02 Ambiguous position .
name change .
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「章~ちゃんっ♪
あたしのこと好き?」
『…なんやなもう(照)』
「ね~ぇ!…好き?」
ー…ちゅ、
『こーゆーことちゃう?(妖笑)』
「…もぅ…(照)」
忠[とかゆーてヤスも照れとるし(笑)]
昴[よそでやれやバカップル~っ(怒)]
「えへっ(笑)」
横[ほんまちいは可愛えなあ(照)]
丸[裕ちん鼻の下のばしてる~(笑)]
錦[ほんま、ええ体しとるし…(妖笑)]
『っちょ、横ちょ!亮!
ちいを見んなっ!!(汗)』
雛[や、そんな可愛え彼女
楽屋に連れてくる方が悪いやろ(笑)]
『村上君まで~っ(汗)
もう!ちいっこっち来て!!』
そういってヤスがちいを抱きしめる。
そう、俺ら関ジャニ∞の楽屋で
マイペースにいちゃいちゃしとるあいつら、
ヤスとその彼女のちい。
ちいは芸能人ってわけじゃなく、
いわゆる一般ピーポーなんやけど、
なんやちいがナンパされてるとこ
ヤスが助けてどーのこーのって、
まあ人の、ましてやチンパの惚気話なんて
興味ないし聞き流しとってあんま覚えてへんけど←
そんな感じで何か月か前に出会ったらしく、
今となってはもうウザったいくらい仲ええ二人。
忠[なんやねんもぅ~、見せつけんとって~(汗)]
『うらやましいやろ(妖笑)』ギュッ
「やろ~♪」ぎゅ~っ
ヤスが楽屋によぉ連れてくるせいで、
ちいは俺らともすっかり打ち解けて、
まあ、もともとジャニーズに興味あるどころか
KinKiさんすら知らんレベルの非常識人やから←
当然のように俺らのことも知らんくって、
それが逆に俺らとしても入りやすかって
なんもわだかまりなく今みたいな感じで接せてんやろーけどな。
それはええとして、
…お前ら、メンバーおる前でキスする?ふつう。
雛[場所考えろお前ら!(呆)]
ほら、村上くんも怒ってる(笑)
「え~ヒナちゃ~ん、
怒っちゃやぁだよっ♪」
雛[っちょ、ちいっ
おま、くっつくなや…っ(照)]
…とか言いつつ顔赤いやん…
そう、天然なんか知らんけど、
ちいはよぉああやってメンバーやら
スタッフさんにまですぐなつく。
んで、すぐひっつく。
最初は、そのたびにヤスがはらはらした目ぇで見とったのが
俺的には面白くて仕方がなかったけどな(笑)
でも、あれはほんまあかん。
見てみ?おっぱいあたっとるもん。
あんなんされたら…惚れてまうやろ…?
…そう、俺は、あいつに惚れてる。
内緒やで?
これがけっこうガチやから、たち悪いねん。
でも、わかってる。
あいつはヤスの彼女。
いくらなんでも、メンバーの女に手ぇだすほど腐ってない。
ええねん。
俺はただ、あいつがヤスの隣で
幸せそうに笑ってんのが見れたらそれで。
それ以上なんて望まへん。
望んだところで、ちいを苦しめんのわかってるやん。
やから、ええ。
「…りょーちゃん?
どったのー?眉間にしわ…」ぴとっ
錦[っ?!]
いきなりちいが、俺の顔をのぞきこんで
おでこに指ぴとってやるから、
びっくりしてはねかえってもーた(汗)
錦[なんでもないわ(笑)]
そういって頭をくしゃってやると、
満足そうに笑ってヤスのもとに帰っていく。
ヤスも、けっきょく最後は
自分のもとに帰ってくるってわかってんねやろな。
最初の頃のように、ハラハラしながら
ちいの行動を見てることも少なくなった。
ちいもふらふらしとっても
なんだかんだヤスが好きやしな。
信頼し合ってんねや。
あいつらの仲を壊すようなことはせーへんし、望んでもない。
素直に、幸せになってほしい。
まあ、目の前でいちゃつくのは
ぜひやめていただきたいけどな(怒)←
後日、∞の飲み会に参加したちい。
来る前ににヤスにきつく言われたみたいで、
最初はずっとヤスの隣でウーロン茶飲みながら
過ごしてたけど…
でも、横山くんと大倉にそそのかされて
酒入ってからはもう大変。
すばるくんに自分の隣に引っ張ってかれて、
膝まくらしたりいちゃいちゃしだすし、
それ見てヤスは村上くんに泣きつくし、
村上くんは村上くんで酔ぉてもーてるから
わけわからんと大倉と二人してヤスべろべろにするし、
横山くんと丸は…っなんでキスしてんねん?!?!?!(汗)
…さ、最後のに関しては見んかったことにしよう…。←
そんな感じでいつもどーり
しっちゃかめっちゃかなってきたころ、
「…亮ちゃん、ちょっといい?」
さっきまですばるくんとおったちいが、
俺にコソッと耳打ちして、外に出るよう促した。
すばるくんの方を見ると、
酔いつぶれて夢の中。
俺はわけもわからんまま、
とりあえず促されるままみんなのおる個室を後にした。
錦[…どーしたん?]
部屋を出て、少し歩いて角を曲がった時、
ちいの足が止まった。
「…相談、してもいいかな?」
そういったちいの目は、
泣きだしてまうんやないかって思ったくらいか細く揺れてた。
錦[…ええよ。なんでも聞いたる。
でも、今はやめよ。
みんなにも話さなあかんなる。
明日にでも、時間作るから…]
ここでこの判断ができたのは、
かろうじて飲んでたお酒が薄い水割りやったから。
ちいは少し考えて、
「わかった。ありがとう」
そう笑って部屋に戻った。
俺はトイレに行ってから戻ることにした。
にしても、ちいが俺に相談?
まあ、どーせヤスのことやろーけど、
一応なんかあったんやったら心配やしな。
そんな事を考えながら、俺は再びあのカオスに戻った。←
翌日、
ドラマの撮りの空き時間、ケータイを開いたら
ちいからメールが届いてた。
―――――――――
from ちい
sub 昨日の件。
main 今日午後5時に、
原宿ビルの前で会える?
―――――――――
…今日の仕事は確か4時まで…
俺はOKの返事を打ってケータイを閉じ、
再び撮影に向かった。
〝ちいに会える〟
そんな下心は心の奥底にしまいこんで…
撮影が少し押したせいで、
15分ほど遅れて待ち合わせ場所に着いた。
でも、そこにちいの姿はない。
錦[なんやあいつ、人呼び出しといて遅刻か?
ええ根性しとるやないか…(怒)]
少し不機嫌になりつつも薄暗くなってきた
あたりを見渡すと、
少し離れたところで
男女の言い争うような声が聞こえる。
見ると、二人の男が一人の女の手を取って
懸命に話しかかている。
錦[…なんや、ナンパか。]
しっかし、二人がかりで女一人落とされへんなんて、
かっこわる…
そんなことを思いながら目をそむけると、
「…っもう、やめてってば!
あたし男待ってんだからね!?(汗)」
…ん?
どっかで聞いたことある声…
≪いいじゃん、おねーさん(笑)
こんなかわい子ちゃん待たせる男なんかより
俺らのほうが絶対いいって♪≫
≪そーそー!
…てかいい加減かんねんしろって、
俺らと楽しいことしよーね~♪≫
そういって女の腕をつかみ、
強引に引っ張っていく二人のナンパ男…
「…っ、ほんと触んないで!
亮ちゃんはねっあんたらなんかより
数倍いい男なんだからっ!!!」
≪は?亮ちゃん?
意味わかんね、いいから来いよ…ぅわ!!≫
ーッドカ!!
錦[…はぁ、ちい、
なんでお前ゆーてた場所におらんねん(呆)]
「しょ、っ、亮ちゃん…
っな、亮ちゃんが遅刻するから
変な男に絡まれたんでしょー?!」
やっぱり、ちいやった。
こいつの声を聞き違えるはずないもんな。
俺はちいの腕をつかんでた男に
おもっくそ蹴りいれて、
ちいと男らの間に体を入れた。
≪…んだよ、お前、
このねーちゃんが待ってたっつー男かよ?≫
錦[…ぉお、そーや?
悪いけど帰ってくれんかな?]
≪っは、ふざけんじゃねーっつの、
その女こっちに…っげほ!!≫
ーッドン!!
錦[…消えろって。]
≪…っち、いこーぜ…っ≫
錦[はぁ、ざっこ…
おい、おま…、え、ちい?!(汗)]
男らに睨みきかして追い返した後、
ちいの方を振り向くと、
さっきまで男二人相手にけんか腰で
話してたそいつは、うずくまって肩を震わせてた。
「…っこ、怖かったぁ~~っ(泣)」
肩をつかんで顔を覗き込むと、
ぼろぼろと泣き出したちい。
錦[…な、ちい?
ごめんな、遅れて…
もう大丈夫やで、俺がおるから…っ]
俺は思わず、ちいを抱きしめてしまった。
しまった、と、引き離すより一瞬早く、
ちいの腕が俺の背中に回り、
ぎゅ…っと、力なく抱き返してきた。
そのか弱さが、どうしようもなく
俺の中の男を掻き立てる…
その衝動の暴走を食い止めるように、
俺はさらに強い力でちいを抱きしめた。
「…っりょ、ちゃんが…
来てくれてよかった…っ」
そういって俺にすがりつくちいは、
今だけは、
俺だけの、もの…
でも、俺、気づいたで?
俺がちいを助けた時、
振り向きざまに、一瞬、〝章大〟って
言いかけてたやろ?
ヤスとの出逢いも、ナンパから助けられたんやったよな。
…こいつの心には、こんな時でもヤスがおるんか…
その思いが、俺の理性の味方をする。
だって、ナンパ男に向かって、
ちゃんと、ヤスじゃなくて俺待ってるって
ゆーてくれたもんな?
やから、もうそれでええよ。
ちいが落ち着くまで、抱きしめていた腕も、
「…もう、大丈夫。
ごめんね?…ありがと(笑)」
そうやって笑顔を見せてくれれば、
すぐ解放したるよ。
さよなら、俺だけのお前…
錦[…ええよ(笑)
で?相談ってなんなん?]
「…どっか入ろ。
ちょっと、長いんだ…」
そういってうつむいたちいの手を引いて、
近くの喫茶店まで歩く。
手を振り払わないちい、
でも決して握り返さないちい。
曖昧なこの距離感。
ここが俺のポジション。
でも、それで十分やから。