07 …さよなら 。
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あの、最悪な日の夜、
ヒナちゃんはあたしをわざわざ家まで送ってくれて、
“明日、俺ら撮影昼までやで”って教えてくれたから、
部屋に戻って亮にそっこう電話して、
明日のお昼スタジオまで迎えに行くことになった。
ひさしぶりに亮に会えるのがうれしくて、
それだけでドキドキしちゃって
その日はあんまり寝つけなかった(笑)
翌日、寝つけなかった割に
目覚ましよりも早く目が覚めて、
油断して二度寝しちゃったからさあ大変!!(汗)
あたしの家から亮のいるスタジオまでは
30分かかるのに、
あたしの準備が終わるころには
約束時間のなんと5分前(汗)
急いで部屋を出て、鍵を閉めながら
とりあえず遅れる連絡をしておこうと
亮に発信しかけたまさにその瞬間、
後ろからひょいっとケータイを取り上げられた。
「…っへ?…っ誰…あ…っ」
≪おはよう、ちい。(妖笑)≫
後ろには、あたしのケータイを持って
妖しげに笑う隼人さん。
なんで…あたしの家…
≪へ~、けっこうきれいにしてんだな…(笑)≫
「っちょ、勝手に…っ(汗)」
鍵を閉めてる途中だったから
鍵穴にカギは刺さったままで、
隼人さんは器用にカギをあたしの後ろから回して
勝手に部屋の中に入っていく。
慌てて追いかけるようにあたしも入ると、
隼人さんはおもむろに振り返って
あたしを閉まったドアと自分の体で挟み、
腕を抑えつけて強引に唇を重ねる。
「…っんぅ、や、ぁ…っ!」ッガリ!
≪…っつ!≫ッバシン!
思わず、隼人さんの唇をかむと、
隼人さんはあたしを突き放し、ほほに鋭い痛みが走る。
叩かれたんだと理解するより一瞬早く、
隼人さんがあたしに馬乗りになり、
あっというまに玄関の床に組み敷かれた。
≪…っほんと、強情なお姫様だな、
自分の立場、まだわかってないわけ?≫
そういうと、あたしの目を見つめながら、
唇がふれるか触れないかのところまで顔を近づける。
恥ずかしくて目をそらすと、
顎をつかまれてまた正面を向かされる。
≪っふ、真っ赤じゃん(笑)
ほしいんだろ?…ねだってみろよ…っ≫
「…どいて、ください…っ」
≪…っ!≫
そのまま、またキス。
「…っ…!」
耐えていると、キスはどんどん深くなり、
次第に隼人さんの手がいやらしくあたしの太ももを行き来する。
「…っい、や…っ、離してぇ!(泣)」
気持ち悪いのに、
しばらく亮と会えてなくて欲求不満なのか
一秒先の隼人さんの動きを、身体が期待してる…?
隼人さんの舌使いに、
力が入らなくなる…
くちびるを離してあたしの涙を舐めとると、
より激しく、あたしの口内を犯しだす。
次第に全身の力が抜けて、されるがままのあたしを見て、
ふっと立ち上がったかと思えば、
あたしを抱きかかえ、寝室を探す隼人さん。
「…っちょ、っと、降ろして!」
≪降ろすわけねーじゃん、
彼氏が休みに彼女の家に来てやってんだから、
おとなしくゆーこと聞けって(笑)≫
「っ彼氏じゃ…っ
それに、あたし約束があるの!」
≪…どーせ錦戸と会うんだろ?
行かせねーよ。
それに、いいの?そんなこと言ってると、
錦戸とも村上ともお別れだよ?
…言っただろ?お前は俺の女になるしかねーの。≫
隠してたわけでもない寝室はあっさり見つけられ、
あたしは再び今度はベッドの上に組み敷かれる。
あたしの髪をかきあげ、首筋にきつく吸い付く。
少しの痛みの後に残るのは、
裏切り者の烙印。
そのまま、あたしは涙を流しながら、
隼人さんの腕の中で、鳴き続けた。
やがて、声も枯れたころ、
あたしは脱ぎ散らかされた服をかき集める。
そのまま、隼人さんの車に乗せられ、
連れてこられたのは西麻布にあるホテルの一室。
そこには妖艶なドレスが何着も用意されていた。
≪そんなみすぼらしい格好じゃバーにさえ入れないからな、
好きなの選べよ(笑)≫
もはや抵抗する元気もなくて、
されるがままのあたしは、
てきとうに、一番手前にかけてあった
綺麗な水色のドレスを手に取った。
≪…それにすんの?
ふーん、まあ、いいや。じゃ、着替えろ。≫
あたしが更衣のためにお風呂場に行こうとすると、
隼人さんが立ちふさがる。
≪…誰が移動していいって言った?ここでだよ(妖笑)≫
「…っ(照)」
≪…sexした仲じゃん(笑)早く。≫
耳元でささやかれ、また、顔が赤く染まる。
反論なんてもちろんできず、
言われるがまま、あたしは隼人さんの目の前で
来てる服を脱ぎ、ドレスに着替える。
下着姿になった時、思いついたように
隼人さんが口を開いた。
≪…あぁ、下着はつけんなよ。≫
「…え?(汗)」
≪だから、こーれっ
取れって言ってんの…≫プチンッ
そういって、腰かけていたベッドから立ち上がり、
片手であたしの腰を支え、
もう片方の手でブラのホックを外す。
露わになった胸を隠すようにあてていた両手は、
無力にも片手で頭の上にまとめられる。
じっくり舐めるように見つめる瞳に、
悔しいけど、体が反応してしまう…っ
≪…っく、なに、見られて興奮してんの?(笑)
えっちだねぇ、ちいチャンは…≫
そう言って、ピンっと上を向いた
胸の突起を舌で転がす。
「…っ、はぁ、や、…くっ…」
必死に快感に耐えていると、
ふいに離れて、また、ベッドのふちに座った。
突然やめられて、物足りないのか
妙に体がうずく…
心とは裏腹に、淫らなこの体が憎い…っ
≪っは、残念だけど今はここまで(笑)
早くドレス着なよ。
続きは夜ね…(妖笑)≫
ああ、また、抱かれるんだ…
言われるがまま、あたしは素肌に
ドレス一枚だけをまとって、
隼人さんのエスコートで最上階のバーに向かった。
亮、どーしたかな…
あのままケータイは隼人さんに没収されてて、
電源も切られちゃったから、
亮にもヒナちゃんにも連絡できない。
ひさしぶりだったのに、
連絡もなく、約束やぶって、
きっと怒ってるよね…
でも、もしかしたらこれでよかったのかもしれない。
こんなに汚れた体で、もう亮の元には戻れない…
ヒナちゃんはああ言ってくれたけど、
やっぱり無理だよ、
あたしの隣には、いい感じにお酒も入って、
上機嫌の隼人さん。
あたし、このまま一生
この人の隣にいるのかな、
もう、亮とはいられないんだ…
そう思うと、涙があふれてしょうがない…
だめだね、最近、泣いてばっかり、
がんばるって決めたのに、
亮と同じ世界に入って、同じもの見て生きるんだって
決意したはずなのになあ、おかしいなあ…
近くに行けばいくほど、
亮とは会えなくなって、遠い存在になってく…
≪…でさ~、
聞いてんの?さっきから…≫
いけないっ全然意識なかった…っ
そう思ってたら、いきなり、
あたしの顔を覗き込んで、触れるだけのキスをする。
「っ?!(照)」
突然のことに驚いて、思わず顔が赤くなる、
≪そんなに泣くなよ…
っはは、すっごい顔(笑)
ちいってすぐ赤くなるよな…っ≫
そう言って無邪気に笑う顔に、
不覚にも少し気が緩んでしまった…
「っか、からかわないでくださいよ…っ(照)」
≪からかってねーよ。
…かわいい…。≫
そういって、あたしの腰を引き寄せて、
何度も、何度もキスを降らせる。
どうして抵抗しなかったのか自分でもわからない。
あんなに、ひどいことされたのに、
あたしが好きなのは亮なのに…
わからないけど…一つだけわかるのは、
甘い言葉と、お酒のにおいにくらくらして、
キスされるたびに、体が熱くなっていくのを感じながら、
気づけば自分から、
隼人さんの唇を求めてしまっていること…
不意にくちびるが離れれば、
もどかしくてしょうがなくて、
あたしは隼人さんの服の裾をひっぱっていた。
≪っそんなものほしそうな目で見るなよ(笑)
…ほら……んっ≫
隼人さんがあたしに覆いかぶさるようにして、
深く、深く口づける。
あたしも必死に、絡み取られる舌を追いかけて、
いつのまにか、隼人さんのキスに酔いしれていた。
まさかこんなところを、
亮に見られていたなんて気づかずに…
「…っはぁ、はぁ…」
気づけばあたしの胸はドレスの上からでも
十分わかるくらい自らを主張していて、
肩で息をしていた。
…なんか、おかしい…
≪っはっはっは、へぇ、
酒に混ぜると回りがいいって本当だったんだな…(妖笑)≫
「…っな、に…したの…っ?」
≪…これ(笑)≫
そういって差し出されたのは…
「…び、やく…?!」
そう、あたしの飲んでるグラスには、
いつのまにか媚薬が仕込まれていた…
≪そういうこと…
着替えのときがまんしてよかったよ。
こんなに効くなんて…ね。
どうせならおいしく食べたいじゃん?(妖笑)≫
もう、体が言うことを聞かない…
快感がほしくて、あたしは隼人さんの腕にしがみついた。
≪…じゃ、長い夜の始まりだよ…≫
そう耳元で囁かれれば、
媚薬のせいで火照った体には
もう力なんて入らなくて、
隼人さんの胸に体を預ける。
さよなら、亮…
かすかに残った理性で、亮のことを想いながら…
もう、後には戻れない…
ごめんね、亮…
大好きだよ…