ソニック・ザ・ヘッジホッグ(夢)
Name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あっつぅ~」
服の襟をばたばたと動かして暑さを紛らわせつつ階段を上る。あと数段上れば家がある階で、そこから10歩あるけば我が家の扉がある。も少し、も少しで涼しいエアコンと冷たいお茶が待つ我が家がある……呪詛を唱えるがごとく延々その言葉を頭の中でループしている間に、いつの間にか扉の前に立っていた。ああ……肉体労働だわ……。これだから夏は嫌なのだ。
「ふー……」
残念だったな……夏よ。この部屋の中に入ってしまえば貴様の暑さなどとは無縁の快適適温パラダイスが待っているんだ!!鍵を差し込み回す。ガチャリ。ノブを捻る間を惜しみながらも扉を開いた!!
「…………………………。」
「おっ?…Heyリリス!久しぶ─────」
バタン(閉)
……くろーず・ざ・どあー。……いやそうじゃなくて……今なんか居た。青いハリネズミっぽいのが。知り合いもとい友達あるいは仲間の中にハリネズミはけっこう居るけども、空より青くて海より淡いあの色をしてる奴と言えば一人(?)しか居ない。だがしかし問題はそこじゃないのだ。
「ちょ、あいつ……!!」
わたしは蹴破る勢いでもう一度ドアを開く。ばたーん!!
「オイオイどーした?おちつけよ。」
眼前に、どあっぷの、新緑色の瞳が、
「近いわァ!!離れろ!!」
とっさに蹴りが出た。手加減抜きの。だけどまぁ、当然ながら…彼の周りだけ重力が無いんじゃないかってくらい軽々と避けられた。すばしっこさは誰よりも上だろうから当たり前だけど。ま、それにどこぞの究極生命体が繰り出す蹴りよりは速度も威力もとっても劣るし(そもそも比べること自体が間違ってるし)……たぶん彼にとっては避けることくらい楽勝だろう。(前にふたりがくだらない理由で取っ組み合いしてるとこ目撃したんだけど、録画した映像を3倍速にして見てるみたいだった)(あり得ない)
「なんでわたしの部屋に居るの?!」
怒鳴ってみた。そしたら彼は怒るなんて心外だとかそんな雰囲気でさも当然そうな顔をする。
「なんだよ、居ちゃいけなかったか?」
「べ、別にいけないってわけじゃ……じゃなくて、鍵!!鍵かかってたでしょう!!」
「窓開いてたぜー?」
「窓かぁ……そっから?!」
「Yes!それに、お前を狙ってるよーな奴が侵入しちゃマズいだろ?」
「はいはい…わかったわかったから……もう」
何言ってんだか。強盗やら誘拐やらでも入るのか?まったく……さも当然のように言ってくれる。驚きと脱力感で暑さ倍増じゃないか。わたしはため息をしながらもどうでも良いようにあしらった。
「…なぁリリス、気づいてないだろ?」
「は?何を」
彼はいきなり真剣な顔をしたと思ったら、今度はやれやれと肩を竦めた。
「『お前を狙ってるよーな奴』の中には俺も含まれてるってことをさ」
その言葉を完全に理解しきる前に、身を翻した彼をわたしは呼び止める。
「そ、それどういう意味よ?!」
「Wow!相変わらず鈍いんだな………やっぱ答えは教えてやらない。次会うまでには考えとけよな!Princess!」
ニヤリと意地悪そうに笑った彼はあっさりと身を翻して窓の外に躍り出た。
彼の言葉を頭の中で何度も再生しながら、わたしは彼の『答え』を考える。意味を理解しきるまで、あと15秒。
(覚えておけよと負け惜しみのように居なくなった彼に向けて呟く)
・