第3話 合宿会議②
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由良は跡部を部室横に連れて行き、責め立てた。
「私たちの婚約のこと、他の人には言わない約束をしていたでしょう?」
「確かにそうだが、言ったところで別に問題ねぇだろ。そもそも知ってたやつもいたぜ」
「何故…」
「俺様は有名人だからな」
「……知っている人については仕方がないわね。
けれど、あまり広めたりはしないで…」
「この際だから聞いておくが、お前は俺との婚約をどう考えている」
跡部との婚約は親の薦めだった。
中等部一年の時だった気がする。
勿論断ることも出来た。だが、あの頃の自分は…。と、そこで思い出すのを止める。由良にとって思い出したくない過去だった。
「さぁ、どうかしらね。跡部くんこそ一時の気の迷いで婚約なんて許していると後で後悔することになるわよ」
「おい、俺は…」
跡部は由良に好意を寄せていたので、彼は婚約に不満は無い。だが、由良は跡部の気持ちに気が付いていない。
「跡部じゃないか」
跡部が自分の想いを伝えようとしたとき、それを邪魔するかのように柳が登場する。
「チッ…何故立海の奴がここにいる」
邪魔された跡部は不機嫌そうに文句を言う。
「いや、仁王がどうしても来ると言うのでな」
「仁王くんがね。
それで来てるのはあなたと仁王くんだけ?」
「いや、あと丸井と切原が来ている」
4人も来ていた。
「お前ら練習しろよ…」
由良が跡部に対して「貴方もね」と指摘した。
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夏希達はコピーをしに職員室に来た。
「さっとコピーして帰ろうか」
恵はそう言って、コピー機に紙を差し込んでいく。
大量にコピーするのは大変なので、取り敢えず各校2枚ずつにして、後は各校に任せることになった。
「そう言えば、夏希ちゃんって男子テニス部のマネージャーになったんだね」
「はい。夏休み限定ですが」
宍戸と忍足にとって、『夏希がマネージャーになった』ということは喜ばしいことだったが、『夏休み限定』という言葉を聞き、慌てる。
「限定って、夏休み終わったら止めんのかよ」
「当然だろ。めんどいし。第一、夏休みだけでも大変なんだぞ。宿題が大量にあるのに、お前らの面倒見るんだ」
「そら、有り難いけどな」
「……宍戸くんと忍足くんは夏希ちゃんにマネージャー続けてほしいんだね」
恵はそう言って少し考え、
「俺も放課後、たまにだけど手伝うし、一緒に頑張ってみない?」
と提案すると夏希は、「続けます」と意見を一変させる。
「さて、出来たね。戻ろうか」
コピーし終わった夏希たちは廊下へと出て行く。
しばらく進んで、夏希がぴたりと、歩みを止める
「どうしたんだ?」
三人が夏希の目線を辿ると一人の人物がいた。
その人物は氷帝の校舎にも関わらず、違う学校の制服を着てこちらに向かって歩いてくる。
「あ、ブン太!!」
恵は彼の姿を見て声をかける。
「あれ、恵さん?ここって中等部っスよね」
「そうだよ、ちょっと用事があってね。ブン太こそなんで氷帝に?」
「なんか仁王が氷帝に行くって言い出して面白そうだったからついて来たっス」
「恵さん、コイツは何者ですか?見たところ立海の生徒ですが」
夏希は制服を見て、目前の人物を立海の生徒だと判断する。恵に馴れ馴れしい丸井を、夏希は不機嫌な様子で睨む。
「ああ、ごめん。紹介が遅れたね。彼は丸井ブン太、俺の後輩。
…で、ブン太、彼女は鴨口夏希ちゃんで、澪菜の友達だよ」