バシュヴァン2011年

「ヴァン、髪の毛に何か付いてるぞ」

「え?。なに?どこ?」

「ジッとしてなさい」

「あ・・さっき茂みを抜けてきたから・・」

ごにょごにょ言っているオレに、バッシュが近づいてきた。
大きな手がオレの頭に触れる。

ふわふわ・・

直接肌に触れているのではないのに、髪の毛が動いて、バッシュの手の感触が。

「ずいぶん、小さい葉っぱがくっついてるな」

バッシュの息遣いを頭上に感じて・・ドキドキしてきた。
すぐ間近に、バッシュがいる。オレに触れてる。
何だか優しくて、気持ちがいい。

バッシュはオレの頭に付いてた葉っぱを全部取ってくれたみたい。

「自分で気付かなかったのかい?」

クスッと笑うバッシュに、胸がキュンとなった。

「う、うん」

その笑顔が眩しくて、オレは俯いてしまった。
バッシュって、普段はマジメであまり笑わないんだもん。

オレ・・ときめいてる。バッシュが触れてくれた。

「ヴァン・・」

「え?。まだ付いてる?」

上を向こうとしたオレの頭に、またバッシュの手が伸ばされて・・
彼の顔が近づく。

・・額に何か、あたたかくて柔らかいものが。

突然のことで、すぐにはわからなかった。オレがジッとしていたから、しばらくそのまま。

どれくらいの時間?。・・触れられていたのは、バッシュの唇。

オレ!!!キスされたんだ!!!

うわ~!!

「バッシュ、あの・・」

やっとのことで、口を開いてバッシュの顔を見た。 彼はにっこり微笑むと

「ヴァン、好きだよ」

と言った。

わわ!返事しなくちゃ・・早く、返事・・

「オ・・・・オ・・・オレも・・好き」

最後は消え入りそうな声だったけど、バッシュに届いたかな。
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