04 I had dreamed of peaceful days and we .
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『…三か月前、突然、妃愛から連絡きてん…』
ヤスはすべてを話してくれた。
なんでも、
ずっと前に別れた妃愛からのメールは、
“やり直したい”ゆー内容のもんやったらしい。
そもそもこいつらが別れた原因は妃愛の浮気。
ヤスは妃愛にべた惚れやったから、
その分めっちゃショック受けて、
やつれてくヤスを見てられんくて俺らが別れるように促した。
“やり直したい”…?
…今さら…っ
俺は怒りを精一杯こらえて
ヤスの話を最後まで聞いた。
『でも、俺にはもうちいがおるし、
妃愛とはやり直す気もなければ会う気もない!
…それ、ゆーてんけど…
電話、とか、メールも…ずっと…っ』
そういったヤスはほんまに苦しそうやった。
その目からはこらえきれんかった涙がこぼれてて、
根っから優しいこいつがほんまに悩んでたんが伝わってきた。
でも…
錦[…ほんまに、もう妃愛に気持ち残ってないん?]
『…っ、あたり、前やろ?(苦笑)』
錦[それやったら、ケータイ出して。]
『は?なにする…(汗)』
錦[着拒したるやん。
番号指定にすればメールも電話ももー来ーへん。
よかったな?一気に解決やん(笑)]
『っちょ、…そこまでせんでも、』
錦[ほらけっきょく未練あんねやんけ!!]
もう、我慢できんかった。
錦[どうせ、妃愛にまだ未練残ってんねやろ?
やり直そうってそそのかされて、
まんざらでもないねやろ?
嫌いで別れたんちゃうもんなぁ!
妃愛チャンが大好きやったもんなぁ!!(怒)]
『っそんなん!!
…未練なんか、ないわ、
俺を裏切ったあんな女…っ
だって、俺はちいがっ』
錦[大事やねやったらなんで
妃愛用の着メロあの頃のままやねん!
ちいに一番に話さんねん!
あいつに…勘付かせんねん!!]
『…え?なに、それ…』
しまった、
ちいのこと、ゆーてもーた…
こーなったら…
錦[…そや、あいつ、妃愛のこと気づいとる。
お前の留守電、聞いてもーたみたいや…]
『…ちい…嘘やろ…(汗)』
錦[…なあ、お前、ほんまどーすんねん。]
ヤスはなにも言わずに、
頭を抱えてうつむいた。
錦[…わかってると思うけど、
ここで妃愛とより戻すんなら、
ちいを裏切ることになるねんぞ…]
『…そんなん、決まってる。』
そう言って、ヤスは今日初めて、
まともに俺と目ぇ合わせた。
『ちいは俺のすべてや。
失うなんて考えられん。
…正直、亮の言う通り、妃愛から“やり直そう”ゆわれて、
俺、ちょっとうれしかった。
みっともないけど、俺まだ、
妃愛のこと忘れられ切れてなかったみたいや…
でも、もう大丈夫やから。
今日、妃愛に電話する。
しっかり、ケジメつける。…ありがとう…(笑)』
もう、大丈夫。
ヤスの目を見て思った。
それは、同時に、
俺にちいへの思いを完全にあきらめさせた。
もともと期待してたわけじゃないけど、
いざあきらめるとなると…きっついなぁ(笑)
それでも、あいつが幸せになれるなら、
十分かな。
そんな複雑な思いを抱えながらも、
絶対ヤスやちいに感じさせたりはせぇへん。
役者やからな(笑)
その日はそのまま、ヤスと別れて、
大阪に来たついでにいつも通り実家に向かった。
明日からまた東京か、
またいつも通り、ヤスの隣で幸せそうに笑う
あいつの笑顔を見ながら茶化す日々。
ちょっと望んでた未来とは違うけど、
それもええかな。
穏やかな未来を描きながら、ベッドに入る。
まさかこれから起こる出来事が、
そんなささいな幸せさえも
無情にもかき乱していくなんて知らずに…
次の朝、少し寝坊して目を覚ますと、
見たこともないくらいの着信が
俺のケータイに残っていた。