バシュヴァン2017年
崖から見下ろす大地。
眼下に広がる景色は、はるか彼方の別世界に見えた。
今、飛び立とうとしているオレを、この青空は受け入れてくれるのだろうか。
あるいは拒まれてしまうのだろうか。
「気を楽にして。・・何も考えず、翼を広げて羽ばたくんだ。
後は全てを委ねる気持ちで、風の流れにのればいい」
口の中が乾き、心臓が早鐘のように打つ。
落ち着け・・と自分に言い聞かせるのだが、
頭の中が真っ白になるばかりだ。
「ほら!飛ぶんだ!」
彼の叫びに促されて、思い切り地を蹴った。
ふわりと宙に身を躍らせれば、自分の瞳は即座に空と大地を反対に映した。
「だめだ!落ちる!」
何とかしようと焦るほど、体が強張りバランスが崩れていく。
翼を広げて・・ああ、もっと羽ばたかなければ!!
絶望が感情を支配していく。
その時、がっしりと体をつかまれ落下が止まった。
彼がオレを抱きとめて、しっかり支えてくれていた。
「ひとまず戻ろう。まずは第一歩だな」
「・・・・・」
地に下りて呼吸を整え、我に返ったとたんに恐怖がこみ上げた。
脚がガクガク震えだし、涙で視界が曇る。
「オレは・・オレは・・」
情けなくて腹立たしくて涙が止まらなかった。
「最初は誰でもそうさ。怖くてたまらない」
「怒らないの?」
「なぜだい?。一つ前に進んだのだ。むしろ喜ばしいことだろう?」
「でも、オレはただ落ちたんだよ・・」
「私も同じだった。恥じる事ではない」
「飛べるかな?」
「もちろんさ。さあ・・また特訓だ」
「うん・・」
手を伸ばせば、すぐ届きそうなのに。
空は優しく受け止めてくれると思ったのに。
空はオレにとって、まだまだ遠い存在だった。
眼下に広がる景色は、はるか彼方の別世界に見えた。
今、飛び立とうとしているオレを、この青空は受け入れてくれるのだろうか。
あるいは拒まれてしまうのだろうか。
「気を楽にして。・・何も考えず、翼を広げて羽ばたくんだ。
後は全てを委ねる気持ちで、風の流れにのればいい」
口の中が乾き、心臓が早鐘のように打つ。
落ち着け・・と自分に言い聞かせるのだが、
頭の中が真っ白になるばかりだ。
「ほら!飛ぶんだ!」
彼の叫びに促されて、思い切り地を蹴った。
ふわりと宙に身を躍らせれば、自分の瞳は即座に空と大地を反対に映した。
「だめだ!落ちる!」
何とかしようと焦るほど、体が強張りバランスが崩れていく。
翼を広げて・・ああ、もっと羽ばたかなければ!!
絶望が感情を支配していく。
その時、がっしりと体をつかまれ落下が止まった。
彼がオレを抱きとめて、しっかり支えてくれていた。
「ひとまず戻ろう。まずは第一歩だな」
「・・・・・」
地に下りて呼吸を整え、我に返ったとたんに恐怖がこみ上げた。
脚がガクガク震えだし、涙で視界が曇る。
「オレは・・オレは・・」
情けなくて腹立たしくて涙が止まらなかった。
「最初は誰でもそうさ。怖くてたまらない」
「怒らないの?」
「なぜだい?。一つ前に進んだのだ。むしろ喜ばしいことだろう?」
「でも、オレはただ落ちたんだよ・・」
「私も同じだった。恥じる事ではない」
「飛べるかな?」
「もちろんさ。さあ・・また特訓だ」
「うん・・」
手を伸ばせば、すぐ届きそうなのに。
空は優しく受け止めてくれると思ったのに。
空はオレにとって、まだまだ遠い存在だった。