エトセトラ
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(本来のタイトル:夢主が世界線を飛び越えてSCP財団に確保された報告書)
アイテム番号: SCP-21XX-JP 『非実在性迷子』
オブジェクトクラス:Euclid Ticonderoga
特別収容プロトコル: SCP-21XX-JPは、サイト0017の標準人型収容室へ収容されています。天井には監視カメラを設置し、収容室出入り口には2名の警備員を配置してください。
室内には、無線LAN等のインターネットへ接続可能な電波が入り込まないようにしてください。また、有線接続、無線接続が可能な電子機器の持ち込みも禁じられています。
対象には、寝具、机、椅子、検閲済みの書物が提供されています。要望があった場合には、一般的な人間と同等の食事が提供されます。
説明: SCP-21XX-JPは、『ナオト』と名乗る、13から14歳ほどの少女の姿をした人型オブジェクトです。自らを『レプリロイド』と呼ばれる機械生命体であると証言しています。[補遺1]
顔以外には皮膚の露出が無く、頭部の一部分、胴体、前腕から手首、下腿から爪先にかけて、未確認の金属と機関によって構成された装甲で覆われています。後頸部には複数の入出力コネクタ、インターフェースがありますが、実在するどの端子とも接続部が合致しません。
通常の人間や現存するロボットよりも強固な機体と高い運動性能を持ち、主に近接戦に特化していると見られる戦闘行動を行うことができます。
経口摂取が可能な器官を備えており、これを用いて人間同様の食物又はそれ以外を摂ることで動力エネルギーの補充ができます。
電子頭脳、内部プログラム、動力源、機体構造等の精密な分解検査が予定されていますが、対象が拒否している為、実施には至っていません。機体の耐久実験、プログラムのウイルス実験も上記の理由により未定となっています。
未知の技術によって光の粒子を刃物の形状へ固定化し、武器として運用するSCP-21XX-JP-Aを所持していました。[補遺2]
現在、SCP-21XX-JP-Aは、刀身部分が消失した状態でサイト0017の低脅威物品管理庫にて保管されています。(対象物の調査を希望する職員は、担当の火狩博士まで連絡を)
該当SCPは202X/08/30、■■県■■市内の、東弊重工関連施設と思われる建物の調査中、財団職員によって発見されました。
建物内部は財団側が確保した当初から資料や設備が残されたまま無人となっており、行方不明者の捜索と原因の調査が行われていました。
以前より敷地内に異常なヒューム値が観測されており、ダイバージェンスメーターを用いた計測によると、施設を中心とした100mの範囲内で世界線の数値に大幅な変動が確認されています。
このことから、現在よりも未来の時代、異なる世界線あるいは並行宇宙から、何らかの手段で引き寄せられたものとみられています。
[補遺1]: 西暦2000年代前後に発売された、日本のCAPCOM社製のテレビゲーム『ロックマンX』シリーズに登場するロボット種族と同一の呼称ですが、ゲーム内及び関連書籍、当時の開発データ等にSCP-21XX-JPと合致する特徴のあるロボットは存在していません。
[補遺2]: 所持者の任意で刀身部分の出し入れが可能です。それは様々なフィクションに登場する、ビームサーベルやライトセイバーと呼ばれる剣型の兵器に類似しています。
<<インタビュー記録(1)>>
対象: [SCP-21XX-JP]
インタビュアー: [サイト0017所属・火狩博士]
付記: [市販のボイスレコーダーとカメラを使用した記録。対象には警戒と怯えの様子が見られる]
<録音開始, [202X/09/21]>
火狩博士: [初めまして、SCP-21XX-JP。私は火狩。このSCP財団で研究者をしている者です]
SCP-21XX-JP: [……初めまして、ヒカリさん]
火狩博士: [いくつか質問してもいいですか?]
SCP-21XX-JP:[……はい]
火狩博士: [ごめんなさいね、他の人にも話したと思うんだけど、あなたのことを教えてくれる?]
SCP-21XX-JP:[……わたしはナオト。連邦政府のレプリロイドによる警察組織、イレギュラーハンターに所属しているレプリロイドです。……身分証の提示は必要ですか?]
火狩博士: [ええ。お願いします、ナオトさん]
SCP-21XX-JP:[……了解しました](右腕装甲から空中へ、五センチ程度浮いた証明書のような小さな画像が投影される)
火狩博士: [これは……いわゆるホログラム?凄いわね、こんなに精密で綺麗な投影技術は初めて見た]
SCP-21XX-JP:[……そう、なんですね……]
火狩博士: [やっぱりテクノロジーはとても進んでいる。もしかしたらシンギュラリティにも到達しているのかしら?興味深いわね]
SCP-21XX-JP:[……は、はあ]
火狩博士: [失礼、質問を続けます。……あなたは自らを『レプリロイド』と話したそうですね]
SCP-21XX-JP:[…………は、はい]
火狩博士: [そして、『イレギュラーハンター』であるとも言っていたわね。あなたは『エックス』という名前に心当たりはありますか?]
SCP-21XX-JP:[知っているんですか……!?もしかして彼もここに居るんですか?]
火狩博士: [落ち着いて。ここには居ないわ。今はただそういう情報があるだけだから]
SCP-21XX-JP:[す、すみません。…………あ、あの、お借りした本の日付とか、ここの皆さんの様子を見て思ったのですけど……わたしからするとここは過去の時代ですよね?]
火狩博士: [そうね、おそらくは。あまり詳しいことは話せないんだけれど、あなたのような者は他には居ないわ]
SCP-21XX-JP:[……この時代は、機械よりも人間がたくさん居るんですね]
火狩博士: [ええ、圧倒的にね。あなたの時代は残念ながら違うみたいだけど]
SCP-21XX-JP:[わたしは……何かのタイムトラベルとか時間遡行とか、そういう実験みたいなものに巻き込まれたのでしょうか?]
火狩博士: [現段階ではまだなんとも。だからこうして聞き込みをしているんです。こちらも何か手掛かりが欲しいの。あなたを元の世界へ帰すためにもね]
SCP-21XX-JP:[…………解りました]
<以下、特筆すべき会話は無し>
メモ: [現代のロボットやAIよりも、会話のやり取りははるかにスムーズで、人と何ら遜色ないレベルでした。仕草や感情の動きもです。精神面においては、同年代の人の子供と大差ない印象でしたが、単なる個体差かもしれません。
私達のこの世界では、ゲームの中のものとして認識されている名前に強く反応していましたし、性別も言い当てていました。もしかしたらあの子はこの世界そのままの未来というより、別の世界線からの迷子なのかも。それも、なぜか私達が確認できているゲームとは相当にズレた世界線です。
東弊重工の人達は一体何を創ろうとしていたのやら。以前はモビルスーツを作ろうとしていたらしいですし、社員にあのゲームのファンでも居るのかしら?まさかどこからか主要キャラクターが迷い込んでくる、なんてことにならなければ良いんだけど。……あのゲームは世界観がなかなかシビアですからね、例のウイルスが私達の世界に持ち込まれたりしたらとんでもないことになりかねません。](火狩)
<<インタビュー記録(2)>>
対象: [SCP-21XX-JP]
インタビュアー: [■■■■所属:■■研究員]
[付記: SCP-21XX-JPの詳細な機体検査に関する会話。対象には強い警戒の様子が見られる。]
<録音開始, [202X/09/25]>
[冒頭5分間、データ削除済み]
SCP-21XX-JP:[……ですから、そのような調査には協力できません]
■■研究員:[なぜだ?君は、何のためにここに居るのか理解しているのかね?]
SCP-21XX-JP:[わたしがこの時代の異物だからでしょう。出ていこうと思えばわたしはそうするだけです。でも余計な混乱を起こしたくはないのでここに居るのです]
■■研究員:[ならば協力してもらいたい。君のようなロボット……いやアンドロイドか?調査に値するものだ。その技術は我々のメリットとなり得る]
SCP-21XX-JP:[拒否します。あなた方はわたしを分解したとして、確実に元の状態に戻せるのですか?……仮に、人の身体にメスを入れて切り開いて、その人を正しく完璧な元の状態に治せるのですか?]
■■研究員:[ふむ、なるほど……君はそのように感じているのか。ではSCP-21XX-JP。君は、ロボット三原則というものを理解しているか?]
SCP-21XX-JP:[………………ええ、もちろん]
■■研究員:[人に従うつもりは?]
SCP-21XX-JP:[……わたしがただの機械であるならば、従ったかもしれませんね]
<以下、インタビュー終了まで同様のやり取りが続けられる。>
※SCP-21XX-JPは人間同様の精神をもつ者です。強要は控えてください。我々財団は、冷淡ではあるかもしれませんが、冷酷ではないはずです。(火狩)
<関連報告(1)>
202X/09/25の■■時■■分頃、SCP-21XX-JPが発見された東弊重工関連施設内部より、発信源不明のシグナルが複数回、約十分間に渡って観測されました。同時刻、同様の事象がサイト0017内部からも確認されたことから、SCP-21XX-JPとの関連が疑われています。これらのシグナルの完全な解析には未だ至っていません。
<関連報告(2)>
202X/09/27の■■時■■分頃、SCP-21XX-JPが発見された東弊重工関連施設内部より、未知の人型オブジェクト3体が出現しました。(以下SCP-21XX-JP-B、SCP-21XX-JP-C、SCP-21XX-JP-Dと呼称する)
財団の警備部隊による確保が試みられましたが、対象はそれらを全て回避したのち、姿を消しています。周囲の捜索が続けられていますが、発見の目処は立っていません。
<<202X/09/27深夜に発生した収容違反に関する報告>>
現在SCP-21XX-JPは、202X/09/27の■■時■■分頃に発生したインシデント中に収容違反となっています。
同時間帯にサイト0017内に出現した人型オブジェクトSCP-21XX-JP-B、SCP-21XX-JP-C、SCP-21XX-JP-Dの姿が複数のサイト職員に目撃されています。[以下、一部データ削除済み]
<インシデント発生時のSCP-21XX-JP-Dに関する映像の一部>
[付記:サイト内に侵入者警報が鳴り響いている中、紺色の装甲に身を包んだ人型オブジェクトが駆けてくる。]
SCP-21XX-JP-D:[本当にニンゲンばっかりだなー……。さて陽動陽動]
サイト職員■■:[何をしている!お前、な、……!?]
SCP-21XX-JP-D:[こっちの物を返してもらいに来ただけだよ!用事終わったらすぐに帰るからさ、ちょっと待っててね!]
サイト警備員■■:[動くな!止まれ!](対象に向けて発砲)
SCP-21XX-JP-D:[うわっ!実弾じゃん!あっぶないなー!僕じゃなかったら死んでるよ!]
サイト職員■■:[おいおいおいおい、嘘だろ!?お前!?本物のはずが……、いやでも、ありゃレプリ……]
SCP-21XX-JP-D:[何でバレてるんだろ?ナオトが情報もらすなんてしないだろうし……]
サイト警備員■■:[おい!待て!!]
SCP-21XX-JP-D:[おじさん達ー!それ金属製の弾だよね?僕を撃ったら跳弾すると思うから、周りのヒトが危険だと思うよー!…………それじゃあねー!バイバーイ!]
サイト警備員■■:[逃がすな!追え!……チッ、何だあのガキは……!]
[以降データ削除済み]
<インシデント発生時のSCP-21XX-JP-Cに関する映像の一部>
[付記:収容室内に設置されている監視カメラからのログ。室内の扉が勢いよく開き、赤い装甲と長い金髪の人型オブジェクトが入ってくる。扉の外には警備員が倒れている。]
SCP-21XX-JP-C:[おい、帰るぞ]
SCP-21XX-JP:[ゼロ!? え?え?ど、ドアノブ壊れ……!?]
SCP-21XX-JP-C:[あ?随分と造りが弱いな。まぁいい。……動けるか?]
SCP-21XX-JP:[うん、大丈夫。……た、助けに来てくれてありがとう]
SCP-21XX-JP-C:[それは帰ってからエイリア達にも言ってやれ。……今、アクセルが周りの奴らを陽動している。エックスはここの責任者とコンタクトを取っている最中のはずだ。……連中に、何かされていないだろうな?]
SCP-21XX-JP:[……されそうだった]
SCP-21XX-JP-C:[………………]
SCP-21XX-JP:[でも、何とか平気。間に合ったよ]
SCP-21XX-JP-C:[そうか。……さっさと出るぞ]
SCP-21XX-JP:[はい。あの……ここに居るのはみんな人間なんだけど、ま、まさか、やらかしたりしてないよね?]
SCP-21XX-JP-C:[……多少気絶はさせた。死なない程度にな]
SCP-21XX-JP:[う、うーん……なら良いんだけど]
[以降、データ削除済み]
<インシデント発生時のSCP-21XX-JP-Bと火狩博士の会話記録>
[付記:火狩博士の研究室に設置されている私物のカメラによる記録。博士の眼前に、未知の光と共に人型オブジェクトが出現する。対象は全身を青い装甲に覆われた、14歳程度の少年の姿をしている。]
SCP-21XX-JP-B:[失礼します。あなたがこちらの研究所の責任者の方ですね?]
火狩博士:[嘘……]
SCP-21XX-JP-B:[すみません。正面からは入れてもらえそうにありませんでしたので、転送装置でここへ来ました。エックスと言います]
火狩博士:[本物?]
SCP-21XX-JP-B:[え?ええ、本物ですが……?]
火狩博士:[あ、ごめんなさいね。あのナオトさんを助けに来たの?]
SCP-21XX-JP-B:[はい。こちらに収容されているとのことでしたので]
火狩博士:[あの子は、ちゃんと帰れる場所があるんですね?]
SCP-21XX-JP-B:[もちろんです。彼女は大事な……仲間ですから]
火狩博士:[なら安心です。私は、あなた方を止めることはしません。立場上は、まずいのですけど……]
SCP-21XX-JP-B:[ありがとうございます。解っていただける方で良かった。…………………………あちらが無事に合流できたようですので、それでは]
火狩博士:[あ、待って!………………あの、たくさん大変なことがあるとは思いますが、どうか負けずに頑張って下さい!!]
SCP-21XX-JP-B:[は、はい。……ありがとう、ございます](この発言の直後、未知の光と共に対象の姿が消滅した)
火狩博士:[消えた……転送……?]
火狩博士:[………………………………きゃーーーーーーーー!!!うそうそ!!!!本物!!本物のエックスに会っちゃった!!本物のレプリ!!ライトナンバーズの末っ子!!!!握手しちゃった!!触っちゃった!!財団職員やっててよかったーーー!!]
[以降、データ削除済み]
<< SCP-21XX-JP群に関する最終報告 >>
202X/09/27深夜に発生したインシデントにより、サイト0017の設備の一部が破壊されました。警備員に多数の負傷者が出ましたが、全て軽傷に留まっています。
財団職員の証言、監視カメラ、音声ログにSCP-21XX-JP群の存在が残されています。
サイト内メインコンピュータ及びデータベースの一部に、発信源不明のハッキングの形跡が確認されており、SCP-21XX-JPに関する全情報が消去されていました。上記の全ての報告内容は、一部のバックアップを使用して制作されたものです。
現時点において、SCP-21XX-JPに関係する全てのオブジェクトの行方は掴めていません。
アイテム番号: SCP-21XX-JP 『非実在性迷子』
オブジェクトクラス:
特別収容プロトコル: SCP-21XX-JPは、サイト0017の標準人型収容室へ収容されています。天井には監視カメラを設置し、収容室出入り口には2名の警備員を配置してください。
室内には、無線LAN等のインターネットへ接続可能な電波が入り込まないようにしてください。また、有線接続、無線接続が可能な電子機器の持ち込みも禁じられています。
対象には、寝具、机、椅子、検閲済みの書物が提供されています。要望があった場合には、一般的な人間と同等の食事が提供されます。
説明: SCP-21XX-JPは、『ナオト』と名乗る、13から14歳ほどの少女の姿をした人型オブジェクトです。自らを『レプリロイド』と呼ばれる機械生命体であると証言しています。[補遺1]
顔以外には皮膚の露出が無く、頭部の一部分、胴体、前腕から手首、下腿から爪先にかけて、未確認の金属と機関によって構成された装甲で覆われています。後頸部には複数の入出力コネクタ、インターフェースがありますが、実在するどの端子とも接続部が合致しません。
通常の人間や現存するロボットよりも強固な機体と高い運動性能を持ち、主に近接戦に特化していると見られる戦闘行動を行うことができます。
経口摂取が可能な器官を備えており、これを用いて人間同様の食物又はそれ以外を摂ることで動力エネルギーの補充ができます。
電子頭脳、内部プログラム、動力源、機体構造等の精密な分解検査が予定されていますが、対象が拒否している為、実施には至っていません。機体の耐久実験、プログラムのウイルス実験も上記の理由により未定となっています。
未知の技術によって光の粒子を刃物の形状へ固定化し、武器として運用するSCP-21XX-JP-Aを所持していました。[補遺2]
現在、SCP-21XX-JP-Aは、刀身部分が消失した状態でサイト0017の低脅威物品管理庫にて保管されています。(対象物の調査を希望する職員は、担当の火狩博士まで連絡を)
該当SCPは202X/08/30、■■県■■市内の、東弊重工関連施設と思われる建物の調査中、財団職員によって発見されました。
建物内部は財団側が確保した当初から資料や設備が残されたまま無人となっており、行方不明者の捜索と原因の調査が行われていました。
以前より敷地内に異常なヒューム値が観測されており、ダイバージェンスメーターを用いた計測によると、施設を中心とした100mの範囲内で世界線の数値に大幅な変動が確認されています。
このことから、現在よりも未来の時代、異なる世界線あるいは並行宇宙から、何らかの手段で引き寄せられたものとみられています。
[補遺1]: 西暦2000年代前後に発売された、日本のCAPCOM社製のテレビゲーム『ロックマンX』シリーズに登場するロボット種族と同一の呼称ですが、ゲーム内及び関連書籍、当時の開発データ等にSCP-21XX-JPと合致する特徴のあるロボットは存在していません。
[補遺2]: 所持者の任意で刀身部分の出し入れが可能です。それは様々なフィクションに登場する、ビームサーベルやライトセイバーと呼ばれる剣型の兵器に類似しています。
<<インタビュー記録(1)>>
対象: [SCP-21XX-JP]
インタビュアー: [サイト0017所属・火狩博士]
付記: [市販のボイスレコーダーとカメラを使用した記録。対象には警戒と怯えの様子が見られる]
<録音開始, [202X/09/21]>
火狩博士: [初めまして、SCP-21XX-JP。私は火狩。このSCP財団で研究者をしている者です]
SCP-21XX-JP: [……初めまして、ヒカリさん]
火狩博士: [いくつか質問してもいいですか?]
SCP-21XX-JP:[……はい]
火狩博士: [ごめんなさいね、他の人にも話したと思うんだけど、あなたのことを教えてくれる?]
SCP-21XX-JP:[……わたしはナオト。連邦政府のレプリロイドによる警察組織、イレギュラーハンターに所属しているレプリロイドです。……身分証の提示は必要ですか?]
火狩博士: [ええ。お願いします、ナオトさん]
SCP-21XX-JP:[……了解しました](右腕装甲から空中へ、五センチ程度浮いた証明書のような小さな画像が投影される)
火狩博士: [これは……いわゆるホログラム?凄いわね、こんなに精密で綺麗な投影技術は初めて見た]
SCP-21XX-JP:[……そう、なんですね……]
火狩博士: [やっぱりテクノロジーはとても進んでいる。もしかしたらシンギュラリティにも到達しているのかしら?興味深いわね]
SCP-21XX-JP:[……は、はあ]
火狩博士: [失礼、質問を続けます。……あなたは自らを『レプリロイド』と話したそうですね]
SCP-21XX-JP:[…………は、はい]
火狩博士: [そして、『イレギュラーハンター』であるとも言っていたわね。あなたは『エックス』という名前に心当たりはありますか?]
SCP-21XX-JP:[知っているんですか……!?もしかして彼もここに居るんですか?]
火狩博士: [落ち着いて。ここには居ないわ。今はただそういう情報があるだけだから]
SCP-21XX-JP:[す、すみません。…………あ、あの、お借りした本の日付とか、ここの皆さんの様子を見て思ったのですけど……わたしからするとここは過去の時代ですよね?]
火狩博士: [そうね、おそらくは。あまり詳しいことは話せないんだけれど、あなたのような者は他には居ないわ]
SCP-21XX-JP:[……この時代は、機械よりも人間がたくさん居るんですね]
火狩博士: [ええ、圧倒的にね。あなたの時代は残念ながら違うみたいだけど]
SCP-21XX-JP:[わたしは……何かのタイムトラベルとか時間遡行とか、そういう実験みたいなものに巻き込まれたのでしょうか?]
火狩博士: [現段階ではまだなんとも。だからこうして聞き込みをしているんです。こちらも何か手掛かりが欲しいの。あなたを元の世界へ帰すためにもね]
SCP-21XX-JP:[…………解りました]
<以下、特筆すべき会話は無し>
メモ: [現代のロボットやAIよりも、会話のやり取りははるかにスムーズで、人と何ら遜色ないレベルでした。仕草や感情の動きもです。精神面においては、同年代の人の子供と大差ない印象でしたが、単なる個体差かもしれません。
私達のこの世界では、ゲームの中のものとして認識されている名前に強く反応していましたし、性別も言い当てていました。もしかしたらあの子はこの世界そのままの未来というより、別の世界線からの迷子なのかも。それも、なぜか私達が確認できているゲームとは相当にズレた世界線です。
東弊重工の人達は一体何を創ろうとしていたのやら。以前はモビルスーツを作ろうとしていたらしいですし、社員にあのゲームのファンでも居るのかしら?まさかどこからか主要キャラクターが迷い込んでくる、なんてことにならなければ良いんだけど。……あのゲームは世界観がなかなかシビアですからね、例のウイルスが私達の世界に持ち込まれたりしたらとんでもないことになりかねません。](火狩)
<<インタビュー記録(2)>>
対象: [SCP-21XX-JP]
インタビュアー: [■■■■所属:■■研究員]
[付記: SCP-21XX-JPの詳細な機体検査に関する会話。対象には強い警戒の様子が見られる。]
<録音開始, [202X/09/25]>
[冒頭5分間、データ削除済み]
SCP-21XX-JP:[……ですから、そのような調査には協力できません]
■■研究員:[なぜだ?君は、何のためにここに居るのか理解しているのかね?]
SCP-21XX-JP:[わたしがこの時代の異物だからでしょう。出ていこうと思えばわたしはそうするだけです。でも余計な混乱を起こしたくはないのでここに居るのです]
■■研究員:[ならば協力してもらいたい。君のようなロボット……いやアンドロイドか?調査に値するものだ。その技術は我々のメリットとなり得る]
SCP-21XX-JP:[拒否します。あなた方はわたしを分解したとして、確実に元の状態に戻せるのですか?……仮に、人の身体にメスを入れて切り開いて、その人を正しく完璧な元の状態に治せるのですか?]
■■研究員:[ふむ、なるほど……君はそのように感じているのか。ではSCP-21XX-JP。君は、ロボット三原則というものを理解しているか?]
SCP-21XX-JP:[………………ええ、もちろん]
■■研究員:[人に従うつもりは?]
SCP-21XX-JP:[……わたしがただの機械であるならば、従ったかもしれませんね]
<以下、インタビュー終了まで同様のやり取りが続けられる。>
※SCP-21XX-JPは人間同様の精神をもつ者です。強要は控えてください。我々財団は、冷淡ではあるかもしれませんが、冷酷ではないはずです。(火狩)
<関連報告(1)>
202X/09/25の■■時■■分頃、SCP-21XX-JPが発見された東弊重工関連施設内部より、発信源不明のシグナルが複数回、約十分間に渡って観測されました。同時刻、同様の事象がサイト0017内部からも確認されたことから、SCP-21XX-JPとの関連が疑われています。これらのシグナルの完全な解析には未だ至っていません。
<関連報告(2)>
202X/09/27の■■時■■分頃、SCP-21XX-JPが発見された東弊重工関連施設内部より、未知の人型オブジェクト3体が出現しました。(以下SCP-21XX-JP-B、SCP-21XX-JP-C、SCP-21XX-JP-Dと呼称する)
財団の警備部隊による確保が試みられましたが、対象はそれらを全て回避したのち、姿を消しています。周囲の捜索が続けられていますが、発見の目処は立っていません。
<<202X/09/27深夜に発生した収容違反に関する報告>>
現在SCP-21XX-JPは、202X/09/27の■■時■■分頃に発生したインシデント中に収容違反となっています。
同時間帯にサイト0017内に出現した人型オブジェクトSCP-21XX-JP-B、SCP-21XX-JP-C、SCP-21XX-JP-Dの姿が複数のサイト職員に目撃されています。[以下、一部データ削除済み]
<インシデント発生時のSCP-21XX-JP-Dに関する映像の一部>
[付記:サイト内に侵入者警報が鳴り響いている中、紺色の装甲に身を包んだ人型オブジェクトが駆けてくる。]
SCP-21XX-JP-D:[本当にニンゲンばっかりだなー……。さて陽動陽動]
サイト職員■■:[何をしている!お前、な、……!?]
SCP-21XX-JP-D:[こっちの物を返してもらいに来ただけだよ!用事終わったらすぐに帰るからさ、ちょっと待っててね!]
サイト警備員■■:[動くな!止まれ!](対象に向けて発砲)
SCP-21XX-JP-D:[うわっ!実弾じゃん!あっぶないなー!僕じゃなかったら死んでるよ!]
サイト職員■■:[おいおいおいおい、嘘だろ!?お前!?本物のはずが……、いやでも、ありゃレプリ……]
SCP-21XX-JP-D:[何でバレてるんだろ?ナオトが情報もらすなんてしないだろうし……]
サイト警備員■■:[おい!待て!!]
SCP-21XX-JP-D:[おじさん達ー!それ金属製の弾だよね?僕を撃ったら跳弾すると思うから、周りのヒトが危険だと思うよー!…………それじゃあねー!バイバーイ!]
サイト警備員■■:[逃がすな!追え!……チッ、何だあのガキは……!]
[以降データ削除済み]
<インシデント発生時のSCP-21XX-JP-Cに関する映像の一部>
[付記:収容室内に設置されている監視カメラからのログ。室内の扉が勢いよく開き、赤い装甲と長い金髪の人型オブジェクトが入ってくる。扉の外には警備員が倒れている。]
SCP-21XX-JP-C:[おい、帰るぞ]
SCP-21XX-JP:[ゼロ!? え?え?ど、ドアノブ壊れ……!?]
SCP-21XX-JP-C:[あ?随分と造りが弱いな。まぁいい。……動けるか?]
SCP-21XX-JP:[うん、大丈夫。……た、助けに来てくれてありがとう]
SCP-21XX-JP-C:[それは帰ってからエイリア達にも言ってやれ。……今、アクセルが周りの奴らを陽動している。エックスはここの責任者とコンタクトを取っている最中のはずだ。……連中に、何かされていないだろうな?]
SCP-21XX-JP:[……されそうだった]
SCP-21XX-JP-C:[………………]
SCP-21XX-JP:[でも、何とか平気。間に合ったよ]
SCP-21XX-JP-C:[そうか。……さっさと出るぞ]
SCP-21XX-JP:[はい。あの……ここに居るのはみんな人間なんだけど、ま、まさか、やらかしたりしてないよね?]
SCP-21XX-JP-C:[……多少気絶はさせた。死なない程度にな]
SCP-21XX-JP:[う、うーん……なら良いんだけど]
[以降、データ削除済み]
<インシデント発生時のSCP-21XX-JP-Bと火狩博士の会話記録>
[付記:火狩博士の研究室に設置されている私物のカメラによる記録。博士の眼前に、未知の光と共に人型オブジェクトが出現する。対象は全身を青い装甲に覆われた、14歳程度の少年の姿をしている。]
SCP-21XX-JP-B:[失礼します。あなたがこちらの研究所の責任者の方ですね?]
火狩博士:[嘘……]
SCP-21XX-JP-B:[すみません。正面からは入れてもらえそうにありませんでしたので、転送装置でここへ来ました。エックスと言います]
火狩博士:[本物?]
SCP-21XX-JP-B:[え?ええ、本物ですが……?]
火狩博士:[あ、ごめんなさいね。あのナオトさんを助けに来たの?]
SCP-21XX-JP-B:[はい。こちらに収容されているとのことでしたので]
火狩博士:[あの子は、ちゃんと帰れる場所があるんですね?]
SCP-21XX-JP-B:[もちろんです。彼女は大事な……仲間ですから]
火狩博士:[なら安心です。私は、あなた方を止めることはしません。立場上は、まずいのですけど……]
SCP-21XX-JP-B:[ありがとうございます。解っていただける方で良かった。…………………………あちらが無事に合流できたようですので、それでは]
火狩博士:[あ、待って!………………あの、たくさん大変なことがあるとは思いますが、どうか負けずに頑張って下さい!!]
SCP-21XX-JP-B:[は、はい。……ありがとう、ございます](この発言の直後、未知の光と共に対象の姿が消滅した)
火狩博士:[消えた……転送……?]
火狩博士:[………………………………きゃーーーーーーーー!!!うそうそ!!!!本物!!本物のエックスに会っちゃった!!本物のレプリ!!ライトナンバーズの末っ子!!!!握手しちゃった!!触っちゃった!!財団職員やっててよかったーーー!!]
[以降、データ削除済み]
<< SCP-21XX-JP群に関する最終報告 >>
202X/09/27深夜に発生したインシデントにより、サイト0017の設備の一部が破壊されました。警備員に多数の負傷者が出ましたが、全て軽傷に留まっています。
財団職員の証言、監視カメラ、音声ログにSCP-21XX-JP群の存在が残されています。
サイト内メインコンピュータ及びデータベースの一部に、発信源不明のハッキングの形跡が確認されており、SCP-21XX-JPに関する全情報が消去されていました。上記の全ての報告内容は、一部のバックアップを使用して制作されたものです。
現時点において、SCP-21XX-JPに関係する全てのオブジェクトの行方は掴めていません。