バシュヴァン2011年

窓から、部屋に明るい光が差し込んできた。もう朝だな。

オレは気だるさを感じながら、ゆっくり体を起こす。
隣を見れば、バッシュがまだ寝息をたてていた。

夕べはバッシュのベッドに潜り込んで、一緒に寝ちゃった。えへへ…。

今はバッシュときたら、横を向いて両腕を投げ出すような格好。
安心しきったような顔しちゃって。

すげー無防備・・。元将軍とは思えない。
もしも、ここで敵に襲われたら、ひとたまりもないね。

…とか考えたりして、ジッと見つめてた。
何だかかわいいな・・バッシュ。愛しくてたまんないよ。
一人で声をたてないようにクスリと笑うオレ。

だってさ、こんなバッシュは誰も知らないんだぜ。
オレだけが知ってる。オレの前だけでしか見せない顔。
そう思ったら嬉しくなっちゃって…。

でも、そろそろ起こしちゃおうかな。

「バッシュ、起きて。朝だよ・・」

そっと肩をゆする。

「ん・・?ヴァン?」

そうだね。まだ何だか間の抜けた顔だよ。

「おはよう」

むっくりと起き上がったバッシュの頬にキスをする。

「目、覚めた?朝ごはん・・何か作ろうか?」

まだ寝ぼけ眼の彼は、オレに抱きつくと

「う~ん・・そうだな。でも、もう少し・・」

そのまま覆い被さるように押し倒された。

ん?寝息?あれ?え?また寝ちゃったよ!重いよ!
押しのけようにもバッシュは脱力しているから
なかなか身動きが取れない。どうしよう。

一人で黙って起きてしまえば良かったと後悔したが、もう後の祭りだった。
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