07 Feeling of Her .
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亮ちゃんに章大と妃愛さんのことを相談した次の日、
今日は関ジャニ∞のみんなはたしか大阪で収録。
一人で暇な休日だなぁ~
…だめだ。
最近、一人になるとネガティブなことばっか考えちゃう。
だめじゃん、亮ちゃんに、信じろって
言われたばっかりなのに…
気持ちを切り替えようと、
洗濯物をまわして、部屋の掃除を始めた。
空気を入れ替えて、
ついでにソファの位置をちょっと動かしたりしてると、
「…わ、もうこんな時間(汗)」
気づけばすっかり日も暮れて、夜になっていた。
でも、心はなんだか少し軽くなったみたい。
軽く夕飯を食べて、
録画してた章ちゃんの出てる番組をみる。
章ちゃんに会えないときは、これが日課。
「…会いたいよ…」
早く帰ってきて…章ちゃん…
―――――――――
『………ちい…』
―――――――――
「っえ?!」
なんだろう、呼ばれたような気がしたけど…
妙な胸騒ぎがする。
…でも、きっと聞き違い。
「…やだ、重症だな、あたし(苦笑)」
章ちゃんに会いたすぎて、幻聴なんて…
ベランダに出て、夜明けも近い空を眺めながら、
「こっちのずーっと向こうに、章ちゃんがいるのかな…」
なんて思いながら、章ちゃんの笑顔を思い出す。
ープルルルル…プルルルル…
部屋の中で鳴り響く、ケータイの音。
「…誰?(汗)」
こんな遅い時間にかかってくるなんて
なんだか怖くて、
しばらく出るのをためらってみても、
ケータイは鳴りやむ気配もなくて、
仕方なく、電話に出る。
ーッピ
「…もしもし?」
雛[っちいか?!
よかったぁ起きてて!!
俺っヒナ!]
「っヒナちゃん?!
こんな時間に、どうしたの?(汗)」
雛[っあんな!詳しくは後で話すから、
とりあえず、今から最終の新幹線で大阪まで来てくれへん?!
すぐ出れば間に合うから!!]
「…わかった。」
ーッピ。
何が起こってるのかは、まるで分らないけど、
すぐに動けたのは、
きっとさっき感じた胸騒ぎの残り香が鼻をかすめたから。
あたしはすぐに最低限のものだけかき集めて、
近くにあったバッグに詰め、家を飛び出した。
新大阪駅に着くと、
ヒナちゃんが迎えの車を手配してくれてたみたいで、
病院に向かった。
着いたら、ヒナちゃんとすばちゃん、たっちょんがいた。
雛[落ち着いて聞いてくれ。
…ヤスが、事故った。]
そこから先は、あまり覚えてない。
ただ、涙が止まらなくて、
そんなあたしをたっちょんがずっと抱きしめてくれてた。
何時間そうしてたかわからない。
知らない間にメンバーはみんな集まってて、
朝になって、最後に亮ちゃんが来た。
錦[っちい?なんでこんなとこに…
村上くんっ…(汗)]
雛[っ亮、落ち着け。
大丈夫、命に別状はない。]
錦[命って…ヤスは、ヤスは今どこにおるん?!?!?(汗)]
横[やから落ち着けて亮!…あん中や。]
錦[…は?〝集中治療室〟?
なんで…なにがあったん…っ]
丸[…章ちゃん、昨日の夜事故に逢ってんて。
家に帰る途中やったんかな?大阪で…
相手の運転手さん、飲酒運転の常習犯やったみたいで、
今さっき、警察が連れてった…]
昴[まずヒナんとこに連絡がいったみたいで、
俺らは、全員明け方ヒナからの電話でここに来た。
俺らが着いた頃には、
ヤスはもう、あん中やった…]
錦[…うそやろ…なんで…
なんでヤスやねん…っ(泣)]
亮ちゃん、泣いてるの…?
おぼろげな意識の中、亮ちゃんたちの話を聞いてた。
雛[さっきお医者さんが出てきて、話したんやけど、
奇跡的に、目立つ外傷はほとんどないんやて、
ただ、頭強く打ってるから、
…今日が、ヤマらしい…]
「………っ(泣)」
錦[……?!]
“今日がヤマ”
わかってはいても、実際に聞くと、
不安ばかりが胸を締め付ける。
思わず、流れ落ちる涙が倍になった。
忠[…ちい、大丈、]
錦[…大丈夫、ヤスやで?
絶対、持ちこたえる。]
たっちょんの言葉をさえぎって、
不意に、そんな亮ちゃんの言葉が聞こえた。
雛[…そやな、安田やもんな!
すぐまた、あほみたいな顔で笑うわ(笑)]
横[ほんまやで!
こんなに心配してんの、あほらしなるよーなあほ面でな!]
丸[章ちゃんの復帰祝いの一発ギャグ、
考えとかなあかんかな(笑)]
昴[っしゃ、丸!
久しぶりにタッグ復活や!!]
そのあと聞こえる、みんなの笑い声。
普段と変わらない、優しいみんな。
…章ちゃん…っ
それから、亮ちゃんが近づいてきて、
そっと、頭を撫でてくれた。
錦[…ちい、ゆーたやろ?
ヤスのこと、信じたれって(笑)]
「…りょ、ちゃん…あたし…っ(泣)」
不安に押しつぶされそう…っ
忠[ほら、泣きやみ?ちい。
可愛い顔が台無しやで?(笑)]
「もぅ、たっちょん…(照)」
思わず、笑みがこぼれた。
…そうだ、泣いてちゃだめだよね。
章ちゃんが目を覚ました時、
あたしが泣いてたらきっと悲しむ…
ねぇ、章ちゃん、もう泣かないよ?
だから、早く章ちゃんも笑って…っ
祈るような気持ちで
集中治療室と書かれたドアに視線を向けると、
フッ、と、光っていたランプが消えた。
ーッガタッ!!!
みんなそれに気づいたみたいで、
一斉に立ち上がり、
ドアの前に駆け寄った。
雛[っ先生!
ヤスは…安田は大丈夫なんですか?!?!?(汗)]
さっきまで冷静だったヒナちゃんがすごい剣幕で
先生に掴み掛る。
医者[っ落ち着いてくださいっ(汗)
先ほど申し上げた通り、お友達に
目立った外傷はありません。
脳波も安定したため、
峠は越えたと思ってください。]
そう言って笑った先生を前に、
あたしは全身の力が抜けて、
そのまま床にへたり込んだ。
「…章大、に…会わせてください…っ」
医者[…まだ、目は覚めないでしょう。
でもご安心を。
眠っているだけですからね。
ただ…]
そこまで言って、
先生は表情を曇らせた。
昴[…“ただ”なんですか?
はっきり言ってくださいよ!!]
今度はすばちゃんが、身を乗り出して先生に詰め寄る。
医者[っ…、先ほども申しあげましたが、
頭を強く打たれているため、
目が覚めても、記憶があいまいになっている
可能性があります。
特に、本人の心に深く印象付けられているものほど
あいまいになりやすい。
家族や、親友…そして、恋人…]
丸[…章ちゃん、俺らのことも
忘れてるかも、ってこと?]
忠[もしかしたら…自分のことも…っ]
みんなが口々に不安を呟く中、
あたしのなかに、不思議とそんな思いはなかった。
それよりも、
「っそんなの…かまいません…っ
よか…った、生きてて…っ(泣)」
そう、章ちゃんが生きてる。
それだけで、他には何もいらない…
横[…ちいの言う通りや。
生きてさえいれば、
たとえヤスが全部を忘れても、俺らがおる。
また1からでも、0からでも!
みんなで始めたらええよな(笑)]
あたしの言葉に呼応するように、
侯くんが笑顔で言った。
錦[っその通りやん!
今までほとんどの時間一緒に過ごしてきたんやで?
ちいもおるし、なんも問題ないわ!(笑)]
雛[…ほんまやな(笑)]
みんなで笑いあった。
この後起こる悲劇も知らずに…