あたしそんなに優しくないので
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青いジャケットの子が大空ヒロくん。
赤毛のポニテの子が花咲ランちゃん。
白メッシュの子が海道ジンくん。
カウガールみたいな子がジェシカ・カイオスちゃん。
ロン毛の子が灰原ユウヤくん。
なるほど? 聞いたことある子と全く知らない子がいるな。
それにしてもまあ、壮観だ。去年のアルテミスファイナリストに優勝者。他の子もたぶん、それに並んでも遜色ないくらいの実力なんだろう。大会に出てくる機会が無いだけで。
いや怖。
「あなたのことは大会で見たことあるわ」
1人戦慄するあたしをよそ目に、ジェシカちゃんが口を開いた。
「去年の夏頃、テレビ中継されてる大会に出てたでしょう?」
と。爆弾発言。
「え、そうなの!?」
「サツキさんってすごい方なんですね!」
「去年の夏……ああ、そういえば僕も見たな」
それに各々が好き勝手を言うものだから、収拾がつかない。
去年の夏頃、確かにあたしはちょっと大きな大会に出た。準決勝で負けたけど。そうか、あの大会放送されてたんだ……はあ。
「サツキ、協力して欲しいことがあるんだ。」
負けた所を放映されてたのか、と1人で凹むあたしにバンくんが神妙な顔をして声をかけた。ジェシカちゃんがそれを咎めるような表情を浮かべた。
それってつまり、もしかして。
ジェシカちゃんがバンくんに待ったをかけるより少しだけはやく、というか彼女がなにか言おうとするのをほぼ遮る形であたしも口を開いた。
「なに、君らまた世界救ってんの?」
子供なのに。とは言わなかった。
このチャンスを逃すわけにはいかない。
「もしカズがさらわれた件と関係してるなら、手伝ってあげるけど」
自分の知ってる情報を、最大限大きく見せて訳知り顔で話す。あくまで選ぶのはあたし。君らはお願いする側。性格悪いけど、こんだけ偉そうに言われれば関係の無い無力な部外者だからと断られることは無い、はず。
「サツキは、LBXプレイヤーとしても強いし、去年のこともよく知ってる。」
ダメかな? とバンくんは仲間たちに問いかける。
「僕は賛成だ」
「ジン!」
真っ先に是と唱えたのはジンくん。
続いてヒロくん、ユウヤくん、ランちゃんが同意してくれた。あたしの試合を見たというジンくんは兎も角、他3人の様子を見ているとバンくんの言葉がいかに信頼されているかというかなんというか。すごいなあ。
ただ、ジェシカちゃんは否定的なようだった。この子が1番しっかりしてんのかな、知らないけど。
とはいえ感心してばかりもいられない。今回ばかりは譲れないのだ、あたしも。
「ジェシカちゃんだっけ、あたしとバトルしてくんない?」
首を縦に振ってもらえないなら、振らせるまで。
「あたしが勝ったら認める、ジェシカちゃんが勝ったらあたしは部外者。この話は知らないし聞いてない。どう?」
「……いいわ、そうしましょう」
「ありがと。アルテミス始まる前に機体傷めても仕方ないし、アルテミス全部終わったらでどう?」
「それで構わないわ」
アルテミスみたく3対1になることも無ければまあ、酷い負け方はしない、はず。あとはその時のあたしに任せるしかない。
「じゃあ、そういうことで。アルテミス頑張んなよ、」
やることは決まった。もう少し機体のメンテナンスもしたいし。
バンの「サツキも頑張れよ」という言葉に頷いて、あたしはその場を離れた。
赤毛のポニテの子が花咲ランちゃん。
白メッシュの子が海道ジンくん。
カウガールみたいな子がジェシカ・カイオスちゃん。
ロン毛の子が灰原ユウヤくん。
なるほど? 聞いたことある子と全く知らない子がいるな。
それにしてもまあ、壮観だ。去年のアルテミスファイナリストに優勝者。他の子もたぶん、それに並んでも遜色ないくらいの実力なんだろう。大会に出てくる機会が無いだけで。
いや怖。
「あなたのことは大会で見たことあるわ」
1人戦慄するあたしをよそ目に、ジェシカちゃんが口を開いた。
「去年の夏頃、テレビ中継されてる大会に出てたでしょう?」
と。爆弾発言。
「え、そうなの!?」
「サツキさんってすごい方なんですね!」
「去年の夏……ああ、そういえば僕も見たな」
それに各々が好き勝手を言うものだから、収拾がつかない。
去年の夏頃、確かにあたしはちょっと大きな大会に出た。準決勝で負けたけど。そうか、あの大会放送されてたんだ……はあ。
「サツキ、協力して欲しいことがあるんだ。」
負けた所を放映されてたのか、と1人で凹むあたしにバンくんが神妙な顔をして声をかけた。ジェシカちゃんがそれを咎めるような表情を浮かべた。
それってつまり、もしかして。
ジェシカちゃんがバンくんに待ったをかけるより少しだけはやく、というか彼女がなにか言おうとするのをほぼ遮る形であたしも口を開いた。
「なに、君らまた世界救ってんの?」
子供なのに。とは言わなかった。
このチャンスを逃すわけにはいかない。
「もしカズがさらわれた件と関係してるなら、手伝ってあげるけど」
自分の知ってる情報を、最大限大きく見せて訳知り顔で話す。あくまで選ぶのはあたし。君らはお願いする側。性格悪いけど、こんだけ偉そうに言われれば関係の無い無力な部外者だからと断られることは無い、はず。
「サツキは、LBXプレイヤーとしても強いし、去年のこともよく知ってる。」
ダメかな? とバンくんは仲間たちに問いかける。
「僕は賛成だ」
「ジン!」
真っ先に是と唱えたのはジンくん。
続いてヒロくん、ユウヤくん、ランちゃんが同意してくれた。あたしの試合を見たというジンくんは兎も角、他3人の様子を見ているとバンくんの言葉がいかに信頼されているかというかなんというか。すごいなあ。
ただ、ジェシカちゃんは否定的なようだった。この子が1番しっかりしてんのかな、知らないけど。
とはいえ感心してばかりもいられない。今回ばかりは譲れないのだ、あたしも。
「ジェシカちゃんだっけ、あたしとバトルしてくんない?」
首を縦に振ってもらえないなら、振らせるまで。
「あたしが勝ったら認める、ジェシカちゃんが勝ったらあたしは部外者。この話は知らないし聞いてない。どう?」
「……いいわ、そうしましょう」
「ありがと。アルテミス始まる前に機体傷めても仕方ないし、アルテミス全部終わったらでどう?」
「それで構わないわ」
アルテミスみたく3対1になることも無ければまあ、酷い負け方はしない、はず。あとはその時のあたしに任せるしかない。
「じゃあ、そういうことで。アルテミス頑張んなよ、」
やることは決まった。もう少し機体のメンテナンスもしたいし。
バンの「サツキも頑張れよ」という言葉に頷いて、あたしはその場を離れた。
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