3D
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
トントントン、トントントントン
トントントン、トントントントン
キッチンから小気味いい音がする。
日も陰り始め、柔らかい赤みを帯びた光が部屋に染み込んでいく。ダンテは散らばった領収書を無造作に纏め、引き出しに放り込んだ。
狭いキッチンで殊更小さな背中が小刻みに揺れている。一つ、食材を切り終えてはもう一つに手を伸ばし、また規則正しく揺れ始める。
シャッ、シャッ、シャッ
トントントン、トントントントン
トントントン、トントントントン
手際よく進む料理に気分が良くなってきたのかハミングが聞こえてくる。鼻に絡まる甘い響きが心地よくもこそばゆい。
しばらく料理に勤しむ後ろ姿を上機嫌に眺めていたダンテだったが、いつまで経っても気付く様子のないハナに澱のような感情が溜まっていく。子供じみた嫉妬が不愉快で、それ以上にこんなにも近くに居るのに感じる心細さに苛立って衝動的な行動に出た。
ゆっくりと背後から近付いて握っていた包丁をするりと奪う。包丁を流しに置こうと屈むと、ちょうど振り向いたハナの髪がふわりと顔を掠めた。シャンプーと汗の香りに思わずダンテの息が上がる。
「あっぶないでしょ、料理してる時はイタズラしないで…っ」
まだ小言が続きそうな口を塞いで優しく何度かついばむと、ハナは出しかけた言葉を飲み込んで大人しくなった。
引けた腰に手を回せば引き寄せ大人しく収まる稚いハナを壊さないように抱きしめる。ほんのりと染まった頬と所在なさげに彷徨う視線はその先を期待している。
ーーーあぁ、なんて可憐しい…汚してやりたい程に。
浅ましい感情は隠しようもなく、燻る情炎はもう止められない。
「……ふぅ………あっ………」
薄い布一枚隔てた肌を欲のままに撫で律儀に小さな反応を返すハナ。手のひらから伝わる体温がじんわりと上がってうっすらと汗をかく。敏感な場所は避けても期待ばかり高まった身体は徐々に熱を帯びて、行きどころのない熱に苦しげに息を吐いた。
その艶っぽい息に誘われ薄紅に口付けを落とす
今度は味わうように上唇、下唇を何度も食み力の抜けた口内へと侵入する。控えめに迎え入れた舌を絡めとり歯列をなぞれば徐々に息も上がっていく。
名残惜しそうに離れた唇を銀糸が繋いでプツリと切れた。
ダンテは熱を帯びた下半身を押し付けて蠱惑的に囁いた。
「楽しいコト、しようぜ?」
1/1ページ