その他
140413 キミからのプレゼント(タオフン)
「フナぁー!!!」
って言って後ろから抱きつかれて見せられた画面には、僕への誕生日のメッセージが書かれていた。
ずっと一緒にいよう、だなんて。
ありがとうはちょっと恥ずかしくて言えないから、仕方ないなぁ、って笑って。
「プレゼントは?」
照れ隠しみたいに言うと、「だからコレでしょ」とタオはだらしない笑み浮かべた。
安上がりに、だけど一番に心を掴まれて、ちょっと悔しい。
「えー、なんかちょうだいよ。ヒョンでしょ?」
せっかくだからヒョンって呼んでみようか。なんて、悪い自分がむくむくと沸き上がってくる。
「ヒョ~ン」
甘えるように言うとタオは怒ったような都合の悪いような顔をして、慌てて離れて途端に考え込み始めた。プレゼントはあげたいけどお金は使いたくない、といったところだろうか。そんなところがタオらしくてちょっと笑った。
まずはテーブルの上に乗っかっていたお菓子を手に取って暫し考える。
それ?!って思うのと同時に本当は自分が食べたいんだろうなぁというのが分かって、思わずニヤける。だって、あまりにも手が重そうだったから。
迷ったあげくやっぱり自分で食べたいと思ったのか、タオは掴んだそれをそっと戻した。
もはや笑いを堪えるのに必死なレベル。
次に近くにあった鞄を手繰り寄せると、がさごそと物色し始めた。
サングラスやらアクセサリーやら、色んな物を手に取って「うーん」と悩む姿は、まるでママにおねだりするお菓子を吟味する小学生みたい。
そして「あ……」と漏らして次に掴んだのは、鞄に揺れるパンダのマスコットがついたキーホルダー。それを悲壮感漂う顔でじっと見つめて。思い入れがあるのか何なのか、手放すのが惜しいらしい。
思わず「あ、それはいらない」と言うと、ぱぁーと笑顔になって大事そうに撫でていた。
タオがケチなのはよく知っているから本当は別に何も期待してないけど、何が出てくるのかが楽しくて仕方ないんだ。
「そうだ!これ!」
そう言って次に手をかけたのは、本当に、本当に予想外なもので……僕は一瞬固まった。
「え……」
だってそれはタオが羽織っていたお気に入りの何十万ウォンもするジャケットだったから。
戸惑いながらも、本当にいいの?と聞こうとした瞬間、タオの声に遮られた。
「これ、フナに貸してあげるね」
「は……?」
「だから、貸してあげる!ちゃんと返してね」
僕に向かってにこにこと笑うタオに呆気にとられた。
プレゼントって贈り物じゃなかったっけ?貸し出しもアリなの?なんて考えて思わず噴き出す。だけどタオは恥ずかしそうに、けれどどこか満足そうに笑っていて。そんな姿が愛しく思えた。
「じゃー、仕方ないから5年くらい借りといてあげる」
「え!そんなに!?」
「だって誕生日プレゼントでしょ?」
「えぇー、じゃあやっぱり……」
「ナシは無しだよー!」
言って抱き締めたジャケットからは大好きなタオの匂いがして。
「ありがとう、タ・オ・ヒョン!」
わざとらしく呼んで、ジャケットよりもさらにいい匂いのするタオに抱きついた。
だらしなく溢れた笑みはきっと一緒だ。
「もぉー!」
「へへ、ありがとー!さすがヒョン!」
本当はこうして一緒にいれることが、僕も一番嬉しいってこと、もちろんタオもわかってるよね?
おわり
140412 Happybirthday Dear Sehun!!
「フナぁー!!!」
って言って後ろから抱きつかれて見せられた画面には、僕への誕生日のメッセージが書かれていた。
ずっと一緒にいよう、だなんて。
ありがとうはちょっと恥ずかしくて言えないから、仕方ないなぁ、って笑って。
「プレゼントは?」
照れ隠しみたいに言うと、「だからコレでしょ」とタオはだらしない笑み浮かべた。
安上がりに、だけど一番に心を掴まれて、ちょっと悔しい。
「えー、なんかちょうだいよ。ヒョンでしょ?」
せっかくだからヒョンって呼んでみようか。なんて、悪い自分がむくむくと沸き上がってくる。
「ヒョ~ン」
甘えるように言うとタオは怒ったような都合の悪いような顔をして、慌てて離れて途端に考え込み始めた。プレゼントはあげたいけどお金は使いたくない、といったところだろうか。そんなところがタオらしくてちょっと笑った。
まずはテーブルの上に乗っかっていたお菓子を手に取って暫し考える。
それ?!って思うのと同時に本当は自分が食べたいんだろうなぁというのが分かって、思わずニヤける。だって、あまりにも手が重そうだったから。
迷ったあげくやっぱり自分で食べたいと思ったのか、タオは掴んだそれをそっと戻した。
もはや笑いを堪えるのに必死なレベル。
次に近くにあった鞄を手繰り寄せると、がさごそと物色し始めた。
サングラスやらアクセサリーやら、色んな物を手に取って「うーん」と悩む姿は、まるでママにおねだりするお菓子を吟味する小学生みたい。
そして「あ……」と漏らして次に掴んだのは、鞄に揺れるパンダのマスコットがついたキーホルダー。それを悲壮感漂う顔でじっと見つめて。思い入れがあるのか何なのか、手放すのが惜しいらしい。
思わず「あ、それはいらない」と言うと、ぱぁーと笑顔になって大事そうに撫でていた。
タオがケチなのはよく知っているから本当は別に何も期待してないけど、何が出てくるのかが楽しくて仕方ないんだ。
「そうだ!これ!」
そう言って次に手をかけたのは、本当に、本当に予想外なもので……僕は一瞬固まった。
「え……」
だってそれはタオが羽織っていたお気に入りの何十万ウォンもするジャケットだったから。
戸惑いながらも、本当にいいの?と聞こうとした瞬間、タオの声に遮られた。
「これ、フナに貸してあげるね」
「は……?」
「だから、貸してあげる!ちゃんと返してね」
僕に向かってにこにこと笑うタオに呆気にとられた。
プレゼントって贈り物じゃなかったっけ?貸し出しもアリなの?なんて考えて思わず噴き出す。だけどタオは恥ずかしそうに、けれどどこか満足そうに笑っていて。そんな姿が愛しく思えた。
「じゃー、仕方ないから5年くらい借りといてあげる」
「え!そんなに!?」
「だって誕生日プレゼントでしょ?」
「えぇー、じゃあやっぱり……」
「ナシは無しだよー!」
言って抱き締めたジャケットからは大好きなタオの匂いがして。
「ありがとう、タ・オ・ヒョン!」
わざとらしく呼んで、ジャケットよりもさらにいい匂いのするタオに抱きついた。
だらしなく溢れた笑みはきっと一緒だ。
「もぉー!」
「へへ、ありがとー!さすがヒョン!」
本当はこうして一緒にいれることが、僕も一番嬉しいってこと、もちろんタオもわかってるよね?
おわり
140412 Happybirthday Dear Sehun!!