好きという気持ち
好きだから不安になる
「あれ〜ひかるっちゃーん何くら〜い顔してんのー!」
「んー別に〜」
「いやその別には絶対何かある別に〜じゃん」
「んー」
「上の空ですな、、、、ん?…あー、、さてはほのちゃんだな!?」
「!!!!?べ、別にち、ち、違うし!」
「わっかりやす〜まぁひかるちゃーんが何かある時は絶対ほのちゃんが付きものだもんね〜」
「べ、別にそんなことないし、、」
「どうしたの」
年下の天ちゃんは周りをよく見ている。
私がほのちゃんのことを好きになった時1番に見抜いたのは天ちゃんだった。
「ちょっと考え事しよっただけよ、ありがとう」
「…」
「…」
「あー!そういえば今度、大園さんがほのちゃんのこと遊びに誘ってたな〜」
「!!」
「あと、あいりたんも頑張ってお誘いしててほのちゃんに可愛い〜って言われてたな〜!」
「!!」
「しらないよ〜うじうじしてるとどっかの誰かにとられちゃうぞ〜」
いたずらっ子の笑みを浮かべながらどこか挑発的な天ちゃん。
だけど怒りとかはない。むしろ、、
「天ちゃんちょっと行ってくる」
「おー、、さすが愛の力だなっ!」
後ろでハートのポーズを決めてるなんて知らずに私はほのちゃんの元へと急ぐ。
「でなーそれでなー」
「うんうん」
「ほのちゃん!」
「ひぃちゃんーどしたん?そんな急いでなんかあったん?」
ちょうど楽屋の隅で楽しそうにお喋りをしているキャプテンとほのちゃん。
2人で話してたのなんてお構いないしに突撃をしてしまった。
「キャプテン、ちょっとほのちゃん借りるな」
「お〜いってらっしゃーい」
ーー
人通りが少ないところにほのちゃんを連れて行って握っていた手を離す。
「ひいちゃんどうしたん?」
「あのさ」
「ん?」
本当はこんなこと言ったら引かれるんだろうなとか嫌われるんだろうなとかずっと思ってた。
でも、ちゃんと言葉にしないと相手に伝わらない。
「他の子と、、」
「ん?」
「他の子と楽しそうにしてるの、やだ、」
やばい、いっちゃった、、
「え?」
「他の子に可愛いとこ見せないで、、!」
あぁ〜言ってしまった〜、、、
止められなかった。
「ひいちゃん、、」
「ごめん、そんなこと言うもんじゃないって思ってたけど、、」
「ううん、嬉しいよ」
「え?」
「だってそれぐらいほののこと好きってことやろ?」
ニコニコしている彼女
ほら、こういう表情。誰が見たって可愛いってなっちゃう。こんな姿本当は自分だけでいいなんて思ってしまう。
「好き」
「うん、知ってる。ほのも1番ひいちゃんのことが好きやで」
「!!」
「他の子ともいっぱい遊んだりはすると思うけど、好きって思うんはひいちゃんだけやから安心して?」
可愛い、、どうして彼女はこんなにも可愛いんだろうか。本当は声に出したいけどここは仕事場。
私たちの関係は外部に知られてはいけない。
本当は今すぐにでも抱きしめたいけど、、、
「ひいちゃんちょっとこっちきて!」
ほのちゃんに手を引っ張られ、誰もいない倉庫みたいなところに入る。
「ほの、
チュッ
暗い倉庫の中に静かにリップ音が響いた。
「…私がこんなことするのもひいちゃんだけやで?」
「!!」
「お家帰ったらこの続きしような?」
ーーー
「あ、ひかるちゃーんが帰ってきた〜ひかるぅちゃーん!え?」
「…」
「ちょ、え、どうしたん!鼻血出てんで!?え、おーい!!!ひかるちゃーん!ひかるう!!」
「!?ん?どした?」
「鼻血!鼻血出てるから!」
「えぇ!?」
「さては姫の仕業やの?なにがあった!」
「ふふ、、、、天ちゃんにはまだ早いことよ、秘密」
「うわ〜、、絶対何か言われたやん、、さすがやな田村姫も、、、」
ーーー
「ねぇねぇ!?このひいちゃんかっこよくない!?」
「はいはい、もう何回目よ、、」
「ほんでなほんでな、ほのが1番好きなところがあってなー
「あーもう!田村に引っ掛かったら森田の話しかしないやーん!誰か助けてー!!!」
「なぁ!まつりちゃん聞いてる!?」
「あーーはいはい!!」