12 繰り返される悪夢
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ちいが∞の楽屋に来た日、
俺はできるだけ仕事に支障をきたさないよう
いつもの感じを心がけ、
無事収録も終わって
誰とも言葉を交わさずに楽屋を出て、
家に帰った。
あいつ…否定せんかった…
あんな記事見せられて、
まだ信じてたなんて、
ほんま、ダサすぎて笑えてくる…
思わず口にしていた、
錦[俺ら、もう別れよ…?]
蚊の鳴くような声やったと思う、
でも、ちいは笑って、
「…っい、ままで、ありが、とう…っ(笑)」
って言って、逃げるように楽屋を後にした。
錦[…っなんやねん、
“今までありがとう”って。]
ずるいやん。
最後だけそんな風に…
倒れこむようにベッドに身を沈めると、
部屋に鳴り響く、着信音。
ディスプレイを見ると、
この前ドラマやった時に共演した…なんとかって女優。
登録も“都子”って役名やから、
名前わからへん…
とりあえず、いくら待っても切れる気配がないので、
渋々電話に出る。
ーッピ、
錦[………はい。]
〈あ、亮ちゃーん?あたしあたしっ
キヨミちゃんだよーっ♪〉
キヨミ…?そんな名前やったか、
なんやねん、テンション高いな、うざ…
錦[…なんか用?]
〈んもーっ相変わらずつれないんだからぁ!
今ね、カラオケいるんだっ
盛り上がってるよーっ、亮ちゃんも来ない?(笑)〉
…気安く、“亮ちゃん”なんて呼ぶなや
錦[行かん。疲れてんねん。]
〈えーっ、つまんなーい!
久しぶりに亮ちゃんに会いたかったのにぃ!(拗)
…あ、ねぇ、疲れてんなら、
癒してあげよっか?(笑)〉
錦[…本気?]
〈…キヨミはいつだって本気…。〉
錦[…じゃあ、家来いよ。
癒してや。(妖笑)]
〈え…、いいの?(汗)
あんなに誘っても拒否ってたのに…〉
錦[なんやねん、いやならええわ。切るで…]
〈っ待って!!
行くよ!行くに決まってるっ♪
マッハで行く!待っててねっ〉
ープツッ!
…はぁーあ、なに考えてんねやろ、俺。
少しして、本当にすぐ女は来た。
錦[…えらい早いな?]
〈…っはぁ、亮ちゃんが、呼んだら…っ
すぐ来るよ…っ(笑)〉
哀れな女…
〈…っふぁ、んん…っ、あっ〉
女を家に入れ、ドアを閉めると、
そのまま、女に深いキスを落とす。
女は気持ちよさそうに俺の首に腕をからめてくる。
そのまま、女を玄関の床に組み敷いた。
〈っりょ、ちゃん…っ
ベッド、行こ…っ、あっ…〉
かまわず、女の首筋に舌を這わす。
錦[…黙れよ。]
冷たく言い放って、
また、キス。
…こんなに乱暴に、女を抱いたのはいつ振りやろう。
ちいを抱くときは、
こんな玄関でなんてありえなくて、
愛しくて、愛しくて、
壊してしまわないように
大事に、大事に、
包み込むように抱いていたから…
今、俺は、ただ自分の快感だけを求めて、
十分な愛撫もせずに、
女のそこに自身をねじ込み、腰を振るだけ。
まだ濡れていない女のそこは、
俺をすんなりとは受け入れず、
俺の下で、痛みからか女が悲鳴を上げているけど、
関係ない…
しだいに女も濡れてきて、
悲痛な叫び声は快楽の喘ぎ声に代わっていく。
女なんて、こんなもん。
やがて、俺は絶頂に達し、
寸前で自身を抜いて、
女の腹に欲望をぶちまける。
まだ達していなかった女は、
身体がうずくのか必死に俺に求めてるけど、
うざいだけやで。
俺はもうイッたんやから…
〈ねぇ亮~っ、
ずるいよ自分だけっ。
あたしも…イきたい…っ(泣)〉
涙目で、上目使い…
この最強コラボで、
なんで俺は欲情せんねやろ…
ちいがこんなんしたら一発やったのにな…
しょうがないから、
おれは仰向けに寝転び、
壁に寄りかかるようにして座る。
錦[…気持ちよくなりたいんやったら、
自分で起こして自分で射れろ。]
女は飛びつくように俺のモノにしゃぶりつく。
〈…っふ、…んんっふ、ぁ…っ〉
…あぁ、こいつ、
これだけはうまいな…
女の器用な舌使いに、
俺の自身はだんだんと大きく反り返っていく。
十分に硬くなったのを確認すると、
女は俺にまたがり、
ゆっくりと腰を下ろした。
射れさえすれば、俺が下から
突き上げるとでも思っていたのか、
もの欲しそうに俺を見てるけど、
俺は何もしない。
錦[…なに?
ほら、動けよ。]
〈…っいじわる…!(泣)〉
涙目のまま、女は俺の上で腰を振る。
…なにやってんねやろ、俺。
やがて女も達したのか、
ぐったりと俺の胸になだれ込んできた。
〈…っはぁ、はぁ…
きょ、の亮は、ドSなんだね…っ〉
そういって、満足げに微笑む。
っは、都合ええな。
俺は女を押しのけ、乱れた衣服を整えると、
まだ息も絶え絶えな女を立たせ、
無理やり服を着させて外へ追い出した。
〈っまた、誘ってね?(妖笑)〉
ーッバタン!
返事もせずにドアを閉める。
俺、また逆戻りしてまうんかな…
閉めたドアにもたれかかりながら、
さっきまで女を抱いてた玄関のタイルに座り込む。
涙は、出ない。
そう、俺の涙は、
あの夜に枯れたまま…