【1章】さよなら令和、ようこそ室町
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「ほーたいは~しっかり巻~いてもきーつ過ぎず~♪すーばやく‐きーれいにゆーるまぬよぉに~♪」
えっ、何か可愛い歌が聞こえる。
昼餉を頂いた後、差し込む日差しが気持ちよくてウトウトしていたら衝立の向こうから聞こえてきた歌で目を覚ました。
そっと衝立から顔を出すと小さい男の子達と目が合った。
「「うわぁっ!!」」
驚いた拍子にせっかく巻いた白い包帯がコロコロと私の方に転がってきた。
「驚かしちゃってごめんね」
「いえ、人がいるなんて気づきませんでした!」
えー、こんなに小さい子が忍者の格好してると可愛いしかない。
でも忍者目指さしてるなら気配に気付かないといけないのでは?と思ったが、可愛いから許されるだろう。
「私、名字名前って言うの。君たちは?」
「私は1年は組、猪名寺乱太郎です」
「1年ろ組、鶴町伏木蔵です」
やっぱり名前が古風!!
「1年生なんだね。どうして包帯巻いてるの?」
「それは私達が保健委員だからです!それよりお姉さんは…?」
「私はちょっと足を怪我してるところを助けて貰もらったの」
「そうだったんですね!」
「ところで、それって私もできたりする?」
手当てしてもらって、ご飯まで頂いて。
元気なのに何もせずにただ恩恵だけを受けるのに罪悪感があった。
「できますけど…」
2人は顔を見合わせて手伝わせていいのか思案しているようだった。
「暇なの。お願い、手伝わせて!」
*******************
今日の担当は仙蔵だが、授業が終われば委員会活動があるから名前さんに会える。
昨日ずっと一緒にいたからか、今日半日顔を見ていないだけで少し落ち着かなかった。
授業中も「足は痛んでいないかな」と気になってしまった。
保健室の障子を開ける前に、中から女性の歌声が聞こえてきた。
ほーたいは~しっかり巻~いてもきーつ過ぎず~♪すーばやく‐きーれいにゆーるまぬよぉに~♪
いつも僕達が歌っているそれを彼女が歌っている。
一緒に聞こえてきたのは乱太郎の声だ。
「名前さん、とっても上手です!」
「ほんと?嬉しい!歌のおかげだよ」
「あっ!保健委員会委員長、善法寺伊作先輩だ!」
「すごい説明的だね」
僕の存在に気付いた乱太郎が声を上げた。
「名前さんも包帯巻いてくれていたんですか?」
「この子達にやり方を教えてもらって。何もせずにいるのは申し訳ないので」
気遣いができる人なんだな。
綺麗に巻かれた包帯の塊を1つ手に取った。
「ありがとうございます」
「いえ、むしろ私が包帯減らしてしまっているので」
上機嫌でシュルシュル包帯を巻いていく名前さんと乱太郎達はまるで姉と弟のように見えた。
「では、お言葉に甘えて任せていいですか?僕は薬草の在庫を確認するので」
「はーい。任されました!」
四・五年生がいないので、保健委員は自分がいつも弟分である彼らをまとめて見ている。
だから低学年の中に混じっている彼女の存在を大きく感じた。
乱太郎と伏木蔵と談笑しながら作業を進めていく姿を見て、ずっとこの光景を見ていたいと思った。
えっ、何か可愛い歌が聞こえる。
昼餉を頂いた後、差し込む日差しが気持ちよくてウトウトしていたら衝立の向こうから聞こえてきた歌で目を覚ました。
そっと衝立から顔を出すと小さい男の子達と目が合った。
「「うわぁっ!!」」
驚いた拍子にせっかく巻いた白い包帯がコロコロと私の方に転がってきた。
「驚かしちゃってごめんね」
「いえ、人がいるなんて気づきませんでした!」
えー、こんなに小さい子が忍者の格好してると可愛いしかない。
でも忍者目指さしてるなら気配に気付かないといけないのでは?と思ったが、可愛いから許されるだろう。
「私、名字名前って言うの。君たちは?」
「私は1年は組、猪名寺乱太郎です」
「1年ろ組、鶴町伏木蔵です」
やっぱり名前が古風!!
「1年生なんだね。どうして包帯巻いてるの?」
「それは私達が保健委員だからです!それよりお姉さんは…?」
「私はちょっと足を怪我してるところを助けて貰もらったの」
「そうだったんですね!」
「ところで、それって私もできたりする?」
手当てしてもらって、ご飯まで頂いて。
元気なのに何もせずにただ恩恵だけを受けるのに罪悪感があった。
「できますけど…」
2人は顔を見合わせて手伝わせていいのか思案しているようだった。
「暇なの。お願い、手伝わせて!」
*******************
今日の担当は仙蔵だが、授業が終われば委員会活動があるから名前さんに会える。
昨日ずっと一緒にいたからか、今日半日顔を見ていないだけで少し落ち着かなかった。
授業中も「足は痛んでいないかな」と気になってしまった。
保健室の障子を開ける前に、中から女性の歌声が聞こえてきた。
ほーたいは~しっかり巻~いてもきーつ過ぎず~♪すーばやく‐きーれいにゆーるまぬよぉに~♪
いつも僕達が歌っているそれを彼女が歌っている。
一緒に聞こえてきたのは乱太郎の声だ。
「名前さん、とっても上手です!」
「ほんと?嬉しい!歌のおかげだよ」
「あっ!保健委員会委員長、善法寺伊作先輩だ!」
「すごい説明的だね」
僕の存在に気付いた乱太郎が声を上げた。
「名前さんも包帯巻いてくれていたんですか?」
「この子達にやり方を教えてもらって。何もせずにいるのは申し訳ないので」
気遣いができる人なんだな。
綺麗に巻かれた包帯の塊を1つ手に取った。
「ありがとうございます」
「いえ、むしろ私が包帯減らしてしまっているので」
上機嫌でシュルシュル包帯を巻いていく名前さんと乱太郎達はまるで姉と弟のように見えた。
「では、お言葉に甘えて任せていいですか?僕は薬草の在庫を確認するので」
「はーい。任されました!」
四・五年生がいないので、保健委員は自分がいつも弟分である彼らをまとめて見ている。
だから低学年の中に混じっている彼女の存在を大きく感じた。
乱太郎と伏木蔵と談笑しながら作業を進めていく姿を見て、ずっとこの光景を見ていたいと思った。