碧棺 左馬刻
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女将さんのお知り合いの小料理屋さんで一日お手伝いをすることになった私は初めてきたシブヤで道がわからなくて困っていました。そんな私に声をかけてくださったのは、左馬刻さんの昔のチームメイトだという飴村乱数さん。
ピンク色の髪にとても可愛らしい雰囲気を持つ飴村さんですが、お年は24歳とのことで私とあまり変わらない事実にびっくりしました。
あの後、飴村さんは私のヘルプ先であるお店まで案内してくださり、私の勤務時間が夕方からだとわかるとそれまで一緒に遊ぼうと提案してくださりました。
お店の場所が把握できたらひとりでシブヤを散策しようとしていた私にとってとてもありがたいお誘いでした。シブヤを熟知していらっしゃる飴村さんが一緒ならとても心強いです。そうして色々な所を案内して頂き、とても楽しい時間を過ごせました。飴村さんとのシブヤ散策…いえ、これはもう冒険と言っていいでしょう!初めてのゲームセンターにそれはもう大興奮でした。特にシューティングゲーム、というものに私は手に汗を握りっぱなしでした。まさか恐竜が蠢くジャングルに放り込まれる感覚を味わえるとは思いもしませんでした。それからリズムゲームでは、私のリズム感が壊滅的だという本日二度目の自身の発見を致しました。どのゲームも飴村さんは器用にこなされていてとてもかっこよかったです。ゲームセンターの他に可愛い雑貨屋さんやスイーツのお店にも連れて行っていただきました。そして初めてタピオカなるものを飲んだのですが、うまくストローで吸うことができずに悪戦苦闘致しました…飴村さんはそんな私を見て、終始楽しそうに笑っていらっしゃいました。
そうして最後に飴村さんが連れてきてくださったのはオシャレなイタリアンレストランでした。カフェメニューも充実していて、きっとはしゃいでここまでにたくさんスイーツを食べた私を気遣って、色んなボリュームが選べるお店を選んでくださったのでしょう。
お手洗いを済ませて席に向かうと、飴村さんはどなたかと電話をしているようでした。私が席に着くころには電話をしまってメニューを開いていました。
飴村さんからおすすめを聞いて注文も終わったところで、改めてお礼を言います。
「飴村さん、本日は本当にありがとうございます」
「いいよ~お礼なんて!僕もお姉さんと話したかったし、ちょうどよかったんだよねぇ」
そう言うと飴村さんはテーブル越しに少し身を乗り出します。
「お姉さんに声を掛けたのは、困ってそうだったからっていうのもあるけど、ちょっとした下心があったからなんだ★」
「下心?」
「そ!お姉さんは左馬刻の職業知ってる?」
「はい!ヤクザさんです!」
「あっはは!そう、ヤクザさんです!でね、ヤクザの若頭ともなると、どうしても敵対する人が増えるんだよね…」
飴村さんは声を小さくして続けます。
「今ね、そんな界隈である噂が流れてるの。“碧棺左馬刻に女ができた”って…お姉さんのことだよ?」
「え…その、女というのは恋人、という意味ですよね?私は違います」
「でも周りはそう思ってない。そうなると左馬刻と敵対してる人たちはこう思うの…お姉さんを人質に左馬刻を倒そうって」
「っ、」
ふと、先日左馬刻さんがいらっしゃった時のことを思い出しました。私に怖いか?と尋ねた時の左馬刻さんの真剣な表情を。
「お姉さんはどうする?左馬刻に守ってもらう?それとも…左馬刻から離れる?」
飴村さんからの問いかけに、私はようやく合点がいったのです。あのとき、左馬刻さんが私の表情の変化を見逃さないようにしていた訳を。
私に逃げ道を用意してくれていたのですね。左馬刻さんと一緒にいたいというのは、私のわがままだというのに。あぁ、なんて、
優しい人なんでしょう。
「…私は、」
私は穏やかにこちらを見る飴村さんの目を見て、選択します。
「私は、武術を習います!」
「…へ?」
ポカンとしている飴村さんに私は宣言します。
「私は、これからも左馬刻さんと一緒にいたいです。なので、強くなります。人質にならないように」
飴村さんは暫くこちらを見たまま固まっているようでしたが、突然笑い出します。
「っあっはは!ふふ、そっかぁ、お姉さんは“そう”なんだね」
飴村さんはとても楽しそうに、どこか嬉しそうに、笑っていました。
「ねぇお姉さん。左馬刻ってああ見えて結構臆病なんだ!だから、左馬刻のことよろしくね★」
そのあと、運ばれてきた料理を食べて飴村さんとはお別れしました。お別れの際、自身がデザインしている洋服を着てモデルをしてほしいとのことで連絡先も交換しました。モデルなんて恐れ多いと遠慮したのですが、絶対約束だからねと押し切られてしまいました。最近、左馬刻さんからのお土産だったりとても甘くて美味しいものを頂く機会が増えて、少し体型が気になっていた私は密かにダイエットを決意致しました。
ピンク色の髪にとても可愛らしい雰囲気を持つ飴村さんですが、お年は24歳とのことで私とあまり変わらない事実にびっくりしました。
あの後、飴村さんは私のヘルプ先であるお店まで案内してくださり、私の勤務時間が夕方からだとわかるとそれまで一緒に遊ぼうと提案してくださりました。
お店の場所が把握できたらひとりでシブヤを散策しようとしていた私にとってとてもありがたいお誘いでした。シブヤを熟知していらっしゃる飴村さんが一緒ならとても心強いです。そうして色々な所を案内して頂き、とても楽しい時間を過ごせました。飴村さんとのシブヤ散策…いえ、これはもう冒険と言っていいでしょう!初めてのゲームセンターにそれはもう大興奮でした。特にシューティングゲーム、というものに私は手に汗を握りっぱなしでした。まさか恐竜が蠢くジャングルに放り込まれる感覚を味わえるとは思いもしませんでした。それからリズムゲームでは、私のリズム感が壊滅的だという本日二度目の自身の発見を致しました。どのゲームも飴村さんは器用にこなされていてとてもかっこよかったです。ゲームセンターの他に可愛い雑貨屋さんやスイーツのお店にも連れて行っていただきました。そして初めてタピオカなるものを飲んだのですが、うまくストローで吸うことができずに悪戦苦闘致しました…飴村さんはそんな私を見て、終始楽しそうに笑っていらっしゃいました。
そうして最後に飴村さんが連れてきてくださったのはオシャレなイタリアンレストランでした。カフェメニューも充実していて、きっとはしゃいでここまでにたくさんスイーツを食べた私を気遣って、色んなボリュームが選べるお店を選んでくださったのでしょう。
お手洗いを済ませて席に向かうと、飴村さんはどなたかと電話をしているようでした。私が席に着くころには電話をしまってメニューを開いていました。
飴村さんからおすすめを聞いて注文も終わったところで、改めてお礼を言います。
「飴村さん、本日は本当にありがとうございます」
「いいよ~お礼なんて!僕もお姉さんと話したかったし、ちょうどよかったんだよねぇ」
そう言うと飴村さんはテーブル越しに少し身を乗り出します。
「お姉さんに声を掛けたのは、困ってそうだったからっていうのもあるけど、ちょっとした下心があったからなんだ★」
「下心?」
「そ!お姉さんは左馬刻の職業知ってる?」
「はい!ヤクザさんです!」
「あっはは!そう、ヤクザさんです!でね、ヤクザの若頭ともなると、どうしても敵対する人が増えるんだよね…」
飴村さんは声を小さくして続けます。
「今ね、そんな界隈である噂が流れてるの。“碧棺左馬刻に女ができた”って…お姉さんのことだよ?」
「え…その、女というのは恋人、という意味ですよね?私は違います」
「でも周りはそう思ってない。そうなると左馬刻と敵対してる人たちはこう思うの…お姉さんを人質に左馬刻を倒そうって」
「っ、」
ふと、先日左馬刻さんがいらっしゃった時のことを思い出しました。私に怖いか?と尋ねた時の左馬刻さんの真剣な表情を。
「お姉さんはどうする?左馬刻に守ってもらう?それとも…左馬刻から離れる?」
飴村さんからの問いかけに、私はようやく合点がいったのです。あのとき、左馬刻さんが私の表情の変化を見逃さないようにしていた訳を。
私に逃げ道を用意してくれていたのですね。左馬刻さんと一緒にいたいというのは、私のわがままだというのに。あぁ、なんて、
優しい人なんでしょう。
「…私は、」
私は穏やかにこちらを見る飴村さんの目を見て、選択します。
「私は、武術を習います!」
「…へ?」
ポカンとしている飴村さんに私は宣言します。
「私は、これからも左馬刻さんと一緒にいたいです。なので、強くなります。人質にならないように」
飴村さんは暫くこちらを見たまま固まっているようでしたが、突然笑い出します。
「っあっはは!ふふ、そっかぁ、お姉さんは“そう”なんだね」
飴村さんはとても楽しそうに、どこか嬉しそうに、笑っていました。
「ねぇお姉さん。左馬刻ってああ見えて結構臆病なんだ!だから、左馬刻のことよろしくね★」
そのあと、運ばれてきた料理を食べて飴村さんとはお別れしました。お別れの際、自身がデザインしている洋服を着てモデルをしてほしいとのことで連絡先も交換しました。モデルなんて恐れ多いと遠慮したのですが、絶対約束だからねと押し切られてしまいました。最近、左馬刻さんからのお土産だったりとても甘くて美味しいものを頂く機会が増えて、少し体型が気になっていた私は密かにダイエットを決意致しました。