【3章】フォーリンラブin室町
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そしてあれから一週間が経った。
人が手で持ち運べるサイズの脱水機を用具委員会とからくりコンビが中心となり、皆で量産した。
「売れるかなぁ…」
これだけ量産して売れなかったら…。
発案者として不安な気持ちになった。
「名前さん!売れるか売れないかじゃなくて、売るんです!」
きり丸くんがぎゅっと私の手を握った。
「僕がついてますから!」
「きり丸くん…」
大きな眼が私を安心させてくれた。
「(目が銭になってる…)」
彼ならきっと私が何もしなくても完売してくれる気がした。営業部のエース感がある。頼もしい。
「よし、じゃあ行こうか」
土井先生が台車に脱水機を積んでくれて、きり丸くんと町まで移動した。
まずは土井先生が住んでいる地区の町内会長さんの元に行こうとしたのだが、止められた。
「名前さん、それじゃダメです」
「どうして?」
「町内会長は男です。そして洗濯をしません。だから…」
きり丸くんは隣のおばちゃんの家の戸を叩いた。
「おや?あんた達、この間またどっか行ったばかりじゃないか。もう帰ってきたのかい?」
「実は〜」
きり丸くんは手をモミモミして隣のおばちゃんに売り込みを始めた。
「ふーん…脱水機ねぇ…」
「洗い場に置くんで、一回使ってみてください!次の休みに回収に来るんで、そのとき町内会で買うか決めてください」
きり丸くんは脱水機を洗い場の柱に括り付けて、盗難対策もしてくれた。
「おばちゃん、隣の地区で発言権持ってる人って誰が知ってますか?」
「隣はねぇ〜。あそこの酒屋の裏にあるお家の奥さんが幅利かせてるよ」
「あざーっす」
きり丸くん主導で、どんどん進んでいく。
私…何もしてない。
隣の地区に移動する間、私はきり丸くんに問いかけた。
「声掛けるの隣のおばちゃんだけでいいの?」
「隣のおばちゃんに声掛けたら、明日には皆使ってますよ」
台車を引いてくれてる土井先生に顔を向けると苦笑いしていた。
「さっ!この辺一帯の地区回りますよー!!」
結局、きり丸くんが営業部エースとしての役割を果たしてくれて、台車にあった全ての脱水機を置かせてもらうことに成功した。
あとはこれが売れれば…。
回収日までそわそわしていた私だったが、きり丸くんは売れる確信があったらしい。
きり丸くんの目論見はあたり、回収日に各地区を回ったところ、御婦人方の意見に押された町内会の長達は脱水機を町内会費で購入することになったのであった。
人が手で持ち運べるサイズの脱水機を用具委員会とからくりコンビが中心となり、皆で量産した。
「売れるかなぁ…」
これだけ量産して売れなかったら…。
発案者として不安な気持ちになった。
「名前さん!売れるか売れないかじゃなくて、売るんです!」
きり丸くんがぎゅっと私の手を握った。
「僕がついてますから!」
「きり丸くん…」
大きな眼が私を安心させてくれた。
「(目が銭になってる…)」
彼ならきっと私が何もしなくても完売してくれる気がした。営業部のエース感がある。頼もしい。
「よし、じゃあ行こうか」
土井先生が台車に脱水機を積んでくれて、きり丸くんと町まで移動した。
まずは土井先生が住んでいる地区の町内会長さんの元に行こうとしたのだが、止められた。
「名前さん、それじゃダメです」
「どうして?」
「町内会長は男です。そして洗濯をしません。だから…」
きり丸くんは隣のおばちゃんの家の戸を叩いた。
「おや?あんた達、この間またどっか行ったばかりじゃないか。もう帰ってきたのかい?」
「実は〜」
きり丸くんは手をモミモミして隣のおばちゃんに売り込みを始めた。
「ふーん…脱水機ねぇ…」
「洗い場に置くんで、一回使ってみてください!次の休みに回収に来るんで、そのとき町内会で買うか決めてください」
きり丸くんは脱水機を洗い場の柱に括り付けて、盗難対策もしてくれた。
「おばちゃん、隣の地区で発言権持ってる人って誰が知ってますか?」
「隣はねぇ〜。あそこの酒屋の裏にあるお家の奥さんが幅利かせてるよ」
「あざーっす」
きり丸くん主導で、どんどん進んでいく。
私…何もしてない。
隣の地区に移動する間、私はきり丸くんに問いかけた。
「声掛けるの隣のおばちゃんだけでいいの?」
「隣のおばちゃんに声掛けたら、明日には皆使ってますよ」
台車を引いてくれてる土井先生に顔を向けると苦笑いしていた。
「さっ!この辺一帯の地区回りますよー!!」
結局、きり丸くんが営業部エースとしての役割を果たしてくれて、台車にあった全ての脱水機を置かせてもらうことに成功した。
あとはこれが売れれば…。
回収日までそわそわしていた私だったが、きり丸くんは売れる確信があったらしい。
きり丸くんの目論見はあたり、回収日に各地区を回ったところ、御婦人方の意見に押された町内会の長達は脱水機を町内会費で購入することになったのであった。
