04 裏切りの先には…
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あれ以来、お相手の隼人さん(名前聞きました笑)
は、執拗にボディータッチが増えたような気がする。
≪…ここで抱き寄せたらいいんですね?≫ギュッ
こーやって打ち合わせしてる時も
ずっとあたしの腰を抱いてるし、
おもむろに抱きしめてきたり…っ
でも、あたしは抵抗しない…
マネージャーは、
気に入ってもらえるなんて…っ
なんて喜んでるし、
上に逆らったら生きていけない世界だって
あたしにはもうわかってる。
だって現に、このドラマのキャストさんは
何人か入れ替わってて、
スタッフさんもいつの間にかガラッと変わってて…
この現場では隼人さんに逆らわないのが
暗黙のルールみたいになってるし、
台本にはないような、
あたしと隼人さんが絡むシーンが増えた気もする…
あたし、どーなっちゃうんだろう…
そんな好き勝手やってて
撮影が順調に進むわけもなく、
幾度もの変更のせいで撮影は押しに押し、
最初からは考えられない過密スケジュールで、
亮にも、ずっと会えてない…
『…お前、大丈夫か?』
せめて、ヒナちゃんが一緒にいてくれてることが今は救い。
隼人さんの気まぐれでも何でもいい、
この人まで奪われたら、
あたしはきっと投げ出してしまう。
「ヒナちゃん…
正直、戸惑うことだらけだけどね、大丈夫。
あたしは元気だよ!(笑)」
精一杯の笑顔を見せる。
ヒナちゃん、そんな顔しないで。
あたしはまだ大丈夫。
亮に会えないのは辛いけど、
一緒にいられないわけじゃない。
いつだって亮があたしの心の真ん中にいるから
こーやって笑ってられるんだ。
『…そか、おん。
亮とは、最近…』
≪ちい!来いよ。≫
「…ごめん、ヒナちゃん。
あたし行くね。」
『…なんかあったら、呼べよ。』
≪…ちい、おらっ早く来い。≫
「っごめんなさい、すぐに…(汗)
ありがと、ヒナちゃん。じゃーねっ(笑)」
すぐに隼人さんのもとに駆けつけて、
隼人さんに腰を抱かれながら楽屋に連れて行かれる。
隼人さんの楽屋に呼ばれるのは、
あの時以来…
どうしよう、体がこわばる…っ
≪…休憩らしいからさ、ま、ゆっくりしな。≫
「…は、い。(汗)」
…
沈黙が流れる…
おもむろに口を開いたのは…隼人さん。
≪ちいはさ、彼氏とかいねーんだよな?≫
「…っはい、いません、けど?」
…正直、この人に呼び捨てられるのも、
あんまりいい気はしないんだけどな…
≪じゃあさ、俺と付き合えよ(笑)≫
は?
なにいってるの…
「…隼人、さん?(汗)」
ーガチャ…
「…っ!」
隼人さんは楽屋のカギを閉め、
あたしのほうに近づいてきた…あの時みたいに…
≪…なあ、いいだろ?≫
「っごめんなさい!!」
あたしは怖くて…隼人さんの目を見ないように、
頭を下げて謝った。
だって、そうだよ、
大きな声で言えなくたって、あたしには亮がいる…
≪…なんで?≫
「…隼人さんのことは、俳優さんとして
尊敬してますけど…それ、以上は…っ(汗)」
声が、震える…
≪…錦戸?≫
「…っ!?」
≪っほんと、わかりやすいんだな。
知ってるよ、錦戸とできてんでしょ?(妖笑)≫
…なんで…
≪…いいの?俺のこと拒否して?≫
そういうと、隼人さんはあたしをゆっくりと
床の上に組み敷いた。
「っやめ…っ!?」
そのまま、ゆっくり、深く口づける。
抵抗することもできずに、あたしはただ涙を流した…
≪…へぇ、一応学習能力はあんだね(笑)
また暴れるかと思ったのに…≫
「…っ知ってるなら、わかるでしょう?
…あたしは、隼人さんとはお付き合いできない…っ」
≪強情だな、いいの?
村上が飛ばされても…(妖笑)≫
「っヒナちゃんは関係ない!!(汗)」
≪お前が言うこと聞かないんなら、
錦戸とのこともばらすし、村上も切る。
そーなったらお前一人だよ?(妖笑)
おとなしくいうこと聞くなら、救ってやるよ。≫
「でも、あたしには亮が…っいやぁっ!」
次の瞬間、
隼人さんはあたしの着ていた衣装を引き裂いて、
ブラの上から胸を愛撫する。
≪…言っただろ?拒否権なんて与えない。
この世界で生きる以上、このくらいの犠牲覚悟済みでしょ…≫
あたし、ばかだ…
スカウトなんかに浮かれて、
こんな汚い世界に足を踏み入れなければ…
亮に近づけると思って始めたお仕事で
こんなにも無情に引き裂かれるなんて…
そのまま、なすすべも知らず
あたしは隼人さんに抱かれて、
…隼人さんの女になりさがった。
もう、元には戻れない。
狂った歯車は、時を刻むことを忘れてしまう…
ー数時間後
ぼろぼろの体と心で楽屋に戻ると、
ヒナちゃんが待ってくれていた。
『っちい?!
…お前、どーした…なにがあったんや?!
こんなに、…っ』
「…っく、ヒ、ナちゃ…あたし…っ(泣)」
ヒナちゃんは泣きじゃくるあたしを抱きしめてくれて、
あたしはヒナちゃんの胸で、
汚れてしまった体を洗い流すように
涙の限り泣いた。
「…っあたし、もう…っ(泣)」
『…なにがあったんや…っ』
あたしは、すべてをヒナちゃんに話した。
一人じゃ、抱えていられなかったの…
すべて話し終わった後、
ヒナちゃんは怒りを隠しきれず、
今にも楽屋を飛び出して、
隼人さんを殴りに行きそうだった。
「…ヒナちゃん、ありがと。」
『っなにがやねん!!
…っけっきょく俺は、お前のこと、守ってやれんくて…っ』
「んーん、そんなことない。
こーやって、ちゃんと話聞いてくれるじゃん、
…今だって、ヒナちゃん、あたしのために
泣いてくれてるんでしょう?」
そう、ヒナちゃんの目からは、涙がこぼれてたの…
『…お前のためなんて、かっこいいもんじゃないっ
ただ…自分が情けなくて…っ』
「…優しいね。ねえ、あたしは大丈夫だよ。」
『っ大丈夫なわけないやんけ!!』
次の瞬間、あたしはまたヒナちゃんの腕の中にいた。
『お前が、どんなに亮が好きか…
どんな思いで、この世界に入ったのかも、
俺は全部そばで見てきた…っ
こんな風に傷つけられて…笑ってんなやっ!!』
荒っぽい口調とは裏腹に、
あたしを抱きしめるその手は痛いくらいに優しくて、
やめてよ…
もう泣かないって思ってたのに…っ
「…あたし…亮を裏切ったんだよね…っ」
『……そんな風に気負うな。
こんなときこそ、亮に支えてもらえや…』
明日、はオフ。
亮に会いに行こう…
あたしの体に、あの人のにおいが染み付く前に、
どうかあたしを、亮でいっぱいに…