五条 悟
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悠仁との修行を終えて自宅に戻ると、いつも通り静かな生活感のない部屋が迎えてくれた。でも、そこに混ざるいつもと違う匂い。
寝室に向かうとベッドがこんもりと盛り上がっている。毛布にくるまって穏やかな寝息をたてている僕の同期、なまえはもともと呪いとは無縁の生活を送っていた女の子だった。高校に入る前に呪霊に襲われ、力を覚醒させた珍しい女の子。力に目覚めた当初はとても戸惑っていたように思う。見える世界が一変したのだから無理もない。力もうまく使えなくて体調も崩しがちでよく硝子が看病していた。傑は始め、なまえにとても冷たかったように思う。僕はと言えば、呪術師としてではなく人として面白い子だなという印象だった。自身の覚醒させた力よりもまず、呪霊について知ろうとしていたから。呪霊はどう生まれるのか、祓うというのは呪霊にとってどういうことなのか。僕たち呪術師が当たり前として考えることもしないことをなまえは一つずつ考える子だった。そんな彼女は誓約をたてた。彼女は自分を襲った呪霊を刀に取り込んでいる。その刀を使い、術式を扱う。でもその刀を抜くには自分が払う対象のことを知らないといけない。どう生まれたのか、その背景は。とても不効率で無意味ともとれる誓約。なまえはずっと4級だった。先輩や後輩、上層部、色んな奴から無能なんて言われていたけれど僕はそんななまえが嫌いじゃなかった。とても不器用でまっすぐな女の子。傑が途中でそんな不効率な力の使い方はやめろと説き伏せようとして、なまえのあまりの頑固さに折れたときはクソほど笑った。それから七海もそんななまえに懐いていたように思う。僕の時と違って態度がやたら素直だったし。そんな戦いの場で圧倒的不利な誓約を自身に課した彼女はしかし、刀を抜ければ最強だった。重たい誓約を自身にかけている分、ひとたび力を解放したときの跳ね返りは大きい。刀を抜くと同時に領域を展開する。領域展開さえできれば最強。しかし、それまでに時間がかかるので準1級。そんな術師だ。
この僕の前だと警戒心を根こそぎ取っ払うこの同期の寝顔を見ると、一刻も早く隣に寝そべりたくなるのをわかっているので高専でシャワーは済ませて来た。寝巻に着替えようと朝脱ぎ捨てた辺りを見ると、スウェットのズボンしかない。もしやと思い、なまえがくるまっている毛布を少しめくる。すると案の定僕のスウェットを着て寝ているなまえ。洗濯している衣服は好きに着ていいと言っているのにわざわざ僕が昨日着ていたものを選んだのは遠慮からじゃない。僕の匂いが一番強く感じられるから。
「まったく、気持ちよさそうに寝てくれちゃってさ」
布団に入り込むとすぐに擦り寄ってくる。爆睡しているくせにどこで感じ取っているのやら。腕の中に閉じ込めて僕もなまえの匂いを堪能する。僕の匂いを身にまとっているなまえを感じるこのひと時がたまらなく至福の時だと思うのだ。
寝室に向かうとベッドがこんもりと盛り上がっている。毛布にくるまって穏やかな寝息をたてている僕の同期、なまえはもともと呪いとは無縁の生活を送っていた女の子だった。高校に入る前に呪霊に襲われ、力を覚醒させた珍しい女の子。力に目覚めた当初はとても戸惑っていたように思う。見える世界が一変したのだから無理もない。力もうまく使えなくて体調も崩しがちでよく硝子が看病していた。傑は始め、なまえにとても冷たかったように思う。僕はと言えば、呪術師としてではなく人として面白い子だなという印象だった。自身の覚醒させた力よりもまず、呪霊について知ろうとしていたから。呪霊はどう生まれるのか、祓うというのは呪霊にとってどういうことなのか。僕たち呪術師が当たり前として考えることもしないことをなまえは一つずつ考える子だった。そんな彼女は誓約をたてた。彼女は自分を襲った呪霊を刀に取り込んでいる。その刀を使い、術式を扱う。でもその刀を抜くには自分が払う対象のことを知らないといけない。どう生まれたのか、その背景は。とても不効率で無意味ともとれる誓約。なまえはずっと4級だった。先輩や後輩、上層部、色んな奴から無能なんて言われていたけれど僕はそんななまえが嫌いじゃなかった。とても不器用でまっすぐな女の子。傑が途中でそんな不効率な力の使い方はやめろと説き伏せようとして、なまえのあまりの頑固さに折れたときはクソほど笑った。それから七海もそんななまえに懐いていたように思う。僕の時と違って態度がやたら素直だったし。そんな戦いの場で圧倒的不利な誓約を自身に課した彼女はしかし、刀を抜ければ最強だった。重たい誓約を自身にかけている分、ひとたび力を解放したときの跳ね返りは大きい。刀を抜くと同時に領域を展開する。領域展開さえできれば最強。しかし、それまでに時間がかかるので準1級。そんな術師だ。
この僕の前だと警戒心を根こそぎ取っ払うこの同期の寝顔を見ると、一刻も早く隣に寝そべりたくなるのをわかっているので高専でシャワーは済ませて来た。寝巻に着替えようと朝脱ぎ捨てた辺りを見ると、スウェットのズボンしかない。もしやと思い、なまえがくるまっている毛布を少しめくる。すると案の定僕のスウェットを着て寝ているなまえ。洗濯している衣服は好きに着ていいと言っているのにわざわざ僕が昨日着ていたものを選んだのは遠慮からじゃない。僕の匂いが一番強く感じられるから。
「まったく、気持ちよさそうに寝てくれちゃってさ」
布団に入り込むとすぐに擦り寄ってくる。爆睡しているくせにどこで感じ取っているのやら。腕の中に閉じ込めて僕もなまえの匂いを堪能する。僕の匂いを身にまとっているなまえを感じるこのひと時がたまらなく至福の時だと思うのだ。
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