日常をキープ。これ大事。
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「あー尊い。尊すぎる。ほんとあの爽やかさ罪だわ。今日も幸せをいっぱい頂きましたありがとうございます。」
ドリンクを配り終わり、回収したタオルを洗濯機に突っ込んだ私は誰もいない部室の椅子に座り思いの丈を口に出す。
そんな私を見つめるのは、監督が置いた無表情のコケシだけ。
一体この子はどれだけの私の独り言を聞いてきたんだろう。
私が胸に留めておくことのできなくなった思いを誰もいない部室で発散するのがいつものこと。というかそうしないと暴走しそうで怖い。
「ほんとあの人達に尽くせて幸せだわ。謙也さんも元気いっぱいで素敵だし白石さんはイケメンでなんだかんだいいながら謙也さんと試合するの嬉しそうで可愛いしもう全てが尊いごちそうさま。」
そう。何を隠そうこの私、桜井千夜も四天王寺テニス部が大好きなファンなのだ。ミーハー、でも当てはまるかもしれない。今までマネージャーになった女の子達と、同じように。
ただ言えるのは私はマネージャーになっただけじゃ満足できなかった。
今までの子達はマネージャーとしての仕事を疎かにして彼らを近くで見ることが多かったが私は違う。
尽くしたいのだ。どこまでも。
この四天王寺テニス部で頑張る彼らに。
だからこそマネージャーの仕事はきっちりこなすし、色んなサポートもしていきたい。
全力で彼らの為に動きたいと思っている。
「…あー、イケメンに囲まれて幸せだわぁ」
まぁ、邪な気持ちがないといったら嘘になるが。
そんな訳で、今までのマネの状況からそんなミーハーな様子を見せたら絶対に良い印象は持たれない。それは先程の白石さんと謙也さんの様子を見てもわかる。そうなれば私自身動きづらくなるだろう。何よりこんなにも好きな彼らに疑念のある目で見られること、万一に嫌われたりなんかしたら私のメンタルが死ぬ。
そう考えた私が辿り着いた答えは、『ミーハーでもファンでもない、素晴らしいマネージャー』を装うことだった。
「さっきは、少し危なかったなぁ。撫でられるとは思ってなかったから叫びそうになったわ。」
そう言って、ツンとコケシをつついてみる。
コケシは少しだけぐらついたが変わらずに私を見つめ続けていた。
…本当の私は結構言葉だって乱暴になるし、女の子らしさだって欠けている。
普通にイケメンも好きだし可愛い男の子も、なんなら美少女だって好きだ。
しかしそんな私は封印することにした。
思ったことはすぐに口に出したくなる私が、彼らの前で溢れる思いを抑えることはそれはそれは辛かった。
ぶっちゃけ本人の目の前で「イケメンですね!!」と叫びたいほど。
けれど日々ファンに囲まれている彼らにそんなミーハーな姿を晒すことは、今までのマネと同じ目で見られるきっかけにもなりかねない。
それだけは、阻止せねば。
私の、彼らに尽くせる"日常"をキープするために。
「……よし。」
思いは十分吐き出した。
さぁ、今日もたくさん尽くすんだから。
大好きな大好きな、彼らの為に。
ペチペチと頬を叩き、気合を入れ直す。
部室の鏡を一度見てニコッと笑顔の確認をしてから、
私は、扉の向こうで頑張る彼らのもとへと向かった。
ドリンクを配り終わり、回収したタオルを洗濯機に突っ込んだ私は誰もいない部室の椅子に座り思いの丈を口に出す。
そんな私を見つめるのは、監督が置いた無表情のコケシだけ。
一体この子はどれだけの私の独り言を聞いてきたんだろう。
私が胸に留めておくことのできなくなった思いを誰もいない部室で発散するのがいつものこと。というかそうしないと暴走しそうで怖い。
「ほんとあの人達に尽くせて幸せだわ。謙也さんも元気いっぱいで素敵だし白石さんはイケメンでなんだかんだいいながら謙也さんと試合するの嬉しそうで可愛いしもう全てが尊いごちそうさま。」
そう。何を隠そうこの私、桜井千夜も四天王寺テニス部が大好きなファンなのだ。ミーハー、でも当てはまるかもしれない。今までマネージャーになった女の子達と、同じように。
ただ言えるのは私はマネージャーになっただけじゃ満足できなかった。
今までの子達はマネージャーとしての仕事を疎かにして彼らを近くで見ることが多かったが私は違う。
尽くしたいのだ。どこまでも。
この四天王寺テニス部で頑張る彼らに。
だからこそマネージャーの仕事はきっちりこなすし、色んなサポートもしていきたい。
全力で彼らの為に動きたいと思っている。
「…あー、イケメンに囲まれて幸せだわぁ」
まぁ、邪な気持ちがないといったら嘘になるが。
そんな訳で、今までのマネの状況からそんなミーハーな様子を見せたら絶対に良い印象は持たれない。それは先程の白石さんと謙也さんの様子を見てもわかる。そうなれば私自身動きづらくなるだろう。何よりこんなにも好きな彼らに疑念のある目で見られること、万一に嫌われたりなんかしたら私のメンタルが死ぬ。
そう考えた私が辿り着いた答えは、『ミーハーでもファンでもない、素晴らしいマネージャー』を装うことだった。
「さっきは、少し危なかったなぁ。撫でられるとは思ってなかったから叫びそうになったわ。」
そう言って、ツンとコケシをつついてみる。
コケシは少しだけぐらついたが変わらずに私を見つめ続けていた。
…本当の私は結構言葉だって乱暴になるし、女の子らしさだって欠けている。
普通にイケメンも好きだし可愛い男の子も、なんなら美少女だって好きだ。
しかしそんな私は封印することにした。
思ったことはすぐに口に出したくなる私が、彼らの前で溢れる思いを抑えることはそれはそれは辛かった。
ぶっちゃけ本人の目の前で「イケメンですね!!」と叫びたいほど。
けれど日々ファンに囲まれている彼らにそんなミーハーな姿を晒すことは、今までのマネと同じ目で見られるきっかけにもなりかねない。
それだけは、阻止せねば。
私の、彼らに尽くせる"日常"をキープするために。
「……よし。」
思いは十分吐き出した。
さぁ、今日もたくさん尽くすんだから。
大好きな大好きな、彼らの為に。
ペチペチと頬を叩き、気合を入れ直す。
部室の鏡を一度見てニコッと笑顔の確認をしてから、
私は、扉の向こうで頑張る彼らのもとへと向かった。