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ルハンとシウミン

愛をつぶやく




たとえば、耳を傾けたときにふわりと香る匂いだとか。覗き込むように見つめるまあるい瞳だとか。

僕の胸をときめかせるものを、君はたくさん持っている。


ルハナ、と僕を呼ぶ声も、ははは、と笑う少し高い声も。


僕の心を掴んで離さない。



不意に絡めとられた指先を、そのままガムテープでぐるぐる巻きにしてしまおうか。なんて冗談だけど。それくらい僕がミンソクを好きだったとしても、何もおかしくはないでしょ?




「ミンソガー、サラゲ」


僕がそう言えば、


「ウォーアイニー、ルハナ」


君はそう返す。


他国の言葉は気恥ずかしさが幾らか和らぐ。
僕らは生まれ育った国が違っても、話す言葉が違っても、こうやって二つの言葉で愛を囁けるなら、それも悪くないと思うんだ。



僕らの心臓は2つで1つだから。



おわり

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