第4話 終業式の日
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内容は聞こえないが、きっとろくでもない内容だろう。
由良は梓から一通り用件を聞き終えると終話ボタンを押し、夏希に向き直る。
「梓が鞄を忘れて御菓子の料金が足りないみたいね」
夏希の嫌な予感は的中した。梓がいた場所を見ると確かに彼女の鞄が残されていた。買い物に行くのに財布なら分かるが、鞄ごと忘れるとは。
「馬鹿か。いや、馬鹿なのは知ってるけど。それで…?」
梓がどう言ったか何となく分かってはいたが、敢えて聞いてみる。
「鞄を持って店に来て欲しいそうよ」
「そんなの放っておけよ」
「そうもいかないでしょう」
「…ハァ」
夏希は再び深い溜め息を吐き梓の鞄を掴んだ。
-----
携帯電話の画面を向けながら梓はブイサインを作り、澪菜に向かってにかりと笑う。
「由良、来てくれるんだね」
「うん!
よし、それならお菓子追加ダ!」
「え、まだ買うの?」
「おうよ!
由良が来たら百人力よ!」
梓は澪菜が止めるのも聞かず、お菓子売り場へと向き直る。
梓の目標は決まっていた。
先程、買うかどうか迷っていた夏期限定チョコ夏ミカンビスケット。
梓は、一歩足を踏み出した。だがそれと同時に何かにぶつかった。
「ぎゃ!」
梓は小さい悲鳴をあげ、仰け反る。
澪菜に支えられ、何とか持ち直した梓は自分がぶつかったものを見た。それは自分たちと同じ位の年齢の少年だった。
「ごめーん、大丈夫?」
彼が頭を下げるのを見て、慌てて梓も頭を下げる。
「こちらこそごめんす!」
「…あれ、菊丸くん」
澪菜は彼の名前を知っていたようだ。
「え、えーと、確か立海のマネージャーだっけ?」
彼も澪菜には見覚えがあったようだ。
「おい、英二!店内で走ったら…」
もう一人、同じ位の年齢の少年が近付いてくる。
「大石くん」
「え、澪菜。二人共知り合いなんだネ」
「知り合いと言うか…青学の菊丸くんと大石くん、知らない?」
由良は梓から一通り用件を聞き終えると終話ボタンを押し、夏希に向き直る。
「梓が鞄を忘れて御菓子の料金が足りないみたいね」
夏希の嫌な予感は的中した。梓がいた場所を見ると確かに彼女の鞄が残されていた。買い物に行くのに財布なら分かるが、鞄ごと忘れるとは。
「馬鹿か。いや、馬鹿なのは知ってるけど。それで…?」
梓がどう言ったか何となく分かってはいたが、敢えて聞いてみる。
「鞄を持って店に来て欲しいそうよ」
「そんなの放っておけよ」
「そうもいかないでしょう」
「…ハァ」
夏希は再び深い溜め息を吐き梓の鞄を掴んだ。
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携帯電話の画面を向けながら梓はブイサインを作り、澪菜に向かってにかりと笑う。
「由良、来てくれるんだね」
「うん!
よし、それならお菓子追加ダ!」
「え、まだ買うの?」
「おうよ!
由良が来たら百人力よ!」
梓は澪菜が止めるのも聞かず、お菓子売り場へと向き直る。
梓の目標は決まっていた。
先程、買うかどうか迷っていた夏期限定チョコ夏ミカンビスケット。
梓は、一歩足を踏み出した。だがそれと同時に何かにぶつかった。
「ぎゃ!」
梓は小さい悲鳴をあげ、仰け反る。
澪菜に支えられ、何とか持ち直した梓は自分がぶつかったものを見た。それは自分たちと同じ位の年齢の少年だった。
「ごめーん、大丈夫?」
彼が頭を下げるのを見て、慌てて梓も頭を下げる。
「こちらこそごめんす!」
「…あれ、菊丸くん」
澪菜は彼の名前を知っていたようだ。
「え、えーと、確か立海のマネージャーだっけ?」
彼も澪菜には見覚えがあったようだ。
「おい、英二!店内で走ったら…」
もう一人、同じ位の年齢の少年が近付いてくる。
「大石くん」
「え、澪菜。二人共知り合いなんだネ」
「知り合いと言うか…青学の菊丸くんと大石くん、知らない?」