05 すれ違い 二度目の …
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今日はテレビ局で
彼と新曲の打ち合わせ。
彼は∞の取材もあるので、
打ち合わせは彼らの楽屋ですることになっていた。
そーいえば、章大さんと大倉さんが
昨日言ってたのって何のことだろ…
そんなことを考えながら、
テレビ局についたら
なんだか早すぎたみたい。
まだ誰も楽屋入りしてないと
受付の人が教えてくれたので
私は先に楽屋で待たせてもらうことにした。
そういえば久しぶりかも、
彼に会うの…
あの夜以来だから…
ちょうど一週間か。
う”…なんか、
変に緊張してきちゃったかも(汗)
ーガチャー
錦[はよざいま~す…
て、ぅわあっ!
えっちい!?
え…なんで??(笑)]
「あ、おはようございますっ
あの、私今日渋谷さんと打ち合わせでっ
その、でも渋谷さん取材でっ
だから楽屋っ、、そのっ…(汗)」
いきなり入ってきた錦戸さんにびっくりしたのと、
(まあ彼らの楽屋なんだから入ってきて当然なんだけど)
彼のことを考えてたのが見透かされそうで
私は一気にテンパって
何を言えばいいのかわからなくなっていた。
錦[やっ、まあまあ落ち着けって(笑)
で?すばるくんと打ち合わせ?(笑)]
さすが大人。
あんなむちゃくちゃの説明で
よくもまあそこまで汲み取ってくれたものだ。
錦[じゃ、今すばるくん待ってんのやっ
…なんや緊張するなあっ
二人…って(照)
はよ誰かこーへんかな~…]
といいながら
そわそわ落ち着かない様子の錦戸さん。
そんなこといわれたら
こっちまでなんだか落ち着かないっ、(照)
でも、錦戸さんって不思議だな
大人っぽく見えるのに
どこか子どもみたいなところもあって、
なんだか、
大人がみんな大人ってわけでもないんだな。
少なくとも彼らは
純粋な子どもに近い感じだし、
男の人だけど、今までの人たちともまた違う感じ。
そんなことを考えながら、
錦戸さんとの二人の空間は、少し緊張感があって、
でも不思議と悪くない、
そんな“男の人”との空気だった。
ー…ガチャっー
沈黙を破るように楽屋のドアがあいた。
『ふぁ~あ…ちっすー
って…ぅわあ!
ちい!?
おっ前、早すぎん?!うわびっくりした~
あれ、亮…?』
眠たそうに目をこすりながら
彼が入ってきた。
わ…どうしよう…
思い出しちゃう…
「あっその、おはようごじゃいます…っ」
…噛んだ。
最悪っ(照)
『はっはっはっは…(笑)
「おはようごじゃいます」て…っ
朝っぱらからわらかしてくれるわ~っ』
「す、すみません~っ(汗)
あの、早く着きすぎてしまって、
錦戸さんがいらしたので、
少しおしゃべりさせていただいてただけで…っ」
恥ずかしい。
何で私、こんな言い訳するみたいに
必死になってるんだろ…
渋谷さんも錦戸さんも
びっくりしてる…(汗)
沈黙…
どうしよう、
私が意味わかんないこと言ったから…っ
ーガチャーンッー
安[ちーっす。
おっ、ちいちゃーん!
早いやんっ]
忠[はざーす。
おおっ来てる来てる~(笑)]
気まずい空気を一蹴して、
続いて入ってきたのは
章大さんと大倉さん
「あ、おはようございます!
昨日はどうもっ」
よかった、あのまま
気まずい空気が続いたら
いっそ泣いてしまいたかったもの。
錦[え、なんなん?
ふたり昨日もちいと会ってん?]
しまったっ
私またよけいなこと…っ
安[あ~、な?(笑)]
忠[デートや、デートっ(笑)]
なっ、
ふたりしてまたニヤニヤしてっ(汗)
てゆーか、デートっ?!
『は、…デート?』
「ちっ、ちがうんですっ!
昨日テレビ局でたまたま…んっ」
安[まーまー!
照れんなってちい~っ]
忠[昨日はあんなに…なあ?(笑)]
章大さんに口を手で押さえられて、
大倉さんはなんか顔近いし、
ちょっとなんなのよ~っ
錦[え、なんなん~(笑)
なんかおもろいことなってるやんっ]
錦戸さんまでっ
やめてよ離してっ
彼に誤解されちゃうっ(汗)
しばらくふたりと錦戸さんは悪ノリして、
私にくっついてちょっかいを出してた。
彼はソファに座ったまま
こっちには目もくれないで
資料に目を通していた。
ー…ッバン!!ー
『…おいちいっ
いつまでも遊んでんな。
仕事すんぞ、来い。』
持ってた資料を机にたたきつけて
彼が真剣な声で言った。
…怒ってる、
そーだよね、音楽に真剣な人だもん。
この後取材もあるのに
ふざけてたりしたら怒るよね…
忠[ちょ、すばるくんっ
なに機嫌悪…]
『大倉っ!
…邪魔や。遊ぶんやったらよそでやれ。』
忠[っ!なんやねんっ]
安[大倉っ!…やめとけ。(汗)]
「あのっ、渋谷さ…」
『…場所、変えるぞ。』
怒った様に楽屋を出た彼を追いかけて
私も慌てて楽屋を出た。
出際に、章大さんと大倉さんが
バツの悪そうな顔をして、
錦戸さんは状況が読めないみたいで
ポカンとした顔をしていたのが見えたけど…
その後私たちは、なんだか気まずい雰囲気のまま
テレビ局のロビーで打ち合わせを済ませ、
『…じゃ、
とりあえず今日んとこは…。』
彼は楽屋に戻ろうと席を立った。
だめだ。
このまま別れたら、
次会うときにどんな顔していいかわからない…っ
「あのっ」
『…なんや。
俺忙しいから、今度で…』
「…あ、あのっ
待ってください渋谷さんっ!」
『っ、なんやねんっ!!』
だめ…。
怖がってちゃだめなんだ。
私が悪いんだから、
ちゃんと向き合わなきゃ…
「…す、すみません。
さっき…お仕事で来てるのに、
ふざけて、遊んだりしてて…」
『ああ、別に、
あんなんあいつらが悪いし…』
「え、じゃあ、
…どうして、怒ってらっしゃるんですか?(汗)」
『…別に。』
「っまた!
…そんな風に、はぐらかさないでください。
私の目、みて…」
『…っ』
「え?、きゃっ(汗)」
彼は何も言わずに、
私の腕をつかんで足早に歩き始めた。
「っちょっ、いたっ…
渋谷さんっ?!
どこに…
きゃあっ(汗)」
ここは、どこ?…
電気の付いてない暗い部屋に投げ込まれて、
わたしはそのまま床に倒れこんだ
顔を上げると、すぐ目の前に彼の顔があって、
私の上に馬乗りになってる状態だった。
「ちょっ、とっ、渋谷さん?!
…んっ(汗)」
顔も見えない暗闇の中、
強引に彼の唇が私の言葉を止めた。
あの夜くれたキスがうそのように、
激しくて大人な、
二度目のキス。
頭の中が真っ白になって、
抵抗することも忘れていた。
どれくらい時間がたっただろう。
彼の唇が、私の首筋に触れたとき、
不意に、
我に返ったかのように、
彼は、私の上から飛びのいた。
「…っは、
渋…谷、さん、、
なんで…?(汗)」
私は、初めてのキスに、
乱れた動悸で必死に言葉を立てた。
『…昨日、
…あいつらとなにしてた…』
「…え?」
『や、なんでもない。
時間や、戻るわ。』
そういって、彼は暗闇の中に消えていった。
“嫉妬”…
不意に頭をよぎったけれど、
浮かれるな と
すぐにくぎをさした。
そんなわけない。
まさか彼も、
私のことが好きだなんて…
彼の唇に触れた首筋の熱が
冷めない。