第3話 合宿会議②
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由良と跡部は柳を連れて部室へ戻ってきた。
「それで、蓮二…なぜお前がここにいる」
真田は、部活をしている筈の柳が何故氷帝にいるのかと、不思議に思い尋ねた。
「偵察だ。弦一郎と澪菜が氷帝に行くと聞いたからついでにな」
常に偵察をしている柳なので、真田は彼の理由に納得をする。
「…それにしても梓達、遅いわね」
「…俺、見に行ってくる!!」
向日が立ち上がり部室を出ようとしたとき…
「それなら俺も行くし」
いままで寝ていた芥川が起きあがり、向日におおいかぶさる。
「ジロー!?」
「あらあら、仲良しね。行ってらっしゃい」
『仲良いのか!?』
向日と芥川が仲良いのかはともかく、二人は部室を出て梓を探しに行った。
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梓を捜して氷帝校舎内をうろついていた澪菜は一つのことに気づいた。
(電話すればよかったんだ)
焦っていたので、簡単なことに気付かなかった。
澪菜は早速、携帯電話を取り出し、##NAME2##に電話をかける。
トルルルル…
ピッ
『もしもーし、澪菜?どうしたのさー』
「梓、もうプリント作らなくても大丈夫だよ。
跡部くんが作ってくれてたんだ」
『なぬ!!
…分かった。今すぐ帰るよ』
通話を終えた澪菜は視線を落とす。
最初からこうするべきだった。梓に伝えないといけないということばかりが頭にあり、よくよく考えれば伝える手段は口頭でなくとも電話でも良かった。
目的を果たした澪菜は戻ろうと顔をあげる。
(あれ?)
澪菜は周りを見回す。
(……ここ、ドコだろ……)
誰かに訊ねようと周りを見渡すが放課後ということもあり誰もいなかった。
(…困った。わたし焦ってたから周りの景色とか覚えてない。
そもそも、梓がどこに行ったかも知らないのにどこに行こうとしてたんだろ。
情けないな)
澪菜は自己嫌悪に陥りながら、まず周囲を確認する。そこには第三音楽室という教室札があった。澪菜が取り敢えず今来た道を戻ってみようと、向きを逆方向に変えた時…。
「澪菜、こんなところで何をしている!!」
目の前に真田、
「あれ?げん…
何、してるの?雅治くん」
もとい、真田の格好をした仁王が現れた。
「バレバレ、か」
「当たり前だよ、雅治くんと弦一郎くんじゃ、全然顔が違うじゃない。
それで、どうしたの?」
「あー、ちょっとな。
それより澪菜もこんなとこでなにしとるんじゃ?」
「わたしは……迷子?」
澪菜の言葉に仁王が吹き出す。
「笑わないでよ…」
「全く、仕方ない奴じゃな。
ほれ、ついてきんしゃい」
「うん、ありがとう。でも、わざわざ氷帝に来たってことは用事があるんじゃ…」
「それは気にせんでもええぜよ」
仁王はただ単に澪菜を捜しに来ただけだからだ。
「?うん」
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「と、いうわけで部室まで戻るネ」
澪菜からの電話を切った梓は切原にあらましを説明する。
「何か由良さんって…」
「みなまで言うマイ。由良はお茶目さんナノダ!
多分、アタシに頼んだの忘れて、景吾に頼んじゃったのさ」
実際は梓が当てにならないからと跡部に頼んだのだが、梓は前向きに解釈する。そもそも跡部に頼むのであれば、梓に頼む必要もない筈だ。
「ところで、赤也。アタシには気になることがあるのだが」
「ん?」
「アタシ、いくつに見える?」
梓は真剣な面持ちで切原に訊ねた。
「そりゃあ、一つ下だから…」
「ストップ!やっぱりダ!」
「え?」
「アタシは15!
5月に誕生日きて、もう15サイなのさ!」
「えぇっ!?」
切原は信じられないという面持ちで梓を見つめた。