13 崩れ始める…
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「ちい~♪
ただーいまっ(笑)」
上機嫌の章大は、
帰ってくるなりあたしに飛びついてきたっ
『お、かえりなさい(笑)
どうしたの?
機嫌いいね。』
「ま、お楽しみがあるからな~♪(笑)
で、今日は何してたん?」
章大には、
毎日その日何してたのかいうのが日課というか、
クセみたいになってる。
報告なんて堅苦しいものじゃないけど、
章大があたしに
関心を向けてくれるのが嬉しいから、
いつもあたしから
聞いて聞いてって話してた。
でも…
『…、っ』
「…ちい?」
章大が不思議そうに
あたしの顔を覗き込む。
やましいことじゃない、
でも…っ
「…ま、えーか(笑)
俺、風呂入ってくるな?」
そういうと、
章大はパタパタと
お風呂場に行ってしまった。
気を、つかわせちゃった…
少し後ろめたい気持ちを抱えたまま、
バスタオルと着替えを用意して、
夕飯の準備を済ませた。
「…ちい。」
『あ、章大、夕飯…
っん?!』
しばらくして
お風呂から上がったんであろう章大に
名前を呼ばれて振り向くと、
いきなり
深いキスを落としてきた。
よく見ると
章大は下着しかつけていなくて、
体を密着させながら
必死にあたしの舌を絡めとる。
『…っん、や、
章…大、ぁ…っ』
息ができなくなるほど
長く激しいキスに、
あたしの理性も
崩れる寸前。
「…朝の続き。
ベッド、行こか?」
耳元でそう囁かれれば、
もう頭は完全にマヒして、
あたしはコクリとうなずき、
章大に抱きかかえられながら
ベッドに身を沈めた。
その夜の章大は、
いつもよりも激しく、
まるで確かめるように、
何度も何度も、あたしの名前を呼びながら、
愛しそうに、快楽におぼれていった。
あたしも
そんな章大に応えるように
そして、
心をよぎるあの人の名前を
かき消すように、
何度も、何度も、
章大の名前を呼びながら、果てた。
ーーーーーーー
『ねえ、――?』
―[ん?]
『あたしね、
今すっごい幸せ(笑)』
―[なんやねん、急に…
きも(笑)]
『ひっど…っ、
もういーもんっ(拗)』
―[っはは、怒んなよ(笑)
悪かったって。
でもな?
今が幸せなんて、ぬるいわw]
『――?』
―[俺はまだ
全然ちいが足りてない…]
『っ――…(照)』
―[みとけよ?
今にこんなん比じゃないくらい、
幸せにしたるから…]
『…プロポーズみたいだよ…
ばか…(照)』
―[…いつか、
きっとな(笑)]
『…約束だよ?』
―[おぉ。
ちい…
愛してんで…]
ーーーーーーー
『…ん、光…ちゃ…
…え?
……夢………』
すごく、
幸せな夢だった気がする…
でも、
相手の顔がよく見えなかった…
翌朝、
目が覚めると隣に章大はいなくて、
机の上には
章大の字で書かれたメモが置いてあった。
【昨日はごめん。
激しすぎたよな(笑)
疲れてるみたいやし、起こさずに行きます。
俺、今日は仕事で遅くなるから、
先に寝てくれといてええよ!
じゃ、いってきます。】
『…起こしてくれればいいのに…』
遅くなるんなら、せめて朝だけでも
会っていきたかったなあ…
ひさしぶりの、一人で食べる朝食。
広い家が、
よけいに広く感じる…
なんか…
あ、そうだ。
ー30分後
『…意外と早かったね(笑)』
雛[…はぁ、はぁ、
お、おま…
しばくぞ…(汗)]
『だって、
さみしかったらいつでもそばにいてやる
的なこと言ってたじゃん。
おにーちゃん?(笑)』
雛[っやからっておま…(汗)
メールで
‘うちにいる、助けて。’
ゆーたきり
電話も出んとか…っ
人がどんなけ、
焦ったと…っ]
『退屈で死にそうだったんだもん♪
いいじゃん、
ひまだったでしょ?(笑)』
雛[お前、
女じゃなかったら殴られてんぞ…(呆)]
『あはっ、
とりあえず、上がれば?(笑)』
そう、
ヒナちゃんを呼び出しちゃった(笑)
でも、メールしてすぐ飛んできてくれる
親友を持って、
あたしも幸せだよね♪
ー雛side-
「っごめんごめん!
信ちゃ~んっ(汗)」
雛[おっそいんじゃあほんだらぁ!!!
お前いっつもこんなに
マネージャー待たしてんのか?!(怒)]
「や、今日は…
ほら、な…(照)」
うーわっ
一気に顔の筋肉ゆるみよったこいつ(呆)
ま、大方ちいといちゃついとったんやろ。
ちいが東京に来てから
こいつの機嫌のいいことゆーたら
半端やないもんな。
ま、幸せにしとるっちゅーことか(笑)
「おつかれっす~♪」
丸[あ、なあ章ちゃん!
この後の収録まで時間あるし、
みんなで飯いかへん?]
忠[亮ちゃんがよさげなとこ
見つけてきてくれてん~♪]
「ごめん、俺パスっ♪」
[[はぁ??]]
錦[おいこらヤスのくせに
俺の誘い断るんかっ(怒)]
「や、だって俺…(汗)」
雛[なんや、
ヤス誰かと約束しとんか?]
昴[女か!浮気か!!
ちい~っ
ヤスが浮気しとるぞ~~っ!!]
横[ヤスお前っ
自分の女東京まで呼んどいて、、
やるのぉっ(笑)]
「ちょ、ちゃうって!!(汗)
……これ。」
そういってヤスがカバンから出したんは…
[[………弁当??(汗)]]
「…朝、な、
ちいが俺に…っあ!!!」
ーバッ!!
昴[もーらいっ♪]
「ちょ、渋やん返してーなぁ!!(汗)」
横[おいっヤス!
お前なんでこんな大事なこと
黙ってんねやぁ!!(笑)]
丸[愛妻弁当か~
うらやましすぎる~♪]
忠[章ちゃん、まさか
一人で食べようとしてたん?(呆)]
錦[あ、からあげ!
…うっま~~~!!!!(驚)
ちいって料理うまかったんやぁ♪]
「も~~~!!
ゆーたら絶対こーなると思ったぁ!!(泣)
てか亮!食べんな~~~っ」
この後言うまでもなく
楽屋ではちいの弁当争奪戦が繰り広げられ、
ヤスには一品のおかずも回ってこんかった(笑)
泣くかな~
思ったけど、
収録終わって帰る頃には、
ヤスはなぜか満面の笑みで…
雛[おぉヤス、お前、
弁当とられたのに機嫌ええねんな?]
「あぁ、信ちゃん、
おつかれさん♪
…ま、ゆーてもあいつらが食えるんは
弁当くらいやからな(笑)
俺は今から
本物のちい食いに行くし、
おすそ分けや思ったら、ぜんぜん?(妖笑)」
おぉ、またずいぶん黒いな…
こらちい、今日は大変やで?(笑)
まあでも、
こいつらが幸せにしてると
兄貴としても安心や。
次の日。
俺は朝の早い時間に
相談あるーゆーてヤスに呼び出された。
「ごめんな、信ちゃん
こんな朝早くから…(汗)」
雛[気にすんなーて(笑)
で?
ちいのことか?]
聞かんでもわかるわ。
「…なんかさ、
昨日様子おかしかってんな…
てゆーか、
昨日だけじゃなくて、さ…っ」
ヤスがゆーには、
東京来てから、ヤスとおるとき、
ほんまにたまにやけど、
ちいはボーっとすることが多なったみたいや。
ちいにとったら、無意識やけど
この街に、
光一くんを感じてんのかな…
「…あいつやっぱり…
まだ…っ」
そら、ヤスかって気づくわな。
こいつは人一倍、
人の気持ちに敏感やし、
雛[……光一くんのこと、か。]
ヤスは
悔しそうに下を向いた。
雛[…でもな、ヤス。
あいつは…]
「っなあ、
俺に、教えてくれへん?」
雛[…え?]
「っ信ちゃん、
あの二人のことなんか知ってんねやろ?!
なあ、頼むから俺に…っ」
雛[っちょ、
ヤス落ち着けっ(汗)]
ヤスはいきなり俺に詰め寄って
今にも泣きそうな目ぇで問い詰めた。
ーピピピピッ…ピピピピッ…
「…っ」
鳴り響く機械音は、
時間切れの合図。
「ごめん、時間や。
俺行くわ。」
雛[…ヤス…]
「…信ちゃん、
俺…」
雛[…っ]
そん時のヤスの言葉、
俺ほんまに感動した。
こいつに任してよかったって、
ほんまに思ったで。
雛[…あほ。
俺にゆーなや(笑)]
笑って流したけど、
あれしか言えんかってん。
ちい…
お前…
雛[…ん?
メール…]
受信BOXを開いて、
俺は一瞬
何が起こったかわからんかった。
反射的に電話をかけても、
繋がらん…
雛[…っ!!]
俺は走った。
車を取りに行く時間さえも惜しくて、
歩いたら片道1時間半かかるあいつの家まで
全速力で走った。
雛[…うそやろ…
ちい…!!(汗)]
『…意外と早かったね(笑)』
走って走って、
30分でたどり着いたドアの前には、
寝まきのような格好で
気の抜けたように笑う一人の女。
雛[…はぁ、はぁ、
お、おま…
しばくぞ…(汗)]
息も整わないまま、
俺は現状を理解してしまった。
やられた(汗)
『だって、
さみしかったらいつでもそばにいてやる
的なこと言ってたじゃん。
おにーちゃん?(笑)』
雛[っやからっておま…(汗)
メールで
‘うちにいる、助けて。’
ゆーたきり
電話も出んとか…っ
人がどんなけ、
焦ったと…っ]
『退屈で死にそうだったんだもん♪
いいじゃん、
ひまだったでしょ?(笑)』
雛[お前、
女じゃなかったら殴られてんぞ…(呆)]
『あはっ、
とりあえず、上がれば?(笑)』
屈託なく笑うその姿は、
出会った頃と変わらない。
俺は言われるがまま部屋に上がり、
ソファに座って息を整えた。
『すごい汗だね、走ってきたの?』
他人事のように聞くそいつの姿に
若干いらっとキた…
雛[お前…
誰のせいや思てんねん。]
少し冷たい言い方をして、
差し出されたタオルを奪うようにとると、
ちいはしゅんとして、
申し訳なさそうに下を向いた。
『…ごめんね、
怒ってる?(汗)』
俺の顔色を窺うように
心配そうに少し涙目でのぞきこむ。
こいつ…
自分が今上目遣いなん
気づいてないんやろな…
ヤスもこら大変やで…(呆)
雛[…っ、別に。]
余計なことを考えないように、
天然の誘惑から目をそらすと、
あろうことか
ちいは俺の腕に巻き付いて
涙を流しはじめた。
『っごめんなさい…!
ヒナちゃん…
嫌わないで、ぇ…(泣)』
雛[っちょ、ちい?!
嫌ってなんかないてっ
俺こそごめん、態度悪かったな…?(汗)]
慌ててなだめるように頭を撫でると、
顔を上げて
またふにゃっと笑った。
『ううん、あたしが悪いの。
…でもね、
本当に、さみしかった…』
そういったちいの腕は少し震えていて、
俺は反射的にその小さな体を抱き寄せた。
雛[……ちい、
なんかあったんか?]
ヤスがゆーてたことも気になって、
俺は意を決してちいに聞いてみた。
思えば、
俺はずっと意地悪やったんかもな。
みんなが必死で目ぇそらしてるとこ
あえて突っ込んで直視さした。
劇の幕を引いたのは…
俺…?
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