Tautology
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ぽつんと光が落ちてきた。
気が付いたらここに居て、自分はどうしてこうなっているんだろうと思った。
周りは暗闇ばかりで何も見えないし、音も聞こえない。どこかに閉じ込められているのだろうか。上下左右の感覚と手足の感覚が無い。立っているのか座っているのかもはっきりしない。
―――ここから出たい。出口はどこ?
……そう思った途端、動いているような気がしてきた。前に向かって進んでいるような、変な感覚。
手がある、足がある。あった。遠い感覚が蘇るようで、とても不思議だ。
「――」
何か聞こえた気がした。音があった。よく聞き取れないけれど、それは確かに響いてくる。音を追いかけて拾いに行きたい。周りに何も見えなくても、きっとこれが目印みたいなものだ。たぶんそうだ。
―――なんですか?だれですか?どこにいますか?
少し呼び掛けてみても、声は出なかった。それでも何かを追いかけて、ここから出たかった。
重たくてふわふわしている。身体の動かし方を少し思い出してきた気がする。手を伸ばす。その先に、また一つ光が落ちてくる。
「……」
伸ばした手を引っ込める前に、冷たい何かに掴まれた。
訂正、これは何かではなくて誰かの手だ。覚えがある感じの、心地よい冷たさだった。ゆっくり握られたので、こちらも握り返した。重い指を何とか動かす。
真っ暗な目の前に変化があった。白く細い線のような光が、もやもやと動く。ゆっくり白い視界が広がる。
焦点の調整が上手くいかなくてぼやけた世界を、同じようにぼやけた頭で見上げている。
「……おはよう」
世界の中に入り込んできたそれは、空によく似た鮮やかな色をしていて、嬉しそうに幸せそうに微笑んでいた。全部がぼんやりしているのに、それだけはっきりと認識できた。
すごくきれいで、すごくすてきだと思った。
―――生体脳及び電子頭脳の活動を確認。全システム接続完了、オールグリーン。ナオトさんの再起動に成功しました。
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