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明日が休みという理由だけで泊まりが決定したのはもう5時間も前のことで、現在名前は悟空の家の湯船で黄昏ていた。
一通り身体は洗い終えており、いつもならもう湯船から上がる時間なのだが、どうにも今日は眠たくて眠たくて仕方なかった。
(少しだけ…)
お風呂の縁に置く右腕に顎を乗せ、少しだけという条件をつけて目をつぶる。
何秒、何十秒経つにつれて体の疲れが湯船の中に吸い込まれているような気がしてとても気持ちがいい。
ほんとはずっとこうしていたかったのかもしれない。
**
名前が風呂場へ行って1時間ほど経った。
もしかして溺れているのかもしれないとも思ったが、前回心配して風呂場へ行くと逆に驚かせて怒られてしまった事があるため、今回も彼女は長風呂なのだと自分に言い聞かせることにした。
「やっぱり、遅えぞ」
それでも心配なものは心配で、この際怒られてもいい勢いで浴室の扉越しに声をかける。
「名前〜、まだかかりそうなんか?」
そして扉の向こうから返事がないとわかった悟空は直ぐ様扉を開けると、そこには湯船に浸かったまま目を瞑り頬を赤く染めて眠っている名前を発見した。
「おい、名前起きろ!」
火照った体を揺するとゆっくりと目を開けたがこちらが見えていないような反応で、またゆっくりと目を瞑る。
これはまずいと、湯船に両手を突っ込んで名前を浴槽から引き上げる。
この際お揃いのルームウェアが濡れるのもお構いなしに抱き上げると、しっかりしろと言葉をかけてもぐったりとした名前の様子に嫌な汗が出てくる。
「待ってろ!今水持ってくるからな!」
「ご、くう」
ぐったりした名前を浴室から直ぐにでた所にあるバスマットの上に下ろし、壁に寄りかからせると冷水をとりに急ぎでキッチンへと向かう。
すぐに戻ると3本ほどストックしてあったペットボトルを2本名前に当て、もう1本を名前に飲ませる。
それでもうまく飲み込めずに落ちる水に痺れを切らした悟空は口いっぱいに冷水を含むと少しずつ名前に飲ませていった。
「…ゔっ」
「!」
2回目は咽せて一度中断してしまったが直ぐに再開させる。
3回目、4回目と続けたこころで意識がはっきりしてきたため中断し、その際口に残った水を飲み干すと大きなバスタオルを名前の体に巻きつけた。
「…はあ、死ぬかと思った。」
それはこちらのセリフだとバスタオルに包まれたいつもの名前の姿に安否して胸を撫で下ろす。
「目がチカチカした」
なんて言う彼女にそれは脱水症状だと伝え、また直ぐに水を含んで飲ませようとするとまだ力の入っていない両手で拒絶された。
ムッとした表情の悟空にもう大丈夫だと伝えても聞いてもらえず、強引に近づいてくる為、「恥ずかしいからやめてくれ、恥ずかしすぎて死んでしまいそうだ」と真っ赤になりながら伝えると渋々やめてくれた。
その後15分ほどそうしていたが、体もだんだんと元に戻ってきたため、服を着るために一度悟空に出ていってもらい、服を着て外へ出るとまたすぐに捕まってしまった。
「名前、オラが遅かったら死んでたかもしれなかったんだぞ」
「ごめんね。本当に……それに服も濡らしちゃって…」
そんなことはどうでもいいと切り捨てられてしまったが、お揃いの悟空のルームウェア姿が見れず少し残念なことは事実で。
だが、そんな事を言っている間に寝室へ到着すると、悟空による説教(心配による説教)タイムが始まった。
結果的にこれからずっと、"一人で湯船に浸かるときは悟空と一緒"という恥ずかしい条件が作られ、それに悟空はやっと納得してくれたのだが、よく考えてみれば、いや良く考えるまでもなく、名前にとってそれは到底納得のいくものではなかった。
しかし、今回こうして心配させてしまった為、名前も承諾せざるを得ないのだった。
(約束ちゃんと守ってくれよな?)
(…はい。)
________________
end.
明日が休みという理由だけで泊まりが決定したのはもう5時間も前のことで、現在名前は悟空の家の湯船で黄昏ていた。
一通り身体は洗い終えており、いつもならもう湯船から上がる時間なのだが、どうにも今日は眠たくて眠たくて仕方なかった。
(少しだけ…)
お風呂の縁に置く右腕に顎を乗せ、少しだけという条件をつけて目をつぶる。
何秒、何十秒経つにつれて体の疲れが湯船の中に吸い込まれているような気がしてとても気持ちがいい。
ほんとはずっとこうしていたかったのかもしれない。
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名前が風呂場へ行って1時間ほど経った。
もしかして溺れているのかもしれないとも思ったが、前回心配して風呂場へ行くと逆に驚かせて怒られてしまった事があるため、今回も彼女は長風呂なのだと自分に言い聞かせることにした。
「やっぱり、遅えぞ」
それでも心配なものは心配で、この際怒られてもいい勢いで浴室の扉越しに声をかける。
「名前〜、まだかかりそうなんか?」
そして扉の向こうから返事がないとわかった悟空は直ぐ様扉を開けると、そこには湯船に浸かったまま目を瞑り頬を赤く染めて眠っている名前を発見した。
「おい、名前起きろ!」
火照った体を揺するとゆっくりと目を開けたがこちらが見えていないような反応で、またゆっくりと目を瞑る。
これはまずいと、湯船に両手を突っ込んで名前を浴槽から引き上げる。
この際お揃いのルームウェアが濡れるのもお構いなしに抱き上げると、しっかりしろと言葉をかけてもぐったりとした名前の様子に嫌な汗が出てくる。
「待ってろ!今水持ってくるからな!」
「ご、くう」
ぐったりした名前を浴室から直ぐにでた所にあるバスマットの上に下ろし、壁に寄りかからせると冷水をとりに急ぎでキッチンへと向かう。
すぐに戻ると3本ほどストックしてあったペットボトルを2本名前に当て、もう1本を名前に飲ませる。
それでもうまく飲み込めずに落ちる水に痺れを切らした悟空は口いっぱいに冷水を含むと少しずつ名前に飲ませていった。
「…ゔっ」
「!」
2回目は咽せて一度中断してしまったが直ぐに再開させる。
3回目、4回目と続けたこころで意識がはっきりしてきたため中断し、その際口に残った水を飲み干すと大きなバスタオルを名前の体に巻きつけた。
「…はあ、死ぬかと思った。」
それはこちらのセリフだとバスタオルに包まれたいつもの名前の姿に安否して胸を撫で下ろす。
「目がチカチカした」
なんて言う彼女にそれは脱水症状だと伝え、また直ぐに水を含んで飲ませようとするとまだ力の入っていない両手で拒絶された。
ムッとした表情の悟空にもう大丈夫だと伝えても聞いてもらえず、強引に近づいてくる為、「恥ずかしいからやめてくれ、恥ずかしすぎて死んでしまいそうだ」と真っ赤になりながら伝えると渋々やめてくれた。
その後15分ほどそうしていたが、体もだんだんと元に戻ってきたため、服を着るために一度悟空に出ていってもらい、服を着て外へ出るとまたすぐに捕まってしまった。
「名前、オラが遅かったら死んでたかもしれなかったんだぞ」
「ごめんね。本当に……それに服も濡らしちゃって…」
そんなことはどうでもいいと切り捨てられてしまったが、お揃いの悟空のルームウェア姿が見れず少し残念なことは事実で。
だが、そんな事を言っている間に寝室へ到着すると、悟空による説教(心配による説教)タイムが始まった。
結果的にこれからずっと、"一人で湯船に浸かるときは悟空と一緒"という恥ずかしい条件が作られ、それに悟空はやっと納得してくれたのだが、よく考えてみれば、いや良く考えるまでもなく、名前にとってそれは到底納得のいくものではなかった。
しかし、今回こうして心配させてしまった為、名前も承諾せざるを得ないのだった。
(約束ちゃんと守ってくれよな?)
(…はい。)
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