【3章】フォーリンラブin室町
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私の考えはこうだ。
本当は喉から手が出るほど洗濯機が欲しい。
でもあれはさすがに電気やらなんやらがいるので、手動型の脱水機を作ることで「手で絞る」という工程だけでも無くせないかと思ったのだ。
土井先生の家に行って分かった。
こっちの人達は当たり前にやっているからといって、辛くないわけではないのだ。
みんな腰が痛いやら、それぞれの事情を我慢して家事をこなしている。
毎日の労働が少しでも楽になるなら、それに越したことはない。
ましてや、もうすぐ冬がやってくる。
そうなれば冷たい水を手で絞るのは、物凄い労力だろう。
だからきっと…需要はあるはず。
けれどこの時代の人は裕福じゃないから、いきなり個人の財布を出させるのは難しいと思う。まずは町内会単位で一つ買ってもらえないか交渉してみる。
「っていうのが私の考えなんだけど…」
「それならまずは土井先生の地区に持っていきましょうか」
きり丸くんと売り込み方を詰めていく。
学園長先生も面白そうだから私のやりたいようにやっていいと許可を出してくれた。
室町は自由だ。
発想から着手するまで、やる気さえあればトントン拍子に事が進む。
現代で物を作って売るためには色々と手続きが必要だし、ハンドメイド品はともかく、権利の問題とかとにかく大変なのだ。
第一、学園の収入を増やそうなんて、現代で通用するはずもない。
「名前さーーん!!!こんな感じですか?」
からくりコンビが私の元に駆けてきて、手を引っ張った。
「「じゃーーん!!」」
兵太夫くんと三治郎くんが私が求めていた脱水機そのものを作ってくれた。
「すごいすごい!」
「この持ち手をグルグル回したら…」
「そうそう!」
持ち手を回すことで、脱水機が回り遠心力で水分を飛ばすという至ってシンプルな作り。
試しに水を含んでいる手ぬぐいを入れてみた。
「おおー!!」
水分を飛ばした手ぬぐいはだいぶ軽くなったので、干したらすぐに乾きそうだ。
「この二人、川の水を水瓶に運ぶアルバイト手伝ってくれた時、似たようなからくりで自動で水を運べるようにしたんですよ。その時は次回以降のアルバイト全部そのからくりに取られちまって…」
きり丸くんはそのときを思い出してトホホと肩を落とした。
話を聞いていたら多分水車を作って水を引いたってことだよね。ほんとこの二人すごいな…。
「これがその脱水機か!」
留三郎くんが用具委員を引き連れて、後ろに立っていた。
「そう!これを量産したいの」
「学園にも置きましょう!洗濯物楽になりますね〜」
富松くんの言葉に、私は全力で首を縦に振った。
「名前さんがこの案出してくれたおかげで、刃毀 れしていたノコギリとか新調する予算が下りたんですよ!」
「良かった!!」
「なけなしの銭だから、絶対成功させましょう」
こうして、みんなに手伝ってもらって町で売るための脱水機が出来上がったのだ。
本当は喉から手が出るほど洗濯機が欲しい。
でもあれはさすがに電気やらなんやらがいるので、手動型の脱水機を作ることで「手で絞る」という工程だけでも無くせないかと思ったのだ。
土井先生の家に行って分かった。
こっちの人達は当たり前にやっているからといって、辛くないわけではないのだ。
みんな腰が痛いやら、それぞれの事情を我慢して家事をこなしている。
毎日の労働が少しでも楽になるなら、それに越したことはない。
ましてや、もうすぐ冬がやってくる。
そうなれば冷たい水を手で絞るのは、物凄い労力だろう。
だからきっと…需要はあるはず。
けれどこの時代の人は裕福じゃないから、いきなり個人の財布を出させるのは難しいと思う。まずは町内会単位で一つ買ってもらえないか交渉してみる。
「っていうのが私の考えなんだけど…」
「それならまずは土井先生の地区に持っていきましょうか」
きり丸くんと売り込み方を詰めていく。
学園長先生も面白そうだから私のやりたいようにやっていいと許可を出してくれた。
室町は自由だ。
発想から着手するまで、やる気さえあればトントン拍子に事が進む。
現代で物を作って売るためには色々と手続きが必要だし、ハンドメイド品はともかく、権利の問題とかとにかく大変なのだ。
第一、学園の収入を増やそうなんて、現代で通用するはずもない。
「名前さーーん!!!こんな感じですか?」
からくりコンビが私の元に駆けてきて、手を引っ張った。
「「じゃーーん!!」」
兵太夫くんと三治郎くんが私が求めていた脱水機そのものを作ってくれた。
「すごいすごい!」
「この持ち手をグルグル回したら…」
「そうそう!」
持ち手を回すことで、脱水機が回り遠心力で水分を飛ばすという至ってシンプルな作り。
試しに水を含んでいる手ぬぐいを入れてみた。
「おおー!!」
水分を飛ばした手ぬぐいはだいぶ軽くなったので、干したらすぐに乾きそうだ。
「この二人、川の水を水瓶に運ぶアルバイト手伝ってくれた時、似たようなからくりで自動で水を運べるようにしたんですよ。その時は次回以降のアルバイト全部そのからくりに取られちまって…」
きり丸くんはそのときを思い出してトホホと肩を落とした。
話を聞いていたら多分水車を作って水を引いたってことだよね。ほんとこの二人すごいな…。
「これがその脱水機か!」
留三郎くんが用具委員を引き連れて、後ろに立っていた。
「そう!これを量産したいの」
「学園にも置きましょう!洗濯物楽になりますね〜」
富松くんの言葉に、私は全力で首を縦に振った。
「名前さんがこの案出してくれたおかげで、
「良かった!!」
「なけなしの銭だから、絶対成功させましょう」
こうして、みんなに手伝ってもらって町で売るための脱水機が出来上がったのだ。
