【3章】フォーリンラブin室町
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あの後、各町内会で一定期間試してもらって、購入しなければ引き上げる回収日、一度楽を知った御婦人方が徒党を組んで町内会長さんに予算を出させていた。
一度楽を知ったら抜け出せないよね。
そして、さらに私は販売数の伸ばす算段を企てていた。
「こんにちは」
「あ…」
やたらと早い時間にくる洗い場に来る御婦人を狙って声を掛けた。
今声を掛けた人は、忍術学園に帰る日の朝に散歩したとき一人で洗濯をしていた女性。
「この脱水機どうですか?便利ですか?」
「え、ええ…。まあ…」
「個別売りもしているのですが、いかがですか?」
「え…」
ずっと気になっていた。
この時代はお話好きの方が多く、そこら中で井戸端会議が開かれている。
コミュニケーションが問題なく取れればいいが、いつの時代だって引っ込み思案な人はいる。
そういう人からすれば、地縁が強固なこの時代はしんどいだろう。
誰も居ない時間に洗い場に来る人はきっとそういう人だ。
だから、家で極力終わらせたいはず。
人が来る前に自宅に戻ってゆっくり脱水機を使えればそれに越したことはない。
だから買ってくれそうな人に、個別売りを提案したら案の定食いついてきた。
あとは個々で交渉して双方合意した値段で販売する。その辺はきり丸くんの得意分野だ。
脱水機を作るための資金繰り、利益配分は会計委員会担当。
脱水機作りは用具委員会、からくりコンビ担当。
何かやりたいと挙手した体育委員会は、盛り上げ担当。
私は相手の警戒心を解くための初動担当。
価格交渉はきり丸くん担当。
脱水機の運搬は土井先生担当。
脱水機で出た利益は学園の予算に還元され、滞っていた壁の修理もできた。
こうして、脱水機の販売は成功を収めたのであった。
脱水機が成功したことで私は完全に調子に乗っていた。
「(他に売れるものないかな…)」
こっちで作れて、需要がありそうな現代の品物…。
真っ先に思いついたのは下着。
絶対女性からの需要はある。
しかし、手縫いしないといけないから人手がいる。
これを男性陣にお願いするのは…。
「(ムリ…)」
何よりサイズがあるものなので、完成させた後売るためには相手のサイズに合うやつを探して試着させて…と労力が嵩む。
「(簡単に作れて、量産できて、原価が安くて、需要がありそうなもの…)」
うーん…と頭を悩ませていたら、前方からくのたまちゃん達がやってきた。
「あれ?何かいいことあった?」
きゃっきゃしている内の一人がとても嬉しそうにはしゃいでいた。
「はい。恋仲の彼と今度町に行く約束してて。もうすぐ恋仲になって一年経つので何か特別なことがしたいなぁ…って」
「お揃いの物買うのは?」
「お揃いって?例えば?」
「手ぬぐいとか?髪紐とか?」
私は土井先生と仙蔵くんとお揃いになっているものを浮かべた。
「確かに…。お揃いいいかもですね」
「あ!!!」
「え?どうかしましたか?」
私が大きな声を上げたので、くのたまちゃん達はビクリと肩を揺らした。
「そうだよ!お揃いだよ!」
「え?」
「ありがとう!いい記念日を過ごしてね!」
ピューンと廊下を駆けて、足早にきり丸くんを探した。途中安藤先生に「廊下は走らない!」と怒られたので早歩きに。
「きり丸くん!」
私は部屋で内職をしているきり丸くんに突撃した。
「ミサンガなんてどうかな!?」
「ミサンガ?」
一度楽を知ったら抜け出せないよね。
そして、さらに私は販売数の伸ばす算段を企てていた。
「こんにちは」
「あ…」
やたらと早い時間にくる洗い場に来る御婦人を狙って声を掛けた。
今声を掛けた人は、忍術学園に帰る日の朝に散歩したとき一人で洗濯をしていた女性。
「この脱水機どうですか?便利ですか?」
「え、ええ…。まあ…」
「個別売りもしているのですが、いかがですか?」
「え…」
ずっと気になっていた。
この時代はお話好きの方が多く、そこら中で井戸端会議が開かれている。
コミュニケーションが問題なく取れればいいが、いつの時代だって引っ込み思案な人はいる。
そういう人からすれば、地縁が強固なこの時代はしんどいだろう。
誰も居ない時間に洗い場に来る人はきっとそういう人だ。
だから、家で極力終わらせたいはず。
人が来る前に自宅に戻ってゆっくり脱水機を使えればそれに越したことはない。
だから買ってくれそうな人に、個別売りを提案したら案の定食いついてきた。
あとは個々で交渉して双方合意した値段で販売する。その辺はきり丸くんの得意分野だ。
脱水機を作るための資金繰り、利益配分は会計委員会担当。
脱水機作りは用具委員会、からくりコンビ担当。
何かやりたいと挙手した体育委員会は、盛り上げ担当。
私は相手の警戒心を解くための初動担当。
価格交渉はきり丸くん担当。
脱水機の運搬は土井先生担当。
脱水機で出た利益は学園の予算に還元され、滞っていた壁の修理もできた。
こうして、脱水機の販売は成功を収めたのであった。
脱水機が成功したことで私は完全に調子に乗っていた。
「(他に売れるものないかな…)」
こっちで作れて、需要がありそうな現代の品物…。
真っ先に思いついたのは下着。
絶対女性からの需要はある。
しかし、手縫いしないといけないから人手がいる。
これを男性陣にお願いするのは…。
「(ムリ…)」
何よりサイズがあるものなので、完成させた後売るためには相手のサイズに合うやつを探して試着させて…と労力が嵩む。
「(簡単に作れて、量産できて、原価が安くて、需要がありそうなもの…)」
うーん…と頭を悩ませていたら、前方からくのたまちゃん達がやってきた。
「あれ?何かいいことあった?」
きゃっきゃしている内の一人がとても嬉しそうにはしゃいでいた。
「はい。恋仲の彼と今度町に行く約束してて。もうすぐ恋仲になって一年経つので何か特別なことがしたいなぁ…って」
「お揃いの物買うのは?」
「お揃いって?例えば?」
「手ぬぐいとか?髪紐とか?」
私は土井先生と仙蔵くんとお揃いになっているものを浮かべた。
「確かに…。お揃いいいかもですね」
「あ!!!」
「え?どうかしましたか?」
私が大きな声を上げたので、くのたまちゃん達はビクリと肩を揺らした。
「そうだよ!お揃いだよ!」
「え?」
「ありがとう!いい記念日を過ごしてね!」
ピューンと廊下を駆けて、足早にきり丸くんを探した。途中安藤先生に「廊下は走らない!」と怒られたので早歩きに。
「きり丸くん!」
私は部屋で内職をしているきり丸くんに突撃した。
「ミサンガなんてどうかな!?」
「ミサンガ?」
