このまま明日がやってきても
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とある夜中、名無しは部屋を暗くし、眠ろうとすると、開闢が精霊世界から現れた。顔に熱が集まるのを感じる。対する開闢は泰然としており、少々腹立たしく思った。
「まだ怒っているのか」
「知らないっ、開闢のアホ!」
腹を立てている原因、それはファーストキスを開闢が何の前触れもなく奪ったことだ。
他愛もない話をしていた最中、開闢は名無しの輪郭に触れ、そのまま唇に自分の唇をはりあわせたのだ。
(信じられないっ! 私の……私のファーストキスだったのに……!)
目頭が熱くなり、顔を覆いたくなる。開闢はそんな名無しを見つめ、腕を静止させた。
「な、何……?」
暗がりからでも判る、開闢が微笑んでいるのを。
「名無し」
そのまま抱きしめられ、また混乱した。
「俺は言葉足らずだ、行動で示す他ない」
また唇が重ねられた。嫌とは感じない。むしろ嬉しさがあった。悔しい、自覚してしまう。私は開闢が好きなのだと。だが開闢はどうなのだろうか、こうやって唇を重ねるのは理由があるからだろう。何の理由なのか。
開闢からそっと離れた。なぜ口づけをするのか問いただす必要がある。
「なんで、なんとも思ってないのに、キスするの……?」
開闢が眉を顰めた。
「まだ……気づかないのか……?」
怒りをはらんだ声音に、ビクビクしてしまう。
開闢が腕を上げた。叩かれるーーそう思った。
「名無しが好きなんだ……理解しているのかと思っていたが……」
叩かれる代わりに頭を優しく撫でられた。
予想外の回答に面食らってしまう。
(開闢が私を、好き!?)
少し混乱する頭、両思いだった。しかし名無しの内心が露になるのが先だった。
「聞いてない! しかも普通告白から付き合って、お互いの心が通じ合ってからキスするものでしょ!? やっぱり開闢はーー!」
「今好きだと言っただろう。」
開闢に言葉を遮られた。そして開闢は微笑んだ。その開闢の柔らかな微笑みに胸が高鳴ってしまう。悔しさが倍増だ。
「……好き……」
蚊の鳴くような声で開闢に気持ちを伝える。
余裕綽々の開闢の顔に、若干の驚きと優越感が見えた。
「眠るといい。今日はとてもいい夢がみられるぞ」
また口づけされてしまい、開闢は精霊世界へと帰ってしまった。
「貴方が思っている以上に、大好きなんだから……」
眠れるわけない! と思いながら、ベッドで開闢のあの微笑みと、愛の言葉を思い出していた。
「まだ怒っているのか」
「知らないっ、開闢のアホ!」
腹を立てている原因、それはファーストキスを開闢が何の前触れもなく奪ったことだ。
他愛もない話をしていた最中、開闢は名無しの輪郭に触れ、そのまま唇に自分の唇をはりあわせたのだ。
(信じられないっ! 私の……私のファーストキスだったのに……!)
目頭が熱くなり、顔を覆いたくなる。開闢はそんな名無しを見つめ、腕を静止させた。
「な、何……?」
暗がりからでも判る、開闢が微笑んでいるのを。
「名無し」
そのまま抱きしめられ、また混乱した。
「俺は言葉足らずだ、行動で示す他ない」
また唇が重ねられた。嫌とは感じない。むしろ嬉しさがあった。悔しい、自覚してしまう。私は開闢が好きなのだと。だが開闢はどうなのだろうか、こうやって唇を重ねるのは理由があるからだろう。何の理由なのか。
開闢からそっと離れた。なぜ口づけをするのか問いただす必要がある。
「なんで、なんとも思ってないのに、キスするの……?」
開闢が眉を顰めた。
「まだ……気づかないのか……?」
怒りをはらんだ声音に、ビクビクしてしまう。
開闢が腕を上げた。叩かれるーーそう思った。
「名無しが好きなんだ……理解しているのかと思っていたが……」
叩かれる代わりに頭を優しく撫でられた。
予想外の回答に面食らってしまう。
(開闢が私を、好き!?)
少し混乱する頭、両思いだった。しかし名無しの内心が露になるのが先だった。
「聞いてない! しかも普通告白から付き合って、お互いの心が通じ合ってからキスするものでしょ!? やっぱり開闢はーー!」
「今好きだと言っただろう。」
開闢に言葉を遮られた。そして開闢は微笑んだ。その開闢の柔らかな微笑みに胸が高鳴ってしまう。悔しさが倍増だ。
「……好き……」
蚊の鳴くような声で開闢に気持ちを伝える。
余裕綽々の開闢の顔に、若干の驚きと優越感が見えた。
「眠るといい。今日はとてもいい夢がみられるぞ」
また口づけされてしまい、開闢は精霊世界へと帰ってしまった。
「貴方が思っている以上に、大好きなんだから……」
眠れるわけない! と思いながら、ベッドで開闢のあの微笑みと、愛の言葉を思い出していた。
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