03 恋 自覚
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丸[あっはっはっはっはっは、
し~んちゃん!しんちゃん!(笑)]
雛[なんや、丸もー酔ってもーてんのかいな]
横[大倉は寝てもーてるし…
ごめんなあ?ちいちゃん、重ないか?]
宴もたけなわ。
みんなさまざまに酔っ払っていた。
大倉さんは私の膝枕で熟睡してるし、
起こすのもかわいそうだよね、
『たたき起こしたったらええねん。
おい、大倉っ』
「あっ、いいんです!
私なんかの膝でよろしければ
寝かしといてあげてください(笑)」
私は未成年だし、お酒なんて飲んだことなかったから
ソフトドリンクでしのいでいた。
お酒は飲めなくても
みんなすっごく賑やかで、
その場の空気だけで十分楽しかった。
ふと、ジュースを飲んでいた時、
錦戸さんが私のそばによってきた。
錦[ちいぉ、飲んでんの?(笑)]
だいぶ酔っ払ってるみたい、
彼は向こうで何か楽しそうに話してるし、
昨日の件もあって、
初対面の男性は少し怖かったけど、
彼のグループのメンバーだから、と、
私は安心することにした。
「私、お酒飲めないんで…(苦笑)」
錦[だ~いじょぶ!ちょっとくらい~、
な!飲も?(笑)]
「ちょ、錦戸さんっ(汗)
本当に大丈夫ですからっ」
錦戸さんに強引にお酒を勧められて戸惑っていると、
不意に大倉さんが目を覚ました
忠[…ん、なにやってんの?]
「あ、おはようございます。
ご気分どうですか?」
忠[んあ…あれ?ちいちゃん、]
錦[あ、大倉ぁ~
ちいがさあっぜんっぜん
酒のまへんねんっ]
忠[うそぉ、なんでなん?]
「や、私お酒飲んだことないんですっ(汗)」
忠[そーなん?
もー、しゃーないな~
じゃー俺が飲ましたるぅ。]
そこから先は、あまり覚えていない。
気づけば私は大倉さんにキスされて、
お酒を口移しで飲まされたみたい。
頭の中がぐるぐるして、
なんだかとても楽しかったのを覚えてるけど…
目が覚めると、
私のじゃないベッドの上で、
見たことのない天井が広がっていた。
びっくりしてしばらく放心していると…
『…あ、起きた?』
心配そうに覗き込む誰か、
誰…?
「…んっ、いったっ(汗)」
『急に起き上がんな!
ほら、水…
お前、昨日のこと覚えてんの?』
聞き覚えのある、その声は…
「渋…谷さん?
…私…?(汗)」
そうだ、彼だ。
私、確か昨日
関ジャニ∞のみんなとご飯食べに行って、
大倉さんにキスされて、
お酒…
お酒…?キス!?
「…っここ!
…ここは?(汗)」
『…俺の部屋。』
部屋…?
彼の…つまり、男の人の部屋
そして、ここは…
ベッ、ド…
「っ!!!やっ…(照)
あっ…」
慌ててベッドから飛び降りようとしたけれど、
なんだか上手く立ち上げれなくて
そのまま彼の胸に崩れ落ちた
そんな私を 彼は慌てて抱きとめて
『あほっ…誤解すんなってっ(汗)
お前、ほんまに何も覚えてへんの?』
それから私は、彼に渡された水を飲みながら
昨日の夜のことを聞いた。
大倉さんにキスされてお酒を飲まされてから、
私がベロベロに酔っ払って、
ずーっと騒いでいたこと。
お酒の力でメンバーみんなと一気に仲良くなって、
特に丸山さんにベッタリだったこと。
酔って私にキスをしようと
錦戸さんとめずらしく章大さんが暴走して
ヒナさん、横山さんが必死に止めていたこと。
大倉さんはまた一人で眠ってしまったこと。
そんな中、私を送るため、
お酒を控えて見守ってくれていた彼のこと。
聞きながら顔から火が出そうなくらい
恥ずかしかったけど、
それよりも…
「そんなこと…っ、
ほんとうにごめんなさい。(泣)
あの、でも渋谷さん、
なんで…怒ってるんですか?(汗)」
そう、話しながら気づいたこと、
彼がとても怒ってる。
なぜかはわからないけれど、
昨日酔っ払って迷惑をかけたこと以外のことに
怒ってるような気がしたの。
『別に。
あんま心配かけんなよって…』
「うそっ!
…本当のこと、言ってください…っ」
そう言った私の声は、
自分でもわかるくらいに、震えていた。
怖い。
けど、
嫌われるのはもっと嫌だから、
思ってることがあるなら言って欲しい…
って、
私、やっぱり…
『…なんで、キスなんかさせんの…』
「、えっ?」
『っやから、
なんで大倉にキスなんかさせんの!
スキ作んなよ!そんなんやから
前かてつけこまれて怖い思いしたんちゃうんか?!
男からしたらなあ、お前なんか
簡単にどーにでもできる!
もっと、…弱さ自覚しろよ!!』
「す、すみませ…っ(泣)」
『…って、あーそうじゃなくてっ!
ごめん、怒鳴ったりして…
泣くな…
ごめん、ごめんな…(汗)』
そう言って彼は、
優しく、まるで壊れものを扱うように
その大きな手で私を抱きしめた。
大きい声を出されたから
怖かったんじゃない。
ただ、嫌われたって思うと
悲しくなって、
訳もわからないまま、私はまた、
彼の胸で泣いてしまった。
「すみません、すみません…っ(泣)」
泣きながら謝罪の言葉を繰り返す私を、
呆れるでも、怒るでもなく、
ただ溢れる涙を止めるように
優しく、私の瞳にキスをして
愛おしそうにじっと見つめて、
それから、
そっと私の唇に触れた。
ぐちゃぐちゃのあたしを、
泣き止むまで包み込んでくれたあなたに
少しのジェラシーを込めて怒鳴った、
あなたの不器用な優しさに
どうしよう、恋をしてしまった。