11月
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学校祭当日、開場前から他校の生徒や生徒の関係者がやってきた。
「この高校の学祭は、毎年なかなか盛況でね〜」
白石先生が窓を見ている聖戦士に話しかける。
「聖戦士先生も、一巡りしてきてはどうでしょう」
「はい、受け付けが終わったら、行ってきます」
廊下は既に混雑していて、比較的、混み具合がひどくない4階から回ることにした。
「聖戦士先生〜、温かいコーヒー、1杯どうですか? 100円ですよ」
「お、良いな」
3年の男子生徒に誘われ、中に入る。
「ブルーアイズマウンテンを1杯」
「そんな高価なものはないですよ……」
「宵闇」
「おや、聖戦士」
「聖戦士先生のお知り合いですか?」
聖戦士は宵闇の近くに行くと、同じテーブルに座る。
「コーヒーの微糖と、ミルクと砂糖が入ったものを一つずつ頼む」
生徒が作っている姿を見ていると、宵闇の使者が話しかけてきた。
「君の好きな子はこのクラスではないのかい?」
「ああ、1年だからな」
「わー、ロリコン……」
軽く殴ってやりたい気持ちになるが、我慢だ。
「はーい、コーヒーの微糖と、ミルクコーヒーでーす。ごゆっくりどうぞー」
「ありがとう」
聖戦士はミルクコーヒーに口を付ける。
「私もその子に、会ってみたいのだが、良いか?」
「今の時間だったら、家庭科室に、いると思うぞ」
「飲み終わったら行こうか」
「生徒の展示とかも見たいのだが」
「私もだ」
各教室の展示を見る。高校生ながら、よくできている。
3年の教室を見終わり、2年の教室を見回る。ふと家庭科室が目に入った。
「宵闇……」
「どうした?」
「家庭科室に行く」
家庭科室のドアを開くと、名無しが座っていた。
「おはようございます、聖戦士先生。お隣の方は……?」
「カオス・ソルジャー ー宵闇の使者ー という。聖戦士と同じ高校と大学の同級生だよ」
「ご友人なんですね! ゆっくりなさってくださいね」
プラバンアクセサリーから、ワンコインで買えるイヤリングまで多彩にある。
その中で一際目をひかれる物があった。
「それ、気になるのか?」
「ああ。名無しが作ったものだと思う」
「はい、それ私が作ったんです」
500円の根付、それを手に取る。
「これをくれ」
「はっ、はい!」
500円玉を財布から出し、それを受け取った。
「私にもお願いできるかな?」
「此方はいかがですか?」
「おお、良いな。これとこれを。1000円だね」
「名無し、お前のメ……お前が店番は何時だったか?」
「あっ……12時です……」
「その頃合いに行く」
聖戦士は宵闇の使者を引き連れて、残りのクラスを見回る。
そして12時になる。
1年B組に入る。
「いらっしゃいませ」
「あっ、聖戦士先生」
「我们可以帮助您! 你的订单是什么? 」
「宝生、中国語ではなく日本語で話してくれ」
「ほら、名無し、先生いらっしゃったわよ」
おずおずと出てきた名無しは、膝丈よりも上のメイド服を着ていた。
(待て待て待て、相手は生徒だ。お遊び、遊戯。興奮などしてはいけない)
「あの……ご注文は何かありますか……?」
「温かいコーヒーを頼む……」
宵闇の使者のニヤついた顔に、腹が立つ。
「あのメイド服の子だな? ……君の好きな子は」
「……っ……ああ……」
「あのっ……聖戦士先生と宵闇の使者さん……」
コーヒーを持ってきた名無しの方を振り向く。
「ご注文のコーヒーです。どうぞ、ごゆっくり……聖戦士御主人様……」
「……君、そんな趣味あったのか?」
「無いが変な気分になった……あれは反則だ……」
名無しを見ていたり、宵闇の使者と話していたら、30分も経ってしまっていた。
「名無し、わたくし部活動の方に行きますわ。あなたも見る?」
「そう言えば宝生って何部なんだ?」
「演劇部です。わたくしは魔女役ですわ」
「観に行くか。な、名無し」
「は、はい! 頑張ってね、美羽ちゃん!」
宝生はウインクをすると、体育館へ行った。
(魔女役が似合っていた……)
時々普段の言葉遣いになっていたが、それを抜かなくても、とても良い出来だった。
「名無し、聖戦士先生」
着替えが終わった宝生が近付いてくる。
「ちょっと変わった催し物がありましたの、付いてきて」
宝生に言われるがまま、後を付いていくと、理科室へ来た。
「う、占い……」
「よく当たると評判なのですよ」
「……入りましょう、聖戦士先生」
「ほ、本気か……!?」
手を引かれ入ってしまった占いの館。
薄暗い部屋の中に、人が水晶玉に手をかざしている。
「1年の名無しさん……それと聖戦士先生ね……」
「やっ、やましいことなどしていない!」
「安心して、口外しないですよ……みえる……みえます……先生はこの子に強い恋心を抱いて、名無しさんもまた、同じくらい強く恋慕してます……相性自体は良好です……ただ……気をつけて……聖戦士先生がしっかりしなければ、名無しさんが、辛い事に……水晶玉のお告げはおしまいです……」
お金を払って、理科室を出る。
「どうだった?」
「ドキドキしちゃった」
「あ、ああ……」
──意識、してしまうではないか……。
少し不安になりながらも、閉会式の準備をするべく、3人は体育館へ向かった。
「この高校の学祭は、毎年なかなか盛況でね〜」
白石先生が窓を見ている聖戦士に話しかける。
「聖戦士先生も、一巡りしてきてはどうでしょう」
「はい、受け付けが終わったら、行ってきます」
廊下は既に混雑していて、比較的、混み具合がひどくない4階から回ることにした。
「聖戦士先生〜、温かいコーヒー、1杯どうですか? 100円ですよ」
「お、良いな」
3年の男子生徒に誘われ、中に入る。
「ブルーアイズマウンテンを1杯」
「そんな高価なものはないですよ……」
「宵闇」
「おや、聖戦士」
「聖戦士先生のお知り合いですか?」
聖戦士は宵闇の近くに行くと、同じテーブルに座る。
「コーヒーの微糖と、ミルクと砂糖が入ったものを一つずつ頼む」
生徒が作っている姿を見ていると、宵闇の使者が話しかけてきた。
「君の好きな子はこのクラスではないのかい?」
「ああ、1年だからな」
「わー、ロリコン……」
軽く殴ってやりたい気持ちになるが、我慢だ。
「はーい、コーヒーの微糖と、ミルクコーヒーでーす。ごゆっくりどうぞー」
「ありがとう」
聖戦士はミルクコーヒーに口を付ける。
「私もその子に、会ってみたいのだが、良いか?」
「今の時間だったら、家庭科室に、いると思うぞ」
「飲み終わったら行こうか」
「生徒の展示とかも見たいのだが」
「私もだ」
各教室の展示を見る。高校生ながら、よくできている。
3年の教室を見終わり、2年の教室を見回る。ふと家庭科室が目に入った。
「宵闇……」
「どうした?」
「家庭科室に行く」
家庭科室のドアを開くと、名無しが座っていた。
「おはようございます、聖戦士先生。お隣の方は……?」
「カオス・ソルジャー ー宵闇の使者ー という。聖戦士と同じ高校と大学の同級生だよ」
「ご友人なんですね! ゆっくりなさってくださいね」
プラバンアクセサリーから、ワンコインで買えるイヤリングまで多彩にある。
その中で一際目をひかれる物があった。
「それ、気になるのか?」
「ああ。名無しが作ったものだと思う」
「はい、それ私が作ったんです」
500円の根付、それを手に取る。
「これをくれ」
「はっ、はい!」
500円玉を財布から出し、それを受け取った。
「私にもお願いできるかな?」
「此方はいかがですか?」
「おお、良いな。これとこれを。1000円だね」
「名無し、お前のメ……お前が店番は何時だったか?」
「あっ……12時です……」
「その頃合いに行く」
聖戦士は宵闇の使者を引き連れて、残りのクラスを見回る。
そして12時になる。
1年B組に入る。
「いらっしゃいませ」
「あっ、聖戦士先生」
「我们可以帮助您! 你的订单是什么? 」
「宝生、中国語ではなく日本語で話してくれ」
「ほら、名無し、先生いらっしゃったわよ」
おずおずと出てきた名無しは、膝丈よりも上のメイド服を着ていた。
(待て待て待て、相手は生徒だ。お遊び、遊戯。興奮などしてはいけない)
「あの……ご注文は何かありますか……?」
「温かいコーヒーを頼む……」
宵闇の使者のニヤついた顔に、腹が立つ。
「あのメイド服の子だな? ……君の好きな子は」
「……っ……ああ……」
「あのっ……聖戦士先生と宵闇の使者さん……」
コーヒーを持ってきた名無しの方を振り向く。
「ご注文のコーヒーです。どうぞ、ごゆっくり……聖戦士御主人様……」
「……君、そんな趣味あったのか?」
「無いが変な気分になった……あれは反則だ……」
名無しを見ていたり、宵闇の使者と話していたら、30分も経ってしまっていた。
「名無し、わたくし部活動の方に行きますわ。あなたも見る?」
「そう言えば宝生って何部なんだ?」
「演劇部です。わたくしは魔女役ですわ」
「観に行くか。な、名無し」
「は、はい! 頑張ってね、美羽ちゃん!」
宝生はウインクをすると、体育館へ行った。
(魔女役が似合っていた……)
時々普段の言葉遣いになっていたが、それを抜かなくても、とても良い出来だった。
「名無し、聖戦士先生」
着替えが終わった宝生が近付いてくる。
「ちょっと変わった催し物がありましたの、付いてきて」
宝生に言われるがまま、後を付いていくと、理科室へ来た。
「う、占い……」
「よく当たると評判なのですよ」
「……入りましょう、聖戦士先生」
「ほ、本気か……!?」
手を引かれ入ってしまった占いの館。
薄暗い部屋の中に、人が水晶玉に手をかざしている。
「1年の名無しさん……それと聖戦士先生ね……」
「やっ、やましいことなどしていない!」
「安心して、口外しないですよ……みえる……みえます……先生はこの子に強い恋心を抱いて、名無しさんもまた、同じくらい強く恋慕してます……相性自体は良好です……ただ……気をつけて……聖戦士先生がしっかりしなければ、名無しさんが、辛い事に……水晶玉のお告げはおしまいです……」
お金を払って、理科室を出る。
「どうだった?」
「ドキドキしちゃった」
「あ、ああ……」
──意識、してしまうではないか……。
少し不安になりながらも、閉会式の準備をするべく、3人は体育館へ向かった。