレドキに名前さん一人で行かせるなんて」
私の横から小松田さんも顔を覗かせた。
「なんか、大変なことになってるね」
ぼそりと小松田さんが私の顔を見て言った。
「私の話・・・だよね?」
「うん。なんでも、この間の運動会で黄昏甚兵衛が名前さんに興味を持っちゃったみたい」
「あ、そうだった!あの人南蛮被れって伊作くんが言ってた」
すっかり忘れてた。
変な恰好した人だな、とは思ってたけどあれ南蛮の恰好か。
私自身は南蛮人ではないため、結局南蛮のことなんて全然知らないのだ。ただのエセ南蛮人。
なんなら私の持ってる知識を全部南蛮人由来にしてしまっているため、南蛮文化を歪曲してしまっている。
南蛮文化をリスペクトしている殿様なら、それを知ったら私どうなるの・・・。
身震いした。
「名目はお茶会への招待になっているが・・・」
「ただのお茶会で済むとは思えません!百歩譲って、私が同行します」
どうやら、タソガレドキ城に私だけがお呼ばれされているらしい。
「忍術学園との関係性もあるから、無体は働かないと思いますがねぇ・・・」
安藤先生がそう言った。
「それに、表向きはただのお茶会への誘い。タソガレドキ城主からの直々の誘いを断るのは不味いのでは・・・」
先生方は一様に俯いた。
現代人の私からすれば、お茶会ごときに頭悩ませなくても…と思ってしまうのだが、甘いだろうか。
「あの・・・」
庵の外から中に向かって声を掛けた。
一斉に私へと注目が集まる。
「私、行ってきますよ」
「名前さん!」
「向こうには諸泉尊奈門さんと雑渡昆奈門さんがいらっしゃまいますし」
少なくともあの人達は本物の悪人には見えなかった。
「お殿様とちょっとお茶してくればいいんですよね?」
心配そうな瞳を向ける土井先生に笑いかけた。
「礼儀作法を教えてください。殿様相手にさすがに失礼があったら大変なので」
私のことで忍術学園に手を煩わせるのは嫌だった。
やっと学園のお荷物を脱却できたのだ。
殿様とのお茶会ぐらいなんとかなると思った。
それにあっちにはあの二人がいる。
一応客人として呼ばれているのだから、大丈夫だろう。
仮にも城を持っている城主が非常識なことをするとは思えなかった。
可能性があるとしたら、表向きは南蛮人(仮)の私への興味によるお茶会、本当の目的は忍術学園の情報を引っ張り出すこと。
それなら他の先生の帯同を許さないのも頷ける。
何か聞かれても知らぬ存ぜぬを通せばいい。
そう思って私はお茶会への参加を決めたのだ。
「反対です!」
声を荒げたのは土井先生だった。
「うーむ」
「あのタソガレドキに名前さん一人で行かせるなんて」
私の横から小松田さんも顔を覗かせた。
「なんか、大変なことになってるね」
ぼそりと小松田さんが私の顔を見て言った。
「私の話・・・だよね?」
「うん。なんでも、この間の運動会で黄昏甚兵衛が名前さんに興味を持っちゃったみたい」
「あ、そうだった!あの人南蛮被れって伊作くんが言ってた」
すっかり忘れてた。
変な恰好した人だな、とは思ってたけどあれ南蛮の恰好か。
私自身は南蛮人ではないため、結局南蛮のことなんて全然知らないのだ。ただのエセ南蛮人。
なんなら私の持ってる知識を全部南蛮人由来にしてしまっているため、南蛮文化を歪曲してしまっている。
南蛮文化をリスペクトしている殿様なら、それを知ったら私どうなるの・・・。
身震いした。
「名目はお茶会への招待になっているが・・・」
「ただのお茶会で済むとは思えません!百歩譲って、私が同行します」
どうやら、タソガレドキ城に私だけがお呼ばれされているらしい。
「忍術学園との関係性もあるから、無体は働かないと思いますがねぇ・・・」
安藤先生がそう言った。
「それに、表向きはただのお茶会への誘い。タソガレドキ城主からの直々の誘いを断るのは不味いのでは・・・」
先生方は一様に俯いた。
現代人の私からすれば、お茶会ごときに頭悩ませなくても…と思ってしまうのだが、甘いだろうか。
「あの・・・」
庵の外から中に向かって声を掛けた。
一斉に私へと注目が集まる。
「私、行ってきますよ」
「名前さん!」
「向こうには諸泉尊奈門さんと雑渡昆奈門さんがいらっしゃまいますし」
少なくともあの人達は本物の悪人には見えなかった。
「お殿様とちょっとお茶してくればいいんですよね?」
心配そうな瞳を向ける土井先生に笑いかけた。
「礼儀作法を教えてください。殿様相手にさすがに失礼があったら大変なので」
私のことで忍術学園に手を煩わせるのは嫌だった。
やっと学園のお荷物を脱却できたのだ。
殿様とのお茶会ぐらいなんとかなると思った。
それにあっちにはあの二人がいる。
一応客人として呼ばれているのだから、大丈夫だろう。
仮にも城を持っている城主が非常識なことをするとは思えなかった。
可能性があるとしたら、表向きは南蛮人(仮)の私への興味によるお茶会、本当の目的は忍術学園の情報を引っ張り出すこと。
それなら他の先生の帯同を許さないのも頷ける。
何か聞かれても知らぬ存ぜぬを通せばいい。
そう思って私はお茶会への参加を決めたのだ。
