「あのね、私疲れたの」

「うん」

「なんか人とかって面倒くさいじゃん」

「うん」

「人の気持ちとか、理解したくても出来ないし、
　自分の気持ちとか、分かってほしいのにさらけ出せないし、」

「一度疑っちゃうと、延長戦。
　どこまでも疑心がついてきちゃうし、振り払おうにも振り払えない」

「うん」

「一人、一人って疑わなきゃ付き合えない人が増えてって、
　そんなんで笑ってる自分は自分じゃないような感じがして、」

「でもそれって、やっぱり自分なんだよね。
　疑わなきゃ生きていけない自分。
　それが自分なんだって分かった時点で、めんどくさくなって諦めるの」

「うん」

「別に信じたくないってわけじゃない。疑いたいわけじゃない。
　だけど、人の悪いところが見えてくるとどうしようもない不安があふれてきて苦しくなるの」

「うん」

「ああ自分って汚いんだなーって思うのと同時に、表面だけは綺麗に作り上げていくの。
　こんな汚い自分を干渉されたくないから」

「うん」

「心のどこかでは、見てほしいって思ってる。
　けど、馬鹿らしいじゃん。結局自分もかまってほしいだけの、弱い人間って認めてるようで」

「だから、ずっと心の中に色々しまって生きてきた。
　弱みを見せずに、見せても最低限に、いい子いい子で、笑って」

「だから、簡単に自分の弱みを見せる人が許せないの。
　自分の心の中をさらけ出して、"助けて"って言ってる人が嫌いなの。
　だって、自分にはそれが出来ないから」

「これは最近気づいたことでね、
　私が嫌いなのは、自分が出来ないことをする人。
　技術的なものじゃなくて、内面的なものでね」

「どうしようもなく、むかつく。
　私はこんなに耐えてるのに、自分をさらけ出して、助けを求めて、
　どうして私を頼るのって、思う」

「ほら、私って汚いね。疲れるね。面倒だね。馬鹿らしいね」


「私、自分が大っ嫌い」










「大丈夫だよ、俺がいるから」

















君は、私の思うようにしか返事をしない。
だって君は、私が作り上げたものでしかないから。
言葉も、優しい笑顔も、抱きしめてくれる腕も、
そんなものここには無いけど、
そんな人がいたらいいなっていう妄想だけど、
私は、自分で自分を癒すしかないの。
人よりも、安心するから。






ね、




だから、二次元はやめられない。




これだから、現実逃避はやめられないの。