五条 悟
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高校入学を目前に控えた3月。私は呪霊に襲われた。
それまで呪いだとか霊だとかと無縁の生活をしていた私の日常は、そこから目まぐるしく変化を強いられた。
元々入学を予定していた高校には入学せず、急遽呪術高等専門学校へ入学することになった。そこで出会った同級生は特に癖が強かったが、とても心強い存在として卒業後の今も付き合いが続いている。
家入硝子もその一人だ。
「そういえば宿儺の指食べた子、亡くなったって聞いたけど、硝子解剖したの?」
「あー、その件はね…色々あって」
私は呪術師として全国を回っている。硝子とこうして会うのも久しぶりだった。よく任務の間に高専に帰ってきては硝子とお茶をしている。といっても彼女はとても多忙なので、彼女の研究所に私が押し掛けている…というのが正しい。
「まぁ…アンタには悟から話がいくから大丈夫か…」
「え、なに、なんか訳あり?」
珍しく言いよどんでいる彼女に何か事情があるのだろうと質問を撤回しようとしていると、急に見知った気配が割り込んできた。
「硝子、悠仁のことでちょっと…」
絵に描いたような軽薄さと後輩に言わしめたその男は何の前触れもなく現れた。
「あれ、なまえ?」
「術式でいきなり来るのびっくりするじゃん悟…」
そう、呪術師最強の五条悟。硝子と同じく私の同期の人物だ。
悟の第一印象は綺麗な人。そして掴みどころのない人だった。掴みどころがないというところは今も変わらずだが、10年以上の付き合いでそれとなく考えていることだとか、悟のペースのようなものはわかるようになってきた。しかし如何せん突拍子もないことをするので、この先も驚かされ続けるのだろう。驚くことには慣れてきた。
「じゃあ、その悠仁くんは生きてるんだね?」
「そうだよ、それを知ってるのはなまえで5人目だね」
「…また上と揉めるよ?て、もう揉めてるか…」
「今更だね~」
悟の実力は圧倒的だ。だからこそ上層部の人間に真っ向から喧嘩を売ってもすぐどうこうなるわけじゃないのはわかっている。上層部を変えたいと悟が教育の道を選んだのも知っている。私が一か月かかるような任務を悟なら1時間くらいで解決してしまうだろう。そんな私が悟を心配するなんてお門違いだ。わかってはいるのだけれど、最強故の危なっかしさが悟にはある気がしている。
「何々、なまえちゃんってば心配してくれてる?」
「当たり前でしょ。いつもしてるよ」
間髪入れずに答えると、悟は豆鉄砲を食らったみたいにキョトンとした。その後ニヤニヤとにやけ出す。
「そうかそうか~そんなに僕のこと思ってくれてるんだ?」
「はいはいそうです。というか悠仁くん待たせてるんでしょ?早く行ってあげなよ」
上層部にも悠仁くんの友達にも生存を隠して悠仁くんと修行をしているらしい。訳ありなので仕方ないことかもしれないが、悠仁くんの友達のことを思うと今も心を痛めているだろう。そのことを思うと中途半端な成果ではだめだ。何より、過酷な状況に置かれている悠仁くんのためにも。こんなところで油を売っている場合ではない。
「今度なまえにも紹介するよ。素直でかわいい僕の生徒」
そう言ってポッケから鍵を出して渡してくれる。
「修行終わったら帰るから先に休んでて。もう限界でしょう?」
「…ん、ありがと」
送ろうかと聞いてくれた悟を見送り、むかうは悟の家。
呪霊に襲われて力を覚醒させてから、眠りが浅くなった私が唯一ぐっすり眠れるのが、悟のそばだった。
それまで呪いだとか霊だとかと無縁の生活をしていた私の日常は、そこから目まぐるしく変化を強いられた。
元々入学を予定していた高校には入学せず、急遽呪術高等専門学校へ入学することになった。そこで出会った同級生は特に癖が強かったが、とても心強い存在として卒業後の今も付き合いが続いている。
家入硝子もその一人だ。
「そういえば宿儺の指食べた子、亡くなったって聞いたけど、硝子解剖したの?」
「あー、その件はね…色々あって」
私は呪術師として全国を回っている。硝子とこうして会うのも久しぶりだった。よく任務の間に高専に帰ってきては硝子とお茶をしている。といっても彼女はとても多忙なので、彼女の研究所に私が押し掛けている…というのが正しい。
「まぁ…アンタには悟から話がいくから大丈夫か…」
「え、なに、なんか訳あり?」
珍しく言いよどんでいる彼女に何か事情があるのだろうと質問を撤回しようとしていると、急に見知った気配が割り込んできた。
「硝子、悠仁のことでちょっと…」
絵に描いたような軽薄さと後輩に言わしめたその男は何の前触れもなく現れた。
「あれ、なまえ?」
「術式でいきなり来るのびっくりするじゃん悟…」
そう、呪術師最強の五条悟。硝子と同じく私の同期の人物だ。
悟の第一印象は綺麗な人。そして掴みどころのない人だった。掴みどころがないというところは今も変わらずだが、10年以上の付き合いでそれとなく考えていることだとか、悟のペースのようなものはわかるようになってきた。しかし如何せん突拍子もないことをするので、この先も驚かされ続けるのだろう。驚くことには慣れてきた。
「じゃあ、その悠仁くんは生きてるんだね?」
「そうだよ、それを知ってるのはなまえで5人目だね」
「…また上と揉めるよ?て、もう揉めてるか…」
「今更だね~」
悟の実力は圧倒的だ。だからこそ上層部の人間に真っ向から喧嘩を売ってもすぐどうこうなるわけじゃないのはわかっている。上層部を変えたいと悟が教育の道を選んだのも知っている。私が一か月かかるような任務を悟なら1時間くらいで解決してしまうだろう。そんな私が悟を心配するなんてお門違いだ。わかってはいるのだけれど、最強故の危なっかしさが悟にはある気がしている。
「何々、なまえちゃんってば心配してくれてる?」
「当たり前でしょ。いつもしてるよ」
間髪入れずに答えると、悟は豆鉄砲を食らったみたいにキョトンとした。その後ニヤニヤとにやけ出す。
「そうかそうか~そんなに僕のこと思ってくれてるんだ?」
「はいはいそうです。というか悠仁くん待たせてるんでしょ?早く行ってあげなよ」
上層部にも悠仁くんの友達にも生存を隠して悠仁くんと修行をしているらしい。訳ありなので仕方ないことかもしれないが、悠仁くんの友達のことを思うと今も心を痛めているだろう。そのことを思うと中途半端な成果ではだめだ。何より、過酷な状況に置かれている悠仁くんのためにも。こんなところで油を売っている場合ではない。
「今度なまえにも紹介するよ。素直でかわいい僕の生徒」
そう言ってポッケから鍵を出して渡してくれる。
「修行終わったら帰るから先に休んでて。もう限界でしょう?」
「…ん、ありがと」
送ろうかと聞いてくれた悟を見送り、むかうは悟の家。
呪霊に襲われて力を覚醒させてから、眠りが浅くなった私が唯一ぐっすり眠れるのが、悟のそばだった。
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